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汗まみれのトレーニングウエアで1日を過ごしていいの?

  • 2020.7.7
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少し前まではランニング友達と会うために洗いたてのシャツを着ていたけれど、最近はひとりだし、洗濯物も減らしたいから、昨日と同じシャツを着ることもしばしば。しかも、ランニングから帰ってくるとメールの返信や家事に追われて、いつの間にか何時間も汗だくのシャツを着たまま過ごしている。これって肌に悪いこと?

米テキサス大学サウスウエスタン・メディカルセンター皮膚科学准教授のヘザー・ゴフ医学博士と、米コロラド大学病院皮膚科のホイットニー・ハイ医学博士に話を聞いた。

ハイ博士の話では、朝やランチタイムのランニングで汗まみれになった服を着たまま1日中座っていると、あなたの肌タイプによっては、悪臭や真菌感染症などのリスクが高くなるとのこと。

だからこそ、汗をかいたらできるだけ早く着替えることが極めて重要。

「問題は湿気です」とハイ博士。「汗と細菌が繊維の中に閉じ込められて、肌を刺激してしまいます」

ゴフ博士によれば、汗と細菌によって肌本来の微生物叢(びせいぶつそう)のバランスが崩れると、感染症、ニキビ、皮膚炎が生じることも。また、汗が皮膚のひだ(皮膚と皮膚がこすれ合う部位)に閉じ込められて、間擦疹(かんさつしん)を引き起こすこともある。

気温が上がれば、肌の乾燥は緩和する。でも、熱や湿度は全く別の問題をもたらすから油断できない。例えば、あせも。あせもは、汗腺が詰まったために表面に出てきた汗が、いつものように蒸発できない場合にできる。

敏感肌の人は、ランニングやワークアウトを終えたらすぐにシャワーを浴びて着替えるべき。また、気温が上がり、運動中にかく汗の量が増えてきたら、抗菌性のせっけんやシャンプーを使うこと。

「ピリチオン亜鉛という有効成分を含むシャンプーは、保菌生物や酵母菌が肌の上で増殖するのを効果的に防いでくれます。このシャンプーはボディウォッシュとしても使えますよ」とゴフ博士。

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Women's Health

洗濯物を減らすために同じ服をもう一度着たいなら、いったん干して乾かそう。湿った衣類を丸めて床に放っておいたり、洗濯カゴに入れっぱなしにしたりすると、細菌が住み着いてしまう。

家で仕事をするときに、清潔なスポーツウエアを着るのはいいけれど、湿気を逃がす素材を選んで。どれがいいかは、あなたの肌のタイプ次第。柔らかいコットンしかダメな人もいれば、どんな素材でも大丈夫な人もいる。

肌の健康を考えるなら、紫外線の存在も忘れないで。暖かくなってくると、日光を浴びながら外で過ごす時間が増える。紫外線には、皮膚の老化を加速させるだけでなく、皮膚がんのリスクを高めるという問題も。紫外線が最も強い午前10時から午後2時の間は、ハイ博士が言うように、ランニングを控えよう。

外に出るときは日焼け止めを塗り、帽子をかぶるのも忘れずに。また、暑い日は大変かもしれないけれど、ランニング中は腕と脚をフルレングスの衣類で覆い、紫外線からできるだけ肌を守るべき。

日焼け止めはケチらずにたっぷり塗って。米国皮膚科学会によると、ほとんどの人は推奨量の25~50%しか使っていない。成人が全身をカバーするには、SPF30以上の日焼け止めが28g(ショットグラス1杯分)必要になる。SPF50~70の日焼け止めを適当に塗っていても、SPF25~30程度の効力しか得られないそう。

ただし日焼け止めに含まれる一部の化学物質は、肌に吸収されることがあるので、日焼け止めを塗った状態で走ったら、すぐにシャワーを浴びること。

結論:その人の肌タイプによるけれど、汗まみれの服はできるだけ早く脱いだ方が皮膚の炎症を防ぎやすい。同じウエアを洗わずに着たいなら、いったん干して乾かそう。そして、外に出るときは肌を紫外線から守ること。

※この記事は、ランナーズワールドから翻訳されました。

Text: Jordan Smith Translation: Ai Igamoto

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