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「夏の下痢」にはゴーヤチャンプルー 胃腸が弱る季節に気をつけたいこと

  • 2020.6.25
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憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「夏の下痢」です。

夏の胃腸は、ドライに保つ工夫で健やかに。

他の季節はそうでもないのに、夏にはよくお腹をこわす、という悩みをこの時期よく聞きます。もともと胃腸=脾(ひ)は湿気に弱く、乾燥状態を好む場所です。けれど春から夏は湿度が高くなるうえ、暑さで冷たい飲み物に手が伸びやすくなります。一年の中でも、胃腸の機能が低下しやすい季節なのです。

もうひとつ、夏にしょっちゅうお腹を壊す人は前の季節、つまり春の養生がちゃんとできていなかったことが考えられます。春は「肝(かん)」の働きが活発になるとき。肝は精神活動や自律神経の調整を司る場所ですが、元気になりすぎて暴走すると、脾の働きを抑え込んでしまうという一面も。そうならないように肝臓を刺激する酸味を控え、脾を養生する豆や芋など甘みのある食べ物を増やすことが、中医学では大切とされています。夏になるとお腹が…という人は、来年の春、この注意点をぜひ思い出してくださいね。

苦い食材で熱を冷まし、冷たい飲み物を減らす。

では、お腹の調子を保つためにいまできることは何でしょうか。もちろん冷たいものを控えるのはマストですが、暑さが厳しいと熱を冷ますものがどうしても欲しくなります。そこでおすすめしたいのが、苦みのある食べ物。苦みには解毒とともに熱を冷ます作用があり、「心(しん)」の働きを落ち着かせる効果があるからです。前回「ほてり」対策でもお伝えしましたが、心は体に気血(きけつ)を巡らせるポンプのような存在で熱を帯びやすいうえ、夏は心が主役の季節。活動がより活発になるために熱もこもりやすく、清熱(せいねつ)食材をまめに摂る養生が欠かせません。それに役立つのが、苦い食材なのです。

実は前回、こもった熱を冷ますのにスイカが良いとお伝えしました。が、胃腸が弱っているときはかえって負担になることもあります。お腹を壊しやすい場合は、苦みのある食材の性質を利用して熱を除くのが良いのです。

夏の苦い食べ物といえば、そう、ゴーヤです。とりわけゴーヤチャンプルーは、清熱作用のあるゴーヤと適度な潤いを補う豆腐という、素晴らしい食材の組み合わせ。同じく熱を冷ます力のある、トマトが加わっていればさらに効果的ですね。 冷たいものが欲しくなる原因である熱を上手にコントロールし、がぶ飲みを控えて脾を乾燥気味に保つ。この2つが、夏のお腹の養生ポイントです。

さくらい・だいすけ 漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。

※『anan』2020年7月1日号より。イラスト・原田桃子 文・新田草子

(by anan編集部)

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