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おこもり太りしてない?…運動不足の今食べたい「ヤセるご飯」レシピ

  • 2020.4.10
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家にいる時間が長くなり、いつの間にか太ってしまった…なんて方は、多いのではないでしょうか。そこで、漢方薬剤師の大久保愛先生が、食べてヘルシーになれるフードをご紹介します! 運動不足の今こそ、さっそく作ってみて!

文・大久保愛

【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 52

おこもり太りしてませんか?

先日、7都府県に緊急事態宣言が正式に発効されましたね。今後の不安をさらに強く感じる人も多いと思います。一日も早く終息することを願うばかりです。

ただ、この1か月を閉塞感と不安感で窮屈に過ごすのではなく、時間があるからこそできることもたくさんある、という意識を持つことが大切ではないでしょうか。ヘルシーな料理に挑戦したり、今までやろうと思ってできなかったことに集中したり、便利な家電を揃えたり、リラックスできるようなアロマディフューザーやインテリアを買ってみたり……。今まで目を向ける時間がなかったものを見つめる良い機会になるでしょう。

この1か月がただ煩わしいものとして過ぎ去るものではなく、新しい習慣や趣味、感覚などを養う時間とできればよいと思います。そこで今週は、おこもり生活で好きなものを食べ過ぎてしまって運動不足で太りがちな人のための救世主となる食薬習慣を紹介します。

自然の変化が体調に影響している

漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

今週は、おこもり太りを解消する食薬習慣

ここ最近、おこもり生活が続いていますよね。1日どのくらい歩いているでしょうか。食べて寝て、たまに日用品のお買い物にでかけて。自粛が終わるとひと回り大きく体が成長していることもあるかもしれませんね。そして、これから数か月後には体形がよくわかる薄着の季節が始まります。

漢方医学ではこの状態を『気』が不足し、代謝が低下し、免疫も低下しやすく、体に余分なものがたまる『痰湿』が増え、太りやすくなっている状態と考えます。今すでに体のむくみや体の重さを感じている方は、あと1か月後にはもっと太ってしまっているかもしれません。

そこで、今週は『気』を補い体の中から『痰湿』をとりのぞきキレイになる食薬習慣を紹介していきます。今週食べるとよい食材・メニューは【もち麦×鮭の炊き込みごはん】です。

今週食べるとよい食材・メニュー:もち麦×鮭の炊き込みごはん

自宅での過ごし方に慣れてきた人も多いと思います。しかし、家の中で過ごす家族も増え、料理を作る回数が増え、負担を感じ、疲れ始めている人も多いのではないでしょうか。

たまには、菓子パンや冷凍食品、レトルト食品などに頼るのもよいかもしれませんが、毎日食べてしまっている人は要注意です。そこで今週は、食物繊維も多く、満足感もあり、血糖値の急上昇を抑え、ダイエットにもつながる炊き込みごはんを紹介したいと思います。

もち麦

もち麦は、大麦のなかでもモチモチし満足感を感じやすい穀物です。食物繊維は白米の8倍、タンパク質は2倍も含まれ、糖質は約半分となっています。

また、もち麦に含まれる水溶性食物繊維の一種であるβ‐グルカンは、急な血糖値の上昇をおだやかにする働きがあり、腸内の不要なものを外に出してくれます。血糖値の急上昇は、脂肪をため込みやすくさせ、腸内に老廃物がたまっていると免疫力の低下にもつながってしまいます。そのため「痰湿」をとりのぞくもち麦は、この時期にぴったりの食材です。

実は鮭は、「気」を補うのに役立つためダイエット食に最適と言われています。ビタミンB1やB2が豊富に含まれているため、脂質や糖質の分解を促します。さらに、中性脂肪を減らすのに役立つと言われるDHAやEPAも含んでいます。さらに、抗酸化作用の高いアスタキサンチンやビタミンA も含み美容にもおすすめです。

おすすめ献立:炊き込みごはん

お米と一緒に鮭、もち麦、キノコ類、油揚げ、ゴマなど好きな具材を炊飯器に入れて、炊いたら完成です。もち麦の割合を増やすとより効果的です。ただ、消化に負担がかからないようによく噛んで食べましょうね。

米2合を炊く場合は、2合分の水に、加えたもち麦の倍の水を足すと美味しく炊くことができます。もち麦の割合は、お好みで調整していただいて大丈夫ですが、例えば、もち麦を50グラム加えた場合、100ミリリットルの水が必要です。
米2合の場合、調味料は醤油大さじ2、酒大さじ2です。

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大久保 愛 先生
アイカ製薬株式会社代表取締役・漢方薬剤師。
昭和大学薬学部生薬学研究室で漢方を学び薬剤師免許を取得。その後、中国で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方相談、調剤薬局、エステなどの経営を経て商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。

著書『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。

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