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コロナの影響であらためてわかった「女性の偉いところ」【ひとみしょうの男ってじつは】

  • 2020.4.24
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キルケゴールという哲学者は、女性のほうが男性よりも多くの不安を持っていると言います。同時に、<不安が多ければ多いほど、感性もまた多い>とも言います。
簡単にいえば、女性のほうが感性豊かだよね、と、キルケゴールは言っているのです。
その、感性をたくさん持っている女性に、このコロナのご時世に「救われた」と感じている男性がいます。
その男性は、女性のどんなところに救われた(場合によっては感謝している)のでしょうか?

インスタに「希望の姿」をUPしてくれるところ

外出自粛とか、在宅勤務とかで、すっかり気落ちしている男性がいます。女性のなかにも気落ちしている人がいると思いますが、男も気落ちしています。あるいは、閉塞感を感じています。
そういうとき、インスタの写真や動画などで、おうちヨガしている女性の姿を見たら、男ってけっこう気が晴れて救われた思いがするものなのです。
なにもエロ目的だけで見ているのではありません。

これもキルケゴールがどこかに書いていたと思いますが(書いていたことをぼくなりに超訳的に覚えているだけかもしれませんが)、男って、女性が元気よくはつらつと活動している姿に、なぜか生きる希望を見出すんですよね。
だから、ヨガのかっこいいウエアを着てがんばっている女性に元気をもらって、その当然の結果として、彼は女性に感謝するのです。

ボランティア精神と行動が一致しているところ

おうちにこもって暇を持て余している女性のなかには、スマホゲームにハマっている人もいるようですが、ボランティア的なサイトを探して、そこでたとえば物品購入する女性もいますね。
たとえば、営業自粛を余儀なくされた飲食店が売り出している格安な食品を売っているサイトを探して、そこで食材を購入する女性とか。

男性にもボランティア精神がなくはないけれど、でもその精神が行動を伴うことって、女性ほど多くない、というか、日常的ではないように思います。
みんなで少しずつ困っているとき、まだそこまで困っていない人が相手を助ける――この姿勢を女性に学んだ男は、きっと多いように思うのです。

メールやLINEのメッセージがいつもと変わらず穏やかなところ

在宅勤務中に女性からメールが来て、そのメッセージがふだんと変わらず穏やかであることに救われた思いがしたという男性がいます。穏やかであるどころか、相手のことを気づかうメッセージが添えてあったりして、そういうところに女性らしさというか、癒しを感じたらしいです。

男も、他者を気づかうメッセージをメールやLINEに添えることはありますが、でも、男ってどちらかというと、女性よりも将来のことを悲観的に捉えがちなんですよね。それはもしかすれば、キルケゴールが言うように、女性のほうが感性が豊かだから(逆にいえば、男は「感じる」より、言葉を使ってあれこれ「考えがち」だから)かもしれないですね。

女性の存在そのものが男にとって救いである

このような緊急事態になると、男はホントだめなんです。キルケゴール的にいえば、感性が乏しく、言葉を使って理屈っぽく未来を考えてしまう男は、緊急時に、隙間的に、生きる歓びや他者と共存する歓びを見出しづらいんですね。
だから、男たちは、女性のなんでもない言動に、じつはひそかに感謝しているのです。

いろんな男がいますが、でも男たるもの全員、じつはひそかに、女性から生きる希望をもらっているのです。
だから、女性のほうが男よりも偉いのです。(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

※参考 キルケゴール・S『不安の概念』(1979)岩波書店

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