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3密を避けて彼氏と会う?彼と会えなくて淋しいときの対処法【ひとみしょうの恋愛論もどき】

  • 2020.6.29
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ここのところずっと、世論は「3密を避けましょう」「おうちにいましょう」なので、大きな声で言えないホンネがあふれ出そうな人もいるのではないでしょうか。

すなわち、「3密状態になってもいいから彼氏に会いたい」「おうちにいたくない!彼氏とデートしたい!」。

さて、そのような切実な気持ち、アフターコロナの世界でどう扱いましょうか。

恋人と会うことは3密

その扱い方についていろいろ考えたんですが、そもそも恋人と会うことじたいが3密なわけですよ。彼氏と2メートル以上離れて会うことも可能なわけですが、会うとどうしても彼の半径30センチのところに行くでしょう?だから、恋人と会うことは3密。

であるなら、どうすればいいのか?

常識的な方法としては、オンラインで会うしかない、という、コラムにわざわざ書くまでもない方法しかありません。

「彼氏と会えなくて淋しい」と言う人とは

というわけで、別のことを一緒に考えてみたいと思います。

そもそも、今のように社会が大きく変化していて、自分のことではなく社会の変化に敏感でないといけないときに「彼氏と会えなくて淋しい」とことさら言う人とは、どのような人なのでしょうか?

端的に、自分に絶望している人です。彼氏と会えないとなんとなく淋しいと思って、その淋しさを自己処理できない人とは、自分の人生に絶望している人なのです。

彼に会えないことに絶望しているのではないんです。自分自身に絶望しているのです。別の言い方をするなら、彼氏に自分の絶望をどうにかしてもらいたいと思っているのです。彼ならわたしの淋しさをどうにか処理してくれるはず、と、彼氏にすがっている(恋愛にすがっている)のです。

そのような人は、どうすれば絶望から救われるのでしょうか。どうすれば彼氏にすがる恋愛から、彼と一緒に楽しめる恋愛へと変わっていけるのでしょうか。

ふわっとした「標語」に要注意

こういうときに、もっともマズイのは、標語的な言葉を信じ込もうとすることです。

たとえば、「すべてのことに感謝して生きよう!そしたら毎日が充実して、彼と会えなくても淋しくなくなるから!」みたいな、どんな根拠でそう言っているのかさっぱりわからないような言説を信じ込まないことです。

ではどうすればいいのでしょうか?

身体を動かしてあげましょう。

朝の早い時間にお散歩に行く、というのでもいいのです。家に庭がある人は、庭の簡単な掃除でもいいのです。

彼氏と会えなくてなんとなく淋しいという気持ちって、身体を使っていないから生まれる感情なのです。本人は意識していないと思いますが、身体を使わないで言葉の世界だけに生きているから、なんとなく淋しさを覚えるのです。

希望を自家発電する方法

これは恋愛に限らず、人生におけるあらゆることに言えます。

なんとなく淋しいとか、なんとなく充実感がないとき、人はきまって言葉の世界に生きているのです。頭でっかちになってしまっているのです。

朝早起きして、日の出前から東の空を眺めると、刻々と空の色が変化してまことに美しいです。そのような言葉にならない光景に心震わせるだけで、なんとなく淋しいという気持ちは和らぎます。近所を少しお散歩するだけで、「彼氏にすがるように恋するわたしって、ちょっとダサいかも。もっとしっかりしなきゃ」と思えてくるものです。

ある意味では、そのように単純にできているのが人生なのです。

彼氏に会えなくてなんとなく淋しいと思いはじめたら、淋しさでいっぱいになってつらいと思います。

でもまあ、そう思い詰めないで、身体を動かして気持ちのいい汗をかきましょうよ。

それは「逃げ」でもなんでもなく、希望を自家発電するためのとても正しい方法なのです。(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

※参考 キルケゴール・S(2017)『死に至る病』(鈴木祐丞訳)講談社

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