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救命救急の医局長が自殺、新型コロナウイルスのストレスか

  • 2020.4.28
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アメリカのニューヨーク、マンハッタンにある病院に勤務していた医師が、自死していたことが分かった。新型コロナウイルスのストレスとみられている。(フロントロウ編集部)

新型コロナウイルスが深刻となっているアメリカ

新型コロナウイルスの感染拡大が拡がり、多くの人々が自宅で時を過ごしている。一方で、医療従事者やインフラを支えるゴミ清掃員やトラック運転手、スーパーなどの店員や配達員など、最前線で社会を支える人々がいる。

画像: 新型コロナウイルスが深刻となっているアメリカ

死亡者数が5万人を超えたアメリカ、ニューヨークのマンハッタンにある病院の救命救急科で医局長を務めていたローナ・ブリーン医師が、4月26日の日曜日に、自死したことが確認された。ブリーン医師が精神的な病気を抱えていたことはない。

ヴァージニア州シャーロッツビル警察署のブラックニー所長は、ブリーン医師の死亡を発表したなかで、こうコメントした。

「最前線で闘う医療従事者や救急隊員などは、現在のパンデミックによる精神的、身体的な影響に耐性があるわけではない。通常の日常のなかでも、これらのプロフェッショナルたちは最もストレスのかかる環境のなかで働いています。そこに新型コロナウイルスが、さらなるストレスを発生させているのです。防具は感染の可能性を減らしますが、それらは、ローナ・ブリーン医師や医療従事者たちのような英雄たちを、この病気によって引き起こされている感情・精神的な疲労からは守れはしないのです」

家族と一緒に住んでいたブリーン医師

ブリーン医師はニューヨークで勤務中に新型コロナウイルスにかかったけれど、1週間半後に復帰しようと考えていたとみられる。しかし病院が彼女を帰したため、故郷のヴァージニア州に住む家族が実家へ連れて帰ったという。ブリーン医師の父で、彼もまた医師であるフィリップ・ブリーン医師は、彼女に精神的な既往歴はなかったけれど、最後に話した時には様子がおかしかったと米New York Timesに明かす。

「彼女は自分の仕事をしようとしていた。そしてそれが、彼女を殺したんです」。そう話す父のブリーン医師は、「彼女は英雄だったと称えてくださいね。だって彼女はそうだったのですから」と、その胸のうちを語った。

画像: 家族と一緒に住んでいたブリーン医師

外出自粛に飽きたから外に出たい。新型コロナウイルスに自分はかからない。かかってもすぐに治る。そんなことを考えている人が少なくないのか、現在でも各地で、仕事以外で外に出かけている人が確認されている。しかし、自分がブリーン医師の自死のような事件の原因のひとつだったら? 今、自分が出来ることは家にいること。(フロントロウ編集部)

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