三軒茶屋とわたし【FUDGENA:桜子の東京放浪記、シティガールへの道 vol.2】

 

三軒茶屋に住んでいる。

 

きっかけは仕事の異動。

「一人暮らしをしたいな」と漠然と考えていた。

これは格好のタイミング。

重たい腰を持ち上げて、

やれやれ、引越し準備を始めたのである。

 

譲れない条件は「商店街」「お酒」「古着」。

渋谷で夜遊びもしたいし、ふらっと美術館にも行きたい。

となると三軒茶屋が候補に上がった。

 

とりあえず現地に出向き、適当に不動産屋に入った。

「あの、家、探してるんですけど」

気がつけばその日のうちにサインをしていた。

 

約1年半が経つ。

 

自分で選んだ場所のくせに、

田舎出身のさだめなのか、最初は都会の閉塞感に

息ができなかった。

 

月に2回ほど帰省し、年柄もなく帰り際に駄々をこね、

家族を困らせていた。

しかし、ここ半年、すこし変わってきた気がする。

 

一人でふらふら行動するようになり、

いろんな人や場所を知るようになった。

銭湯、飲み屋街、安い八百屋、渋谷のクラブ

近くに住んでる地元の友達、行きつけの酒場の人々、

少し散歩して下北沢の古着屋などなど

自分から飛び込み、まわりの人々のあたたかさに触れ、

三茶が好きになりつつある。

「三軒茶屋」というとお洒落なイメージを持たれがちだが、

それをすこし、鼻で笑えるくらいには馴染めてきたかな。

と思う今日この頃である。

三茶の魅力はまた次回以降…。

 

桜子

 

 

桜子

1995年1月16日生まれ

接客業をしながら趣味に勤しむ25歳。

特技はイラストとスポーツ

趣味は音楽鑑賞と古着漁り

2年前、三軒茶屋で一人暮らしを始める。

instagram:@hnkr_sk