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日本一の南高梅の産地、和歌山・みなべ町の梅農家さんに習う、季節を楽しむ梅酒作り

  • 2020.6.17
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雨がしとしと降り続く梅雨ですが、この時期に収穫を迎えるのが青梅。そんな旬の素材を使って梅酒作りにチャレンジしてみてはいかがですか。梅酒作りは、材料をそろえることができれば実はとっても簡単。梅の生産量日本一の土地として知られる、和歌山県みなべ町の梅農家の方に、梅酒作りのポイントを教えてもらったので、青梅の甘くて爽やかな香りに包まれながら、ぜひ梅仕事を楽しんでみてください。

日本一の南高梅の産地、和歌山・みなべ町の梅農家さんに習う、季節を楽しむ梅酒作り
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南高梅の香りに包まれる、梅の里・みなべ町
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ことりっぷ

和歌山県南部にあり、海にも面した温暖な土地であるみなべ町は、全国的にも知られる南高梅の名産地。梅農家はもちろん梅干しや梅酒など梅の加工品を製造する会社も多く、みなべ町役場には”うめ課”という部署があるほど。400年以上前から梅とともに暮らしてきた歴史を持つ、梅の里です。

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今回そんなみなべ町の梅農家の方に、気軽に楽しめる梅仕事である「梅酒作り」についてうかがってみました。教えてくれたのは、みなべ町で梅の栽培、加工、販売までを手掛ける岩本食品の代表、岩本さん。岩本さんのお店「ぷらむ工房本店」では梅シロップ作りなど、梅仕事を体験できる参加型のイベントを開催したり、梅を使ったグルメを楽しめるカフェを開くなど、梅の魅力を発信しています。

まずは基本の梅酒作りの材料について
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まずは梅酒作りに必要な材料について。今回は2リットル瓶で作ってみます。瓶は密閉できるガラス容器を用意します。プラスチック容器ならば、果実酒用と記載されているものを使用しましょう。

2リットル瓶用の分量
・青梅/500g
・氷砂糖/500g
・ホワイトリカー/900ml

梅酒におすすめの梅は「紅南高梅」。お日様をたくさん浴びて赤く染まった南高梅です。紅南高梅で作ると香りが強く、ピンク色の梅酒ができ、ポリフェノールも多いそうですよ。一般的に梅の色は真っ青な青梅が良いと思われていますが、黄色く完熟したものでも問題ないそう。出来上がりは青梅だと「すっきり系」、完熟だと香りが強く「マイルド系」の味わいとなります。

梅の甘い香りを楽しみながら…丁寧に下ごしらえ
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漬ける前に買ってきた青梅にひと仕事。丁寧に流水で洗い汚れを落とします。紀州南高梅であればアク抜きは必要ないとのことですが、心配であれば2時間ほど水に漬けてアク抜きを。ざるなどに広げてしっかり水気を乾かし、ふきんなどで水気をふきます。

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青梅の水気が取れたら、おしりのところについている”ホシ”と呼ばれる小さな軸を取り除きます。竹串を入れるとぽろっと取れて楽しいですよ。水気をしっかり拭き、ホシを取ることで梅酒の味がよくなり、濁ったり、梅が発酵してしまうのを防ぐことができるそうです。
漬け込む瓶もカビや雑菌を防止するために、アルコールや熱湯で消毒してよく乾かしておきましょう。

あとは瓶に材料を順番に入れて待つだけ
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材料が整ったら、消毒した瓶に青梅と氷砂糖を交互に入れていきます。交互に入れると梅と砂糖が触れる面が多くなり、果汁を抽出しやすくなるそうです。最後にホワイトリカーを静かに流し入れます。
ホワイトリカーの代わりに、ブランデーや泡盛や日本酒で作ることもできますが、アルコール度数の低いもの使用すると発酵して失敗する危険性が高くなるそう。初めて作るならばホワイトリカーがおすすめです。

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熟成保存は常温で良いですが、基本的に日の当たらない冷暗所にしましょう。氷砂糖を溶かすよう、ときどき瓶を振って様子を見てくださいね。
環境にもよりますが約3ヶ月で飲めるようになります。梅酒が黄金色になれば飲み頃のサイン。美味しいのは9ヶ月くらいからだとか。ここから先は濁ったり風味が悪くなったりしないよう中の梅を取り出します。3年〜5年熟成させると最高に美味しいとのことですよ。

岩本さんオリジナルの「フルーツ梅酒」にもチャレンジを
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今回は基本の梅酒の作り方を教えてもらいましたが、岩本さんのお店では果物と梅を一緒に漬け込む「フルーツ梅酒」もおすすめしているそう。ポイントは青梅を凍らせてから果物と一緒に漬け込むこと。この方法だと1か月ほどで飲めるようになります。赤い果実と一緒に漬ければピンク色の梅酒になってとってもきれいなんだそう。

岩本さんのお店でもオリジナルの梅酒のほか、梅干しや梅シロップなどさまざまな梅製品を販売しているので、気になる人はぜひ公式サイトをチェックしてみてください。シーズンには青梅のもぎとり体験なども実施していますよ。
簡単に自家製が楽しめ、季節を感じられる梅酒作り。青梅を見つけたらぜひ、梅雨の合間に梅仕事を楽しんでみてくださいね。

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