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休校長期化により注目を浴びるオンライン学習!今後増加傾向に

  • 2020.6.4
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コロナウィルス拡大による全国一斉休校が長期化しました。やっと登校も開始され始めていますが、オンライン学習を行っていた学校と行っていない学校との教育格差が問題視されています。近年増加しているオンライン学習とは、どういったものなのでしょうか。

オンライン学習が注目されている背景

コロナウィルス拡大防止の為の「緊急事態宣言」が4月8日に発令され約1ヶ月半続きましたが、5月25日には東京都を含む全国で解除が発表されました。3月2日から一斉休校となっていましたが、最後まで宣言が発令されていた地域でも6月からは登校が開始されます。しかし時間短縮・分散登校などの段階的な学校再開で、以前の様な授業時間の確保はまだ難しいというのが現状です。

最長で3ヶ月休校していた中、さらに授業が進まないとなると心配なのは学力の低下です。全国で比較した場合、宣言時も登校を行っていた地域があり、登校していない地域との教育格差が懸念されています。

そこで注目されているのがオンライン教育です。こちらも、文部科学省の調査によれば公立小中高校でオンライ学習が出来ている自治体はわずか5%とのこと。一方私立校ではオンライン教育が進んでおり、やはり教育格差が広がる一方となっています。

この格差が生まれる主な理由は、「家庭環境の差」「端末の用意」「ノウハウ不足」「セキュリティ問題」などがあげられます。スマートフォン・タブレット・PCがないという家庭や、Wi-Fi環境が整っていないという家庭も多くあります。学校側も、配信するインフラが整っていない・教員に動画のノウハウがないということが課題となり、公立小中高で導入が進まない背景となっています。

文科省はオンライン授業の導入に前向きですが、前述した課題の他にも、現状ではオンライン授業が指導要領の標準授業時間に含まれない為に対面授業での補填が必要となっています。今後オンライン授業を標準授業に認めることが検討されていますが、こういった課題のクリアにはまだ時間がかかる見込みです。

オンライン授業は大きく分けて2種類

オンライン授業はeラーニングとも呼ばれ、主にインターネットなどのオンラインを利用した学習形態のことです。国内のオンライン授業の市場規模は、2018年度は2185億円にのぼり、2023年度には全体で約3000億円に達すると見込まれています。

オンライン授業は「一方向型」「双方向型」に分類されています。

オンライン授業①「一方向型」

「一方向型」では、先生が解説する様子を撮影し、生徒がその動画を見ます。塾や予備校、企業の社員教育などにも活用されている手法です。一度動画を撮って配信しておけば、生徒は好きな時間に何度でも授業を見ることが出来ます。動画を巻き戻せば、分からないところを繰り返し視聴出来ます。

逆に、双方向のコミュニケーションができない為、分からない部分を聞くことが出来ないという難点があります。また、受講者の集中力が散漫になったり、理解しないまま見るだけとなったりという危惧があります。

オンライン授業②「双方向型」

「双方向型」は先生と生徒がコミュニケーションをとりながら授業を進めます。リアルタイムの映像と音声で対話を行い、先生は生徒の様子を確認でき、生徒は質問などをすることができます。質問は対話以外にもチャットボックスなどを通して行うことができて、資料の画面共有機能などにより効率よく学習することができます。高品質なシステムを利用すれば、一度に大人数で授業を行うことも可能です。

しかし、参加者側の通信環境が一定ではない為、映像や音声が途切れてしまうなどでストレスに感じたり、理解できなかった部分が発生したりするという可能性があります。

オンライン授業のメリット

オンライン授業にはどの様なメリットがあるのでしょうか。

・災害時にも授業を継続できる

今回コロナウィルス拡大により全国的な長期休校となりました。このように学校が閉鎖になり登校できなくても、自宅で学習をできることは大きなメリットでしょう。今回の事態だけではなく、大規模災害時や緊急時でも通信環境さえ確保できれば授業が行える為、特定の子だけが授業に後れをとってしまうという心配がなくなります。

