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インドア生活を充実させる7つの提案

  • 2020.4.7
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元来、出不精のインドア派。「自粛のプロ(?)」ともいえるマドカ・ジャスミンさんが、家で過ごす時間を充実させる7つの方法を提案します。

新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、日本でも外出自粛の呼びかけやリモートワークへの切り替えが行われている昨今、私たちの娯楽も変化の兆しを見せている。

もともと出不精な私は、この自粛ムードの前から自ら外出自粛をしていたようなものだ。ただし、国から言われるのと自らの意志で行うのでは、かかるストレスは圧倒的に前者のほうが多い。人間は選択肢を奪われると、悲観的になるものなのだと身をもって知った。

しかし見方を変えれば、私は平日はオフィスに出勤し、休日も必ず外出するような人たちとは異なり、その道……自粛のプロとも言える。誰にも誇れないと思っていたこのプロ要素がまさかここにきて役に立つとは。今回の世界的流行も含め、人生とは何が起こるかわからない。彼氏と別れた直後にこうなるなんて想像さえしていなかった。恋活もセックスもできないだなんてここは地獄か。

そんな自粛のプロである私。自粛飽きや自粛疲れに陥っている皆さまへ、いくつかこの生活を少しでも良くする方法をご提案させていただきたい。気分が沈んでいる人には特におすすめ。なぜなら、私は人一倍神経質でメンタルも弱い人間。そんな人間が日々実践しているのだから、信憑性があると思ってもらえないだろうか? (もちろん、本気でメンタルが落ち込んでいる場合は専門医の受診を……)

■1.あえて世界が危機を迎える映画を観る

初っ端から、「あなた、正気か?」という声が聞こえてきそうだが、私は至極真面目に言っている。この記事を執筆しながら、彗星が地球に衝突する危機を描いたパニック映画『ディープインパクト』を流しているぐらいだ。他にも、映画に限定すれば、『スター・ウォーズシリーズ(特にローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー)』『マーベルシリーズ(特にドクター・ストレンジ)』『インターステラー』『アルマゲドン』『シン・ゴジラ』『サマーウォーズ』は何度も観ている。

もちろん、他ジャンルでもおすすめしたい作品はたくさんあるが、こんなにも世界が危機を迎える状態に共感できることがこのあと起きるとは限らないし、むしろ起きてほしくない。

その貴重な体験をし、今に与えられた命と時間に感謝するという意味でも、そういった類の作品を観たほうがいいと私は考える。

ちなみに他ジャンルのおすすめは、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『バーレスク』『セックス・アンド・ザ・シティ』『シェイプ・オブ・ウォーター』『アイ・フィール・プリティ!』『ワンダー 君は太陽』『愛のむきだし』など。

■2.シャワー派でも毎日湯船につかる

誰もが一度は耳にしたことがある(かもしれない)この言葉、「風呂は命の洗濯よ」。これ実は、かの有名なアニメ作品『新世紀エヴァンゲリオン』内に登場する葛城ミサトのセリフなのだ。たかがアニメキャラクターのセリフといえど、侮るなかれ。本当に風呂は、心を洗濯してくれる。それも、シャワーのみで済ますのではなく、ゆっくりと湯船に浸かることが大切。

人間は普段と違う状況になると、無自覚のうちにストレスを抱く生きものだ。かつ、外出もままならないとなれば、必然的に身体を動かす機会も減る。ストレスを感じることにより、呼吸が浅くなれば、筋肉もこわばっていく。そんなときの救世主が入浴。40度ほどのお湯にゆっくりと浸かり、筋肉を緩ませる。長時間の入浴はのぼせや肌の乾燥を招くので、長くとも30分以内にとどめるが吉。

また、“ながら”になれた私たちは、スマートフォンを浴室に持ち込むこともあるが、個人的にはおすすめしない。入浴中ぐらい目と頭と心を休ませたほうが気持ちの余裕が生まれる。できるのであれば、毎日の習慣とするのがいいだろう。外出後すぐに入浴すれば、ウイルスの感染予防にも有効だ。

■3.人に会わなくても自分のメンテナンスを怠らない

人に会わない日が続けば、どうしても怠りがちなのはムダ毛の処理や体型管理などだ。脱毛をしている場合はさておき、ひとり暮らしで外出しないとなれば、ムダ毛さえ気にならなくなってくる。身体、口周り、眉毛……冗談抜きで自分の肌にどんどん毛が生えていく。体型についても同様。めちゃくちゃ自分に厳しく、家の中でもきちんとした服装をしている人は別として、私を含めラクチンな格好をして一日を過ごす人も存在する。

身体を締め付けず、ボディシルエットが出ない。部屋着としては最高のメリットだが、それに甘んじればどんどん体型は崩れていくのだ。だからといって、家でボディコンを着ろなんてアホなことは言わない。せめて、週数回、できれば毎日、軽度の筋トレやストレッチを日常のルーティンに組み込む。これだけでもだいぶ違ってくる。

精神衛生を保つ意味も込め、掃除をこまめに行うなどのながら運動でも◎。日々のささやかな目標にもなるので、チャレンジしてみてほしい。

■4.自己啓発書やビジネス書以外の本を読む

普段の私は、どうしても合理的な選択を好む。何かを選ぶとき、どうしても「今の自分に役立つか」といった視点で考えてしまう。だけど、この事態になって、はたして自分が今まで合理的に見聞きしていたものが、本当に必要だったのか否かを考えなくてはいけなくなったと感じる。

