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太っていたら恋愛できない?恋愛に関する思い込みと脱却を考える#吉野なおのボディポジティブな生き方

  • 2020.6.26
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SNSなどを通してファンの女性から色々なお悩みの声をいただきます。
お悩みの全てを解決できる器は持ち合わせていないのですが、ダントツに多い相談が「彼氏が欲しいけど、太っていて恋愛をする自信がありません」など、恋愛に関するもの。

というわけで、今回は恋愛をテーマにお話してみようと思います。

恋愛は自分に自信がある人にだけ許された特権なのか

まず、先ほどご紹介したファンの方からのお悩み、実は昔わたしも同じように悩んでいたことでした。体型や容姿に自信がなく、意中の人となかなか両思いになれなかったり、好きな人に痩せた人がタイプと言われて無理なダイエットをして挙げ句に摂食障害になってしまったり…。

でも私が今、はっきり伝えたいことは、体型、性格、性別、年齢などに関わらず、恋愛は誰もが悩んで当たり前だということ。

恋愛というと、誰かを好きになったり、フラれたり、選ばれたり…付き合う時の問題が大きく捉えられがちだけれど、よく考えてみると『他者と交際する』と言うことは一期一会ではなく、時間をかけて人間関係を築くこと。自分ひとりの力だけではどうにも出来ないことで、他者との関係の上に成り立つもの。

そして、パートナーがいる人たちみんながみんな「自分に自信がある」という人ではなく、むしろ、お互いの欠点を補いあったり許し合えてもなお一緒に居れる人たちが多いと思います。

片思いや失恋にまつわる歌や映画や本などが国籍問わず世界中にたくさんあること、そしてそれがヒットし、時代を越えて親しまれている事実も、多くの人が共感できるからこそ。つまり、それだけ沢山の人たちが恋愛という人間関係で悩み、傷つきを経験していることは間違いないと思います。(経験していなくても感情移入できる方もいますが、経験しているとより思い入れが深くなりますよね)

恋愛では、相手がどんなに良い人でも、自分と相性が合わなければ一緒に居ることは難しいし、お互いを尊重する気持ちが無いと良好な関係を続けるのも難しい。

例えば見た目の好みについて「スリムな女性が好き」「太っている女性は恋愛対象外」という男性も確かに居ますが、その彼がスリムな女性全員を好きになるとは限りませんし、何より必ず意中の女性と付き合えて交際し続けられるとも限りません。
つまり、もし好きな人のタイプが自分と違うタイプだったとしても、「私が○○だから愛されない」と思って落ち込んで自分で自分の自尊心を傷付ける必要はないということ。

RPGのように、誰でも何かの条件を満たすと目の前に新しいキャラクターが登場し、自動的にハッピーエンドルートになる…わけではないのが現実の恋愛関係。

『完璧に見える』芸能人やハリウッドセレブでも、実は恋愛で悩んでいたり、誰もが羨むラブラブカップルだったはずなのに突然別れてしまうことも多いのは、恋愛関係は、あくまで現実的な、人と人の繋がりから生まれるものだということをあらわしていると思います。

ダイエットを強要する男性と付き合った経験

一方、冒頭でも少しお話しましたが、今から10年以上前「デブが嫌いだから痩せて欲しい」と私にダイエットを促してきた恋人がいました。毎日の体重と食事内容をメールで送るよう言われたり、一緒にレストランに行っても「これはダメ、あれはダメ」と食事制限されたことは、非常にストレスでした。
彼は体型以外にも髪の長さやメイクや服装など何から何まで私を自分好みにカスタマイズしたかったようで、私がなかなか痩せられなかったり、メイクが思い通りじゃないとすぐにダメ出しして人格否定するような言葉を投げつけてきました。
無理なダイエットの果てに私は摂食障害になり、あれこれとコントロールされるうちに自分で物事の判断をすることが難しくなり、とにかく毎日が不安で焦燥感でいっぱいになっていきました。

今思うと彼の行為は明らかなモラハラだったのですが、当時は自分に自信がないことも相まって「私には彼しかいない」「太っているから彼に認めてもらえない」「痩せれば彼が愛してくれる」と考えていました。ダメな自分が誰かに愛されるためには自分を作り変えるほどの、自己犠牲ともいえる変化が必要だと思い込んでいたのです。
彼には「お前の健康のためを思ってダイエットさせてる」と言われたこともありますが、私が摂食障害になって苦しみ始めても「お前の意思が弱いからだ」「食わなきゃいいだけだ」と貶され、全く理解してもらえませんでした。「健康のため」と言いつつ、心の健康は無視。彼にとっては私の外側が大事だったのです。

モラハラ男と別れた女性

あれから私自身、いろいろな人生経験や年齢を重ねてきた結果、やっぱり女性がモラハラ男性と付き合い続けてしまうことは良くない!と改めて感じるようになり、数年前からSNSなどで「モラハラ彼氏よりも自分を大事に!そしてもっと素敵な人に出会おう!」ということを発信していました。

そんなある日、イベントで「なおちゃんの書き込みを見て、モラハラ彼と思い切って別れられました!」と報告しにきてくれた女性のファンの方が現れたのです。

どうやら彼女も、かつての私と同じように、交際相手の男性から無理なダイエットを強要され人格否定されるような経験をしていたそうなのですが、別れてから新しい趣味を始めたり自分をケアする時間を増やして毎日を楽しく送れるようになったとのこと。それだけでも本当によかった!と思っていたのですが、それから度々ファンレターやイベントなどで「最近婚活始めました!」「新しく良い人に出会えました!」など状況報告してくださるようになり、なんと最終的に「結婚しました!」という結婚式の写真入りカードが届いた時は鳥肌が立って感動しました。今はモラハラとは程遠い、心優しい旦那さんと穏やかに過ごしているそうです。

恋愛に求めているもの、本当は何?

なかなか恋愛がうまくいかなかった数年前、ふと思い立って、交際相手に何を求めているのか、自己分析をしてみたことがありました。
それまでの理想像は「優しい人」とか「気が合う人」と漠然と考えていたのですが、よくよく分析してみると、私が恋愛を通して本当に欲しかった関係性は、『安心できる穏やかな繋がり』だったことがわかりました。
それに気付いたことで、例えば「面白くて一緒にいて楽しい」と思う男性でも、ちょっと信頼度に欠けることや違和感を感じるポイントに対して目を瞑るのを辞め、穏やかで優しい今のパートナーを見つけました。

「自分を受け入れてくれる人」を探すことと同じぐらい、「自分が本当はどんな関係性を求めているか」じっくり探ることも、大事だったのです。
これはきっとヨガの内観(自分と向き合うことや、内なる声に耳を傾けること)にも通じるところ。
うまくいかない!そんな時こそ呼吸を整えて、心の声を解放してみませんか?

ライター/吉野なお
プラスサイズモデル。雑誌『ラ・ファーファ(発行:文友紗)』などでモデル活動をしながら、摂食障害の経験をもとに講演活動やワークショップなども行っている。

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