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これって育児ノイローゼ? イライラモヤモヤの原因は別にあった!

  • 2020.6.13
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出産した途端、授乳、抱っこ、オムツ替えの無限ループで、なかなか夜もゆっくり寝られないですよね。さらに、しばらくはガルガル期ということもあり、イライラモヤモヤすることが多いと思います。

突然涙が止まらなくなったり、落ち込んだりすることもあるでしょう。そんな時、決まってかけられるのが「赤ちゃんが小さいからしょうがないよ」「子育てって大変だから」という言葉です。

そう言われると「そうか、このイライラモヤモヤは育児のせいなんだ。もしかして、自分は育児ノイローゼなのかも…」と思うかもしれません。

でも、それは本当に育児の大変さに対するイライラモヤモヤなのでしょうか? もしかしたら、原因は別にあるかもしれません。今回は、子育てママが勘違いしてしまう、育児が原因ではないイライラモヤモヤについてお話ししましょう。

■そのイライラモヤモヤ、育児が原因ではないかも?



育児は一生のうち何回も経験することではないし、少子化のため身近に相談できる人も少ないため、ひとりで悩むママは多いでしょう。育児は完璧にやらないといけない、良妻賢母でなければいけないと自分自身を追い込んでしまい、育児がつらい、苦しいと感じてしまうことも。

確かに、出産によってママの生活は一変します。夜は授乳のために頻繁に起きなくてはいけませんし、ひとりの時間もなくなり食事もおでかけもままなりません。そもそも命を預かること自体の責任が重すぎて相当ストレスを感じますよね。

それに加え、産後のホルモンバランスの変化から、自分以外の人やものに対して攻撃的になる、いわゆる「ガルガル期」もしばらく続きます。

出産後のママからの「突然涙が止まらなくなった」「うまくできない自分を責めて落ち込んだ」「夫に当たり散らしてしまった」といった声は少なくありません。「もしかして私、育児ノイローゼなのかもしれない」と追い込まれている方もいるでしょう。

そういった時、周囲はたいてい「仕方ないよ、育児が大変なんだから」となぐさめの言葉をかけてくれます。「そうか、育児が大変だから、私はこんなにイライラモヤモヤしているんだ」とママも納得するかもしれません。

しかし、そのイライラモヤモヤは本当に育児だけが原因でしょうか? 子どもを育てる大変さだけが、ママを追い詰めているのでしょうか?

例えば1日、夫や親に子どもを任せてひとりで出かけても気が晴れない。夫がどんなに家事育児を分担してくれても、イライラが止まらない。そんな時は、育児が原因ではないかもしれません。

■あなたのイライラモヤモヤは何が原因?



直面しているつらい気持ちの原因が、育児かどうかをチェックする方法が一つあります。それは「誰(何)に責められていると感じるか?」を自分自身に問いかけてみるのです。

もし、育児が原因なら、あなたを責めているのは「あなた自身」。「どうしてちゃんとできないんだろう」「子どもが泣いている理由がわからない」など、自分が思い描く理想の子育てができていないと感じ、自分を責めてしまうのです。

日本には昔から、3歳までは家で親が子育てするのが望ましい、ミルクより母乳の方が丈夫な子どもが育つ、夜中の授乳や添い寝は必須といった「育児神話」が存在します。

実際は、その全部もしくは一部はすでに科学的に間違いであると証明されていますが、もしかしたら、そういった育児神話にとらわれて、自分で自分を責めてしまっているのかもしれません。

そんな時は、夫に「もう限界なので今日は家事をやめます」と放棄宣言をして、まずはぐっすり眠ること。また、短時間でもひとりの時間を作るなど工夫してみましょう。

一方で、あなたを責めていると感じるのが自分以外の場合は、イライラモヤモヤの原因は育児ではなく、その人やものかもしれません。

例えば、義母から「母乳で育てていないの?」と言われた、夜に子どもが泣いているのに夫は全く起きる気配がない、早く復職したいけれど保育園に入れなかったなどは、どれも育児に関係するイライラモヤモヤです。