その気づきは、残念ながら、自己啓発書やビジネス書では得られないのだと私は思っている。なぜなら、その本で書かれている“成功”が“不成功”になるかもしれない局面にいるからだ。だとしたとき、どんな本を読めばいいのか迷うかもしれない。

私なら、歴史、宇宙、サイエンス、小説、世界の真理が書いてあるような哲学書などを選ぶ。最後の世界の真理については、うさん臭さを感じさせてしまうかもしれない。けれど、「幸せとは何か」「本当に大切なものはなにか」について理解を深め、学び、体得するのは人生においてとても重要なことだ。

これを読んでピンときた人には、ぜひパウロ・コエーリョの『アルケミスト』を読んでほしい。全世界でのベストセラーで堅苦しい内容でもない。私たちがそれぞれに求める幸福や成功とは何か。そのヒントが記されている。

■5.精神世界に入る

ここまでくると、「とっくにやばい精神状態なんじゃないか」といよいよ心配されるかもしれないが、安心してほしい。私は正常だ(たぶん)。

前の項でも書いたように、世界は変革の真っただ中。もうこれまでの過去に戻ることはなく、古きは消え、新しきが生まれていくだろう。自分が今まで信じていたものに価値がなくなり、もしかすると蔑ろにしてきたものにとんでもない価値が宿るかもしれない。その大きな流れに飲み込まれてしまえば、「何が正しいのか」「何が間違っているのか」がわからなくなってしまう。そうならないための方法は、自分が心の奥底で何を求めているのかを理解すること以外にないと私は考えている。

生きていれば、どうしたって他人の声が思考に作用する。「〇歳だからこうしたほうがいい」「年収はこれぐらいなきゃいけない」「こういう人と付き合うべき」「結婚とキャリアをどう両立する」……そうした声によって、私たちはいつのまにか自分の声が聴こえづらくなってしまっているのだ。だから、今の状況は他人の声、ノイズをシャットダウンし、自分の声に集中して耳を済ませられるチャンスといっても過言ではない。

そうはいっても、自分の声を聴くにはどうしたらいいのか。それは、ずばり瞑想だ。いかんせん集中力に欠ける私は、瞑想が不得意でしかない。下手したら、眠ってしまうことさえもある。人それぞれ瞑想を上手く行うコツは違えど、私が辿り着いたのは「May the Force be with you」「Be with you」と呟きながら、その呟きと呼吸に意識を集中させるという方法。

おわかりの人もいるだろう。このセリフは『スター・ウォーズ』を象徴するどころか、映画史に輝く名言だ。どれだけ『スター・ウォーズ』にハマっているんだという話だが、自分をジェダイと思いながらする瞑想は結構楽しいのでこれはこれであり。これ以外の例えだと、『鬼滅の刃』の「全集中の呼吸」といえば伝わるか。

さらには、これはマスターベーションにも応用が利く。オーガズムに呼吸を取り込めば、ただ刺激を受けて得るそれよりも凄まじい快楽を得られる。注意しなければいけないのが、行いすぎると戻ってこれなくなること。それぐらい、すごい。(経験談)

■6.食事量が乱高下しないよう気をつける

本当にこれは気をつけてほしい。食べなさすぎても、食べすぎてもよくない。また、ドカ食いの後に何食か食事を抜くといった食事法もご法度。できる限りで構わないので、ダイエットにおいて敵視されがちな炭水化物や脂質も適度に取りながら、栄養バランスのいい食事を心掛けよう。

私自身、家にいると食事に対するモチベーションが上がらない性分ゆえ、一日一食なんてこともザラ。ただそれをすると、低血糖の症状が出て、身体に血が巡っていないような感覚に陥るのだ。ぶっ倒れないように食べているみたいなところさえある。

身体と心は自分でも驚くほど繋がっていて、食事や睡眠のバランスを崩せば、どちらかが先に悲鳴を上げ始める。ただでさえ、精神が摩耗しやすい状況にいるのだから、食事はきちんととらなきゃいけない。タンパク質とビタミンは特に意識してとる。足りない栄養素をサプリメントで補うのもいいけれど、メインはどうしたって食べもの。仮に食欲がない日が続いたとしても、身体を壊す前に無理やりにでも少量を食べるぐらいの意気込みが必要だ。

■7.愛を伝える

こういう事態になって、ようやくこれを自覚するきっかけとなったのは幸か不幸か。

私たちはいつ死ぬか分からない。
後悔する前に愛を伝えろ。
「死なない」はただの驕りだ。

愛を伝えれば、愛を伝えられる。恋愛、友愛、家族愛、隣人愛……すべての愛に目を向ける。そうすれば、どんなときでも孤独になれやしないのだと信じている。

誰しもが未曽有の疫病流行に直面していて、誰しもが不安に駆られている。不安や臆病さを抱きながら生き抜いた先祖の子孫たちが私だけれど、不安に怯えているだけでは生きにくくなる一方だ。自分を保ちながら、今できることをして事態の終息を待つ。自分の人生を振り返る機会であり、新しい自分に出会える機会である今を楽しもう。

乗り越えよう、この世界を。

参考資料/最高の入浴法(早坂信哉, 大和書房, 2018)

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