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【感染予防の免疫力アップに】今、鍛えるべきは「唾液」の免疫力!

  • 2020.6.16
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唾液や涙などの粘膜に含まれるIgA(免疫グロブリンA)という抗体は、細菌やウイルスなどの異物から体を守り、分泌量が多いことで感染予防に。体の中に侵入させない免疫力を高めることが先決です!

「唾液」は新時代の万能薬!病気にかかりにくい体に
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免疫力の高い体作りは唾液の質と量のバランス

唾液は腸内フローラに続いて免疫機能に深く関わっていると注目されています。その理由のひとつは唾液の中に含まれる抗菌物質。唾液の99%は水分ですが、残りの1%に含まれる抗菌物質が私たちの免疫力を高めているといわれ、なかでもIg A(免疫グロブリンA)は体の粘膜を菌から守る粘膜免疫という作用において中心的な役割を担っています。分泌量が多くIg A濃度が高い質のいい唾液は健康維持や病気の予防につながります。ストレッチなど軽い運動、発酵食品や食物繊維をバランスよく食べる、乳酸菌を毎日摂る、水分をこまめに摂る、唾液腺マッサージも唾液の量を増やすのに効果的。日々の生活で唾液力を高めることが免疫力アップにつながります。

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アメリカズカップのヨットレース選手の男性38人を対象に、トレーニング期間の50週間にわたって毎週、唾液サンプルを採取。その結果、上気道感染症を発症する3週間前から唾液IgAレベルが低下し始め、発症時は有意に低下。
出典:Med Sci Sports Exerc. 2008;40:1228-36

専門は口腔病理診断学・唾液腺健康医学・環境病理学。著書も『ずっと健康でいたいなら唾液力をきたえなさい!』(扶桑社)など多数。

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教えてくれたのは……槻木恵一先生 神奈川歯科大学副学長 同大学院歯学研究科長
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対策1:唾液UPマッサージ

あご先のとがった部分の内側の舌の付け根に親指を立ててあて、あごの下から優しく押します。強く押すと痛みを伴うこともあるので注意が必要です。7~10回繰り返します。

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舌下腺

あごの骨の内側の柔らかい部分。両手で握りこぶしをつくり、あごの左右にはめ込むようにして当てます。首の方から手前に向かってこぶしを動かします。10回以上繰り返します。

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顎下腺

耳の下から少し前の位置(左右両方)に人差し指、中指、薬指の3本を当てて、そこを中心に円を描くように指を回します。強く押さずにゆっくり回します。2分以内で10回以上。

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耳下腺
対策2:乳酸菌を摂る
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左、明治プロビオヨーグルト R-1 ドリンクタイプ、明治プロビオヨーグルト R-1 各¥132(ともに明治)右、乳酸菌B240で体をバリア。ボディメンテ ゼリー¥300、ボディメンテ ドリンク¥154(ともに大塚製薬)

対策3:口そう点を押す
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唾液の分泌を促す「口そう点」と呼ばれるツボが手のひらの中指の付け根中心部にあります。親指で5秒ほどグッと押し込んで刺激するだけ。左右それぞれ10回ほど繰り返します。

2020年『美ST』6月号掲載 撮影/藤原 宏(pigmycompany) ヘア・メーク/Sai モデル/吉村ミキ スタイリスト/柿田たみか 取材/浦﨑かおり 編集/長谷川 智

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