しかし、あなたが責められていると感じているのは、それを発した人や環境に対してではないでしょうか。自分で自分を責めているのか、他人から責められていると感じているのかをチェックすることで、あなたのつらいと感じている原因がはっきりしてきます。





■イライラの原因が実母・義母にある場合の対処法



育児を媒介として、他人に責められていると感じつらいのだとしたら、どうしてそう感じるのかをさらに深く自分自身に問いかけてみましょう。

例えば、親が育児に口を出してきた時にカチンとしたのだとしたら、どうして素直にそのアドバイスを聞けないのかを自分に問いかけてみるのです。

もしかしたら、親のアドバイスは古い常識で、今の育児とはもうかけ離れているのに、押し付けられていると感じているのかもしれません。もしくは、親がいつまでも自分を子ども扱いして、育児にまで指図しようとしてきているのを嫌だと思うこともあるでしょう。

それまではつかず離れずの距離で実母や義母といい関係を築いていたのに、子どもが生まれた途端、いろいろ育児に口出しをされて仲がこじれたという話をよく耳にします。

おそらくこれは、実母・義母に「育児の先輩」意識があるからでしょう。娘(嫁)の仕事や趣味、人間関係などはよくわからないけれど、育児は自分もかつてやったことがあるから、「余計な一言」を言ってしまうのです。裏を返せば、実母や義母は育児が唯一、遠慮なく口を出せる分野と思っているのでしょう。

そういった時は、アドバイスされたことや行動が本当に正しいことなのかどうかを冷静に見極めることが大事です。それが、育児の古い常識であったり、ただの思い込みであったり、単なる習慣の違いだとわかったら、それに対して自分はどう振るまえばいいかを考えてみます。

実母・義母には「今はもうそれは違うそうなので、保健師さんの指導に沿ってやってます。見守っていてくださいね」と直接もしくは夫を通して、きっぱりと伝えるといいでしょう。

■イライラモヤモヤの原因が夫や環境にある場合の対処法



イライラモヤモヤの原因が夫の言動や行動にあるようなら、実力行使に出てみてはいかがでしょうか。

例えば、家事がおろそかになっていることを夫に注意されたとしたら、先でも紹介したように、「今、育児が大変で、体力も落ちています。倒れそうなので睡眠時間確保のために今は寝ます」と宣言するのもいいでしょう。

育児は母親の担当という風潮が未だに残っていますが、夫もわが子の親です。どんどん弱音をはいて、どんどん頼って、育児や家事に巻き込んでいくようにすれば「家事をちゃんとしたら?」といった心ない言葉は出てこなくなるでしょう。

また、育児に不親切な環境へのイライラもありますよね。気軽に預けられる先がない、保育園に入れられなかったなどが挙げられるでしょう。特に用事がなくても、地元の保育園の一時保育や保育ママなど、行政サービスを調べて利用してみるのがおすすめです。

家族以外にも預け先を確保しておくことは、ママの気持ちの安定にもつながりますし、急遽お願いしなければいけないことが起こっても、預け慣れていればお願いしやすいですね。

人に頼るのが苦手なタイプは「子どもが小さいのに他人へ預けるなんて…」と抵抗を感じる人もいるでしょう。

しかし、夫婦共働きであれば、子どもを保育園などに預けたりと他人の手を借りるのは普通のこと。「長時間預けて、何かあったらどうするの?」といった言葉を口にする人もいますが、母親ひとりの育児の方が絶対に安全とは限りません。

逆に、保育のプロに育児をお願いできて、自分はイライラモヤモヤから解放されるのですから一石二鳥ではないでしょうか。日本には「苦労してこそ子育て」といった風潮がありますが、育児の大変さと子どもへの愛情は、決して正比例ではありませんから、罪悪感を覚える必要はないのです。

子育て中のイライラモヤモヤ、その原因が本当はどこにあるのか。ぜひ今一度、自分に問いかけてみてくださいね。




(佐藤栄子)

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