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フードジャーナリストが厳選!【銀座】名店出身シェフが手がける注目の新店たち。

  • 2020.6.1
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世界中の人を惹きつける、日本料理の一流店が軒を連ねる銀座。変わらない人気の老舗や名店が居並ぶ中で注目したいのは、そうした名店出身の、才能ある若手による新しい店です。そこで今回は、フードジャーナリスト・斎藤理子さんをナビゲータに、名店のDNAを引き継ぐ銀座の新店をご紹介します。

1.幾重にも重ねられた深い味が、ランチでも堪能できる幸せ。〈馳創 吼龍〉/銀座5丁目

〈福樹〉〈中嶋〉〈うち山〉といった名だたる店で腕を磨いた高木一基さんの店が〈馳創 吼龍〉。上質な食材を贅沢に使い、旨味を最大限に引き出す技が光ります。夜と同じクオリティの食材で、一切の手抜きなく作るランチは本当にお値打ち。

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焼物。特製のたれに4時間以上つけて焼いた桜鱒に桜鱒の骨でとっただしで作る餡をかけて。すべて4,800円のランチコースから。「本来なら捨てるアラを使った餡で味を深めています(斎藤さん)」

メインの食材に添えられているものも含め、すべての料理にこまやかな神経が行き届いた丁寧な仕事は感動的。「おいしいのは当たり前。その上で心地よい時間が過ごせるおもてなしを創りたいと思い、この店名にしました」という高木一基さん。まずはランチでその実力を味わって。ランチ4,800円〜、ディナー12,000円〜。要予約。

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お椀。あさりの真薯。大量のあさりでとっただしで作る真薯の中には、別にさっと火を通したあさりがたっぷり。
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前菜。柔らかく炊いた飯蛸と雪うるい、菜の花、花わさび、ポン酢のジュレ。
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焼き胡麻豆腐。

〈馳創 吼龍(ちそうこうりゅう)〉
東京都中央区銀座5-14-14 サンリット銀座ビルIII 5F
03-6876-3389
11:30〜14:00LO、18:00〜21:30LO 日祝休
16席/禁煙

CHEF/高木一基(たかぎ・かずき)

ここでしか食べられない奥行きの深い料理を構築。食べられないものはお皿の上にのせないポリシーで添え物にも神経を払う。

2.和食の職人が提案する、ユニークで新しい蕎麦懐石の形。〈蕎麦粉懐石 銀座 てあん〉/銀座1丁目

ちょっとユニークなところでは、日本橋の京懐石店〈日本橋OIKAWA〉店主・笈川智臣(おいかわともおみ)さんが手がける〈蕎麦粉懐石 銀座 てあん〉。店長の藪田雅大さんの独創的な料理は、今後がとても楽しみです。

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前菜。蕎麦の実のお粥、蕎麦豆腐、ブルーチーズと蕎麦の花の蜂蜜など15種類前後の盛り合わせ。「蕎麦粉が持つ無限の可能性を感じる楽しい前菜です(斎藤さん)」

蕎麦粉をテーマに、新しいスタイルの蕎麦と和食の文化を提案している。すべての皿に何らかの形で蕎麦粉を使いつつ、洋の器を使ったプレゼンテーションはフレンチ、でも食べれば和食という料理が斬新。茶蕎麦の抹茶は伊勢神宮や皇室御用達の茶屋のものを使用するなど、食材へのこだわりも半端ない。ランチ3,800円。ディナー4,500円〜。完全予約制。

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蕎麦がきのアヒージョ。蕎麦がきとオリーブオイルは相性抜群。
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鰊蕎麦。手打ちの茶蕎麦とふっくら炊いた鰊をマイセンの器で。

〈蕎麦粉懐石 銀座 てあん〉
東京都中央区銀座1-20-5 銀座清和ビル B1
03-3538-8115
11:30〜13:30LO、17:30〜22:30LO 不定休
26席/禁煙

CHEF/藪田雅大(やぶた・まさひろ)

「ストーリーのある皿を創りたい」という店主・笈川さんの思いを具現化。自由な発想で蕎麦粉料理を次々と生み出している。

Navigator/斎藤理子(さいとう・りこ)

フードジャーナリスト。12年余の欧米在住中、世界各国を食べ歩く。現在は国内外の生産者から三ツ星シェフまで幅広く取材、雑誌を中心に執筆。和食とフレンチ好き。銀座愛が強すぎて、日々銀座の路地徘徊とお店巡りを続けている。

(Hanako1183号掲載/photo:Kayoko Aoki (Kasho Uchiyama, Sobakokaiseki Ginza Tean), Shin-ichi Yokoyama (Chisou Kouryu)text:Riko Saito)

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