・時間やコストを節約できる

オンライン授業には教室が必要ない為、大勢で授業を行う場合でも大きな教室を用意する必要がありません。そこに行く為の労力や移動時間、交通費も発生しません。

・離島や過疎地の学校教育に貢献できる

日本では人口減少や過疎化が進んでおり、廃校になる学校も増加しています。オンライン授業を活用すれば、離島や山間部などの小中学校に通う子どもが近隣の学校と一緒に授業を行うことが可能です。文科省でも2017年から、こういった公立小中学校にテレビ会議システムを導入する計画を進めています。

・トップクラス講師の授業を受けられる

主に塾や大学・研修などで言えることですが、トップクラス講師の授業を多くの人が一度に受けることが可能です。例えば多忙で大型都市でしか授業を行えないという場合でも、地方にいながら指導を受けることができる為、受験や資格試験などのハンデがなくなります。チャットなどを活用すればそういった講師やほかの生徒と意見交換ができ、アクティブラーニングの実践にも効果があるでしょう。

オンライン授業を行う為に必要なものと準備

公立学校ではまだ5%しか導入されていないオンライン学習ですが、多くのメリットがあることやこういった非常事態に備える為に積極的に活用していく為の検討が行われています。実際、休校中に宿題のプリントを配布していた学校でも、既にオンライン授業を開始しているところがあるようです。

オンライン学習を待ち望む方も少なくないと思いますが、「急にオンライン授業を開始すると言われても準備が出来ない」と心配になる親も多いでしょう。

オンライン授業と一口に言っても方法は様々で一概には言えませんが、一般的に必要なものや流れをご紹介します。

第一に必要となるのは通信環境です。PC・タブレット・スマートフォンなどを持っている必要があります。場合によっては、スマートフォンでは受講出来ないという場合もあるので確認が必要です。次に必要なのはインターネット環境です。有線かWi-Fiかなど、接続状況を確認しておきましょう。授業で使用する場合は長時間となることがほとんどだと思いますので、Wi-Fi環境を整えるのが一番だと思いますが有線であっても使用料が定額であるかなどを確認しておきましょう。

授業開始前には、学校からこういった確認があるはずです。よく分からない場合は、必ず分かる方に確認した上で正しい情報を回答しましょう。カメラやマイクも必要ですが、最近のPCやタブレットには内臓されている場合がほとんどです。ご自宅で使っているものの確認をしておきましょう。

授業開始の連絡が届いたら、開始日前に必ず家庭で準備事項が整っているか確認をしましょう。ビデオ会議アプリなどの場合は、事前に練習しておくことが出来ます。子どもと一緒に、接続から実際会話する流れまでを練習しておくと安心ですね。また、双方向の授業では相手側から家を見られることになります。背景などは問題ないか、参加する場所を事前に設置しておきましょう。

事前に練習しておくことで、「声が聞こえない」「映像が映らない」などのトラブルがあった場合の対応が可能です。練習中にトラブルが起こったら、原因を調べて解決しておきましょう。

休校措置が終わり登校できる様になったからと言っても、再度同じような休校にならないとは限りません。また、災害時などに対応できる様に、今後ますますオンライン化は進んでいくことは確実でしょう。学校が始まったからと安心せず、今からオンライン授業に向けての準備をしておくと良いでしょう。

筆者の息子が通う英語教室でも長期間休講となり、先日マンツーマンでの授業が行われました。使用したことのないテレビ会議アプリだった為事前に通信確認をしておき、スムーズに行うことが出来ました。授業では、先生が図形や質問などを画面で送ってくれて、それを見ながら対話するという形で、子どもも最初は緊張していましたが楽しく受講していました。通学型の授業も大切ですが、オンラインでの学習も今後増えていくと感じます。対応できるように準備しておいて損はないでしょう。

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