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新しいレジャーの選択肢。アイヌ文化を育んだ自然で心を治癒する北海道・阿寒湖ツアー

  • 2020.6.22
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家での生活を快適に工夫してみたり、リモートワークのメリットを実感するなど、今回の外出自粛は新しいライフスタイルを知る良い機会であった。それはレジャーにおいても同様。海外旅行や野外フェスへの参加が絶たれた今、アクティビティの選択肢も変わりつつある。そんななか、新たな旅先として注目されているのが、自然を満喫できるローカルな観光ツアーである。今回紹介する北海道、アイヌの人々がガイドをつとめるツアー「Anytime,Ainutime!」も、そんな候補に加えたい有意義な内容となっている。

アイヌの人々と時間をともにして自然と出会う旅

“ようやく”なのか“もう”なのか、ここ数週間で都道府県をまたぐ移動制限も徐々に緩和されつつある。そんな状況にあわせ北海道の阿寒湖では6月1日より、アイヌの人々の案内で自然散策やものづくりを楽しむガイドツアー「Anytime,Ainutime!」をスタート。夏にかけて続々と予約者が増えているそうだ。

阿寒湖のほとり、イオルの森を案内役とともに歩き、アイヌ民族に伝わる楽器ムックリを演奏するツアー。1時間30分 5,610円Harumari Inc.

ひがし北海道屈指の美しさを誇る湖・阿寒湖には、複数の温泉宿が立ち並ぶ。その一角にあるのが、日本の先住民族アイヌの人々が創った工芸と芸能の集落「阿寒湖アイヌコタン(コタンは“集落”のこと)」だ。釧路市には約1,100人のアイヌ民族が住んでいるとされ、なかでもこの「阿寒湖アイヌコタン」は北海道で最大級の集落として知られているそうだ。

アイヌの人々はヒグマや鳥、アイヌ文様を題材にした木彫り工芸品などを作りながら自活してきた。そんな彼らの日常をまるっと体験できるのが、今回のツアー「Anytime,Ainutime!」である。もちろん、ガイドをするのは現地で暮らすアイヌの人々だ。木彫作家や民芸店の店主、伝統舞踊の踊り手などユニークなバックグラウンドを持つ彼らから直接アイヌの逸話を聴いたり、文化を教えてもらったりしながらツワーをまわることになる。

「食の時間」は4つのプログラムにオプションとしてつけることが可能。自然の恵みを活かしたアイヌ独自の献立をいただける。3,300円Harumari Inc.

プログラムは大きくわけて「森の時間」、「湖の時間」、「創る時間(木彫・刺繍)」の4種類。アイヌの人々とともに阿寒国立公園を散策したり、刺繍や木彫を体験したりなど、自然の生命の気配に満ちたスピリチュアルな時間を味わうことができる。

「アイヌの人々は自然に語りかけながら植物を採取したり、大切な人を想いながら、人と人、モノ、自然との関係性を大事に育んできました。アイヌの思想や暮らしの知恵が、生きるヒントとして心に宿る。旅が終わってからも続く、豊かな時間を届けたいと思います」とガイドの方々。

アイヌに伝わる楽器「ムックリ」を、案内役と共に演奏。Harumari Inc.

静寂な森に響く音色やアイヌの思想に触れると、「人も自然の一部である」ということを感じることができることだろう。こんな時だからこそ、阿寒の植生とアイヌの叡智に触れることで、日々の疲れもポジティブなパワーに変換できそうだ。ツアー後は阿寒湖温泉に立ち寄って、ツアーとセットでアイヌ文化を楽しんでみては。

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