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<鍵のかかった部屋>松山博昭監督、大野智について「これが嵐か、と思った(笑)」【インタビュー前編】

  • 2020.5.24
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「鍵のかかった部屋」で演出を務める松山博昭氏
(C)フジテレビ

【写真を見る】スーツ姿で弁護士役を演じる戸田恵梨香

5月25日(月)に、大野智主演のドラマ「鍵のかかった部屋」(2012年、フジテレビ系)の特別編の第3話が放送される。

同作は、大野演じる奇才の防犯オタク・榎本径が、弁護士の青砥純子(戸田恵梨香)と芹沢豪(佐藤浩市)と共に難解な密室事件の謎を解くミステリー。

4月13日にスタートした織田裕二主演の“月9”ドラマ「SUITS/スーツ2」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により撮影を休止しているため、第3話以降が放送延期に。以前より視聴者から数多くの再放送の要望が寄せられていた「鍵のかかった部屋」が、このたび「特別編」として放送されることになった。

そこで、演出を担当する松山博昭氏にインタビューを実施。8年前の撮影時を振り返ってもらい、本作に対する思いや、撮影中のエピソードなどを聞いた。前・後編の2回に分けて掲載する。

松山博昭氏「思い入れのある作品」

――5月11日から「特別編」の放送が始まりましたが、「鍵のかかった部屋」は視聴者から再放送の要望が数多く寄せられていたということで、“月9”では8年ぶりに放送されることについてのお気持ちをお聞かせください。

純粋にうれしかったですね。僕も思い入れのある作品でしたので、そういう声を頂いたこともそうですし、こういう状況の中「鍵のかかった部屋」をやろうと決定していただいたこともすごくうれしかったというのが正直な気持ちです。

――思い入れのある作品だったのですね。

見たことのないドラマを作りたいと思っていましたので、8年前ですけれども、当時はある意味、“異質なもの”を作りたいと思って制作していました。

「これが嵐かと思った(笑)」

【写真を見る】スーツ姿で弁護士役を演じる戸田恵梨香
(C)フジテレビ

――8年前の撮影当時を振り返ってみて、一番大変だったことを教えてください。

テレビドラマを撮影する際は、部屋の四面のうち一面だけ壁を外して、三面のセットに対して空いている一面のところにカメラや機材を並べて撮影します。しかし、今回は“密室”がテーマの作品ですので、視聴者に空いているスペースがあることを感じさせてしまったら駄目で。

密室であること表すために、天井や床を含めた六面のセットを作り、とにかく“閉じられた空間”ですよ、ということを見せるために全部の方向から撮影しなければいけなかったので時間もかかり、大変でした。

密室を表現するために、芝居を見せるだけなら必要のないカットも、(密室という)場所の説明をするために違う角度から撮影することもたくさんありました。

――撮影中に印象に残っているエピソードは?

初めてスタジオで撮影するときに、大野智くんと演出の話をしながらスタジオに入りました。そしたら、取材陣の数がものすごく多くて、映画のアカデミー賞でスターがリムジンから降りると、ブワーって一斉にフラッシュがたかれるじゃないですか。

本当に、あれの100倍くらいすごいものを僕は初めて見て…。僕もいろいろお仕事させてもらいましたけど、あんなにすごかったのはその後現在に至るまであれだけですね。これが嵐か、と思いました(笑)。

――大野さん演じる榎本が「密室は破れました」と言う場面で行うしぐさが印象的ですが、あれはどのように生まれたのでしょうか?

台本の段階でプロデューサーや脚本家と、あそこの場面では何かしたいと話していて、リハーサルの際に大野くんに何かしたいと伝えたら、次にお会いしたときに「鍵だから指をすりすりするのはどうですか?」と考えてきてくれました。

そして、「それいいね!」となり、僕がそこに最後ガチャンと鍵を開けたしぐさをプラスしようと考えて、二人の合わせ技で生まれました。

こだわりシーンを明かす

「鍵のかかった部屋」に出演する戸田恵梨香
(C)フジテレビ

――監督が特にこだわったシーンについて教えてください。

模型はこだわりましたね。劇中のあの場で小さなカメラで撮影しているものが画面に映るので、あれはリアルに映っているものにするのか、先に撮影しておいたものを流すのか、模型を組み直したりしながらいろいろなパターンを試しました。

キャストの大野くん、戸田(恵梨香)さん、(佐藤)浩市さんはそんなに動くわけではないのですが、最初の本番前リハーサルが終わった瞬間に、浩市さんが「これは大変だ」と言いながら帰って行ったのをよく覚えています(笑)。

――ドラマにはオリジナルキャラクターとして芹沢が登場しますが、芹沢というキャラクターはどのように生まれましたか?

基本的には“密室”に特化したかったという思いがあります。この物語の特徴として、芹沢や純子のプライベートがあまり明かされず、事件以外での物語は転がさない構成になっています。普通はキャラクターのサブストーリーでエピソードを広げていくのですが、この作品は結構ストイックに“密室”のことだけで話を作っています。

“密室”を解きたい人、“密室”を解きたくない人、“密室”が分かる人という構造が榎本と純子の二人だけだと作りづらかったというのが背景にあり、密室を解きたい純子と、それにちゃちゃを入れて面倒くさがる芹沢、さらに、全部を解明してしまう榎本という対比を作り、多重構造で物語を動かしていこうという狙いから始まりました。(ザテレビジョン)

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