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早めの対策が鍵!夏に食欲がなくなる理由【女性のお悩み朝レシピ vol.2】

  • 2020.6.15
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教えてくれる先生

北海道北見市の漢方相談専門店「ミドリ薬品 漢方堂」3代目。アメリカのカリフォルニア州立大学で心理学を学び、帰国。国際中医師資格を持ち、年間4000人もの漢方相談を担当する。漢方や養生について発信するツイートが話題をよび、書籍「つぶやき養生」(幻冬舎)が大人気発売中。

食欲不振ってなぜ起こるの?

夏前から真夏にかけて多くなる「食欲不振」。



風邪でもないのにお腹が空かなかったり、こってりしたものを見ると気分が悪くなったり食べる気が失せたり。夏は冷たい麺類ばかり好んで食べてしまう、というかたも多いのではないでしょうか。



原因は、梅雨や夏場の『湿気』にあります。湿気が、腸のように消化吸収をおこなってくれる脾という場所を弱らせ、胃腸がうまく機能しなくなることで「食欲が無い」という症状にあらわれます。



脾はもともと湿気に弱く、冷たいものや水分を多く摂取するこの季節にやられてしまうことが多いんです。

食欲不振に良いおすすめの習慣

とにかく『冷たいものと水分を避けること』が重要です。具体的には……



・アイスや冷たいものを食べ過ぎない

・除湿機を家の中に置く

・湯船に浸かって発汗するようにする



といった対策がおすすめ。暑いから、ジメジメするから、といった理由で冷たい飲み物や食べ物ばかり摂取するのは避けたいところ。できるだけ常温にして飲むようにしましょう。



また、海の近くに住んでいたり、サーフィンをはじめ日常的に水に触れる機会が多い方は、より身体に湿気が溜まりやすいもの。夏場でも湯船に浸かって発汗するのがおすすめです。

食欲不振に良い朝ごはんレシピ

つるつる食べやすい「冬瓜と豚肉の緑豆はるさめスープ」

身体の中に溜まった余分な “湿気” を追い出してくれる、瓜と緑豆はるさめを使ったあたたかいスープです。これなら、食欲が落ちてしまったときにもさっぱり食べられます。

材料(2~3人分)

・緑豆はるさめ……40g

・冬瓜……1/8本(約100g)

・豚肉……120g

・きざんだ生姜……適量

・ごま油……大さじ1杯

・鶏がらスープの素……大さじ3杯

・水……700ml

・塩……適量

作り方(調理時間:約15分)

① 1cmほどのいちょう切りにした冬瓜を、ごま油をひいた鍋でさっと炒める。



② 全体に油がなじんだら、水と鶏ガラスープの素を入れ、冬瓜が柔らかくなるまで煮る(約10分)。



③ 冬瓜が柔らかくなってきたら、豚肉と、緑豆はるさめをそのまま鍋に入れ、火が通るまで煮込む。塩で味を調整して器によそい、生姜をのせたら完成。



冬瓜が柔らかくなるまで煮込むのがポイント。生姜はいっしょに煮込んでもOKです。とろとろの冬瓜とつるんとしたはるさめで、起きたばかりの朝でも食べやすいメニュー。冷たいものばかり摂取しがちな夏、あたたかいスープは身体の心強い味方です。

食欲不振におすすめの食材とは

スイカは、熱を冷まし余分な水分を排出する力があります。ただし、これもキンキンに冷えた状態ではなく、常温に近い温度で食べるのがいいでしょう。それほど、冷えたものは身体に負担がかかります。



他にも、冬瓜やゴーヤなどの瓜類を食事に取り入れるのがおすすめ。あとは、朝ごはんレシピにも使用した緑豆はるさめも、熱を冷まして余分な水分を排出してくれる効果があります。



ちなみに、パンもOK。“乾燥している” ものだから、体内の湿気をとる手伝いをしてくれます。ただし、菓子パンだとお菓子になってしまうので、食事として摂取するのはバゲットや食パンなどの “お食事パン” がいいでしょう。

養生は早めが肝心!食欲がなくなる前から朝ごはんで対策!

【櫻井先生の養生あさごはん】、第二回は「食欲不振」をお届けしました。



食欲がなくなるといえば、真夏のイメージですが、夏前の梅雨も油断できません。湿気が多くじめじめ…… かと思えば、晴れて暑い日もあるなど気温が安定せず、胃腸が弱りがち。すでに食欲が落ちている人もいるかもしれません。



中医学の養生は、症状が出てからの対策ではなく、症状が出る前、つまり日頃から備えておくことが大切とされています。



「夏は食欲がなくなりがち」というかたは特に、今から習慣や食材を意識して生活してみてはいかがでしょうか。

監修:櫻井 大典 / レシピ考案・編集:古矢 美歌(macaroni編集部)

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