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ランニングにインターバルを加えると脳の働きが高まる?

  • 2020.5.7
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体重が増えすぎると、心臓病や特定のがんを発症するなど、身体的な健康上の問題につながることはもはや言うまではない。さらに肥満は、注意力や学習・記憶力、問題解決能力、運動機能を司る脳にまで影響を及ぼし、認知機能障害のリスクを増加させる恐れもあるとのこと。

今回、新たな研究で、運動習慣がこれらのリスクを回避できる可能性を発見したそう。それは、HIIT(高強度インターバルトレーニング)が、脳機能を鈍らせる肥満による影響を無効にしてくれるというもの。その内容をランナーズワールドからご紹介。

この実験では、BMI(肥満指数)が18.5〜24.9の標準体重の被験者と、BMIが30以上の肥満体重の被験者、計12人を対象に調査が行われている。被験者たちは、初めに5分間のウォーミングアップを行った後、ランニングマシーンで傾斜のレベルを増やしながら、4分間の高強度なスプリントインターバルトレーニングを4回行い、各回の間に3分間のアクティブリカバリーと呼ばれる低強度の運動を行った。

運動を終えた後、被験者の脳由来神経栄養因子(BDNF)と呼ばれるタンパク質の分泌量を測定した結果、肥満体重の被験者は、標準体重の被験者より脳由来神経栄養因子の分泌量が多いことが発覚したという。

この論文の筆頭著者であり、フロリダ大西洋大学の准教授、チョンジュン・ホワン博士によると、通常は肥満であればあるほど、学習能力や記憶力に関わる脳由来神経栄養因子が不足する可能性が高くなるという。

つまり、HIITワークアウトは、肥満の人が直面しているはずの脳由来神経栄養因子の不足を補う効果があることから、脳機能の改善をもたらすことを示唆している。

「高強度インターバルトレーニングには、炎症を抑えたり、心血管の健康を促進するだけでなく、加齢に伴う認知機能の低下を予防する効果もあるのです」と、ホワン博士。

今回の研究は比較的小規模ではあったものの、運動が脳にもたらす効果を示す研究はこれが初めてではない。2017年に行われたメタ分析によると、50歳以上の成人を対象とした39件の研究から12,000件を超える記録を分析した結果、有酸素運動とレジスタンス運動の両方を行った被験者の認知機能が改善されたことが明らかになっている。

これからは、インターバルトレーニングを積極的に取り入れてみては?。

※この記事は、ランナーズワールドから翻訳されました。

Text: JORDAN SMITH Translation : Yukie Kawabata

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