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将来、運動の効果を血液から知る時代が来るかも! その測定方法とは?

  • 2020.7.11
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筋トレする女性

運動の効果に個人差が出てくるのはなぜ?

早朝にランニングをする女性

引き締まった体を目指すべく、屋外でのトレーニングやランニングなど、再び自宅を出て運動する機会が増えてきた人は多いかもしれません。エクササイズが体にはよいのは誰しも知っていることですが、その効果の出方は一様ではありません。運動してもなかなかやせられない、体が締まってこないと悩むこともあるでしょう。そうした運動の効果をより的確に調べる方法があれば、さらに効果を高く出せるかもしれません。

海外でもそうした運動の効果をどう測るかは関心事。このたび米国スタンフォード大学の研究グループは、血液のなかに含まれている2万近くの成分に注目し、運動の効果がどのように出てくるのかを分析しました。36人の男女に有酸素運動に取り組んでもらい、運動により血液の成分に現れる変化を調べたのです。運動を始めてから2分後、15分後、30分後、60分後と分けて血液を採取しました。

血液から運動の成果が見える

血管のなかを流れる血液をイメージした画像

ここから見えてきたのは、運動によって調べた1万7662の成分のうち、運動で変動する成分が9815種類にも及んだということ。しかも、この成分の変化を見ることで、運動がどのように体に影響を及ぼすのかまで見えそうなことがわかりました。

たとえば、運動の最初2分間は体に炎症を引き起こす変化が目立ったのですが、15分後にかけて炎症をむしろ抑える変化が起きることがわかりました。有酸素運動の効果がしっかりと出て、酸素消費が高まる人でもこうした成分の変化から判断できそうであることもわかりました。

こうした血液の成分を調べて運動の効果を測れれば、フィットネスやダイエットにも大きく役立てられるはずです。研究グループでは、今後さらなる研究を進めて、運動の効果を血液から知る仕組みづくりを進めるとのこと。将来的にはもっと科学的な根拠に基づいた運動が可能となってくる可能性もありそうです。

<参考文献>

Stanford Medicine study details molecular effects of exercise
http://med.stanford.edu/news/all-news/2020/05/stanford-medicine-study-details-molecular-effects-of-exercise.html

Contrepois K, Wu S, Moneghetti KJ, et al. Molecular Choreography of Acute Exercise. Cell. 2020;181(5):1112-1130.e16. doi:10.1016/j.cell.2020.04.043
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32470399/

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