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IMAXでさらに心揺さぶられる!『AKIRA』4Kリマスター版を観るべき3つの理由

  • 2020.4.2
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1988年に公開され、その圧倒的クオリティで絶賛された大友克洋監督の長編アニメーション『AKIRA』。本作の時代に追いついた2019年、マスターポジ(保存用フィルム原版)を新たに4Kスキャンしたリマスター版が完成。それを収めた4K ULTRA HD Blu-rayの4月24日(金)のリリースに先がけ、4月3日(金)よりIMAXにて上映開始予定だ。Movie Walkerでは、先日IMAXデジタルシアターで行われた4Kリマスター版『AKIRA』の試写上映に潜入。いまこそ観るべき3つの理由が浮き彫りになった。

【写真を見る】これがあの有名な“金田のバイク”!30年色褪せない『AKIRA』の緻密な作画<画像12点>

『AKIRA』4Kリマスター版を、IMAXで観た結果わかった見逃せないポイントは?
[c] 1988マッシュルーム/アキラ製作委員会

『AKIRA』は大友監督が1982年から1990年にかけ執筆した同名漫画の映画化。製作期間3年、総制作費10億円という当時としては破格の超大作だ。物語の舞台は、第三次世界大戦からの復興を遂げ、オリンピック開催を翌年に控えた2019年のネオ東京。強大な超能力を持つ“アキラ”をめぐる軍とゲリラの争いに巻き込まれた不良少年、金田と仲間たちの活躍が描かれる。

巨大都市をも破壊し尽くす壮大なスケール、凝ったデザインと繊細な作画、容赦なきバイオレンスを満載した本作は、欧米やアジア各国でも公開され多くのファンを獲得。日本のアニメのレベルの高さを世界中に知らしめた、エポックメイキングな作品だ。

主人公は不良少年たちのリーダー、金田
[c] 1988マッシュルーム/アキラ製作委員会

<ポイント1> 4K化によってリアリティを増した緻密な映像

映画の全権を任された大友監督は、漫画的ダイナミズムと緻密な描き込み、生きているような躍動感など、原作の魅力をそのまま踏襲。アニメならではのケレン味を盛り込みながら、カメラワークや編集を含め正攻法な演出で勝負しており、それが時代を超えて支持され続けている要因の一つと言える。

そんな本作を支えているのがきめ細かい映像群だ。例えば、劇中で多用されている高層ビルが濫立するネオ東京の景観。ビル街を描いた1枚絵をトリミングするだけでなく、何層にもビルの絵を重ねて前景、中景、後景をカメラワークに合わせて動かすことで自然な奥行き感を表現。そんな立体的な映像群は、情報量の多い4K化でよりリアリティを増している。

きめ細かな作画に驚愕!アニメーターたちの個性が見えるアナログ感も新鮮!
[c] 1988マッシュルーム/アキラ製作委員会
【写真を見る】これがあの有名な“金田のバイク”!30年色褪せない『AKIRA』の緻密な作画<画像12点>
[c] 1988マッシュルーム/アキラ製作委員会

<ポイント2> 第一級アニメーターたちの筆跡までが際立つ!

上記のハイクオリティな映像を生みだすため、第一級のアニメーターが集結しているのも『AKIRA』の魅力。作画監督のなかむらたかしを筆頭に、80年代のアニメ界を牽引した“動かし屋”や、次の世代を担う実力派が腕を振るっている。おかげで派手なアクションはもちろん、会話中心のパートでさえキャラたちは実によく動く。

うれしいのが、4K化により動きだけでなくアニメーターの筆跡まで際立ったこと。30cm四方に満たない動画用紙に描かれた鉛筆の線をトレースし撮影した映像はカットによって微妙に線の太さが異なるが、統一感あるデジタル映像が定着した現在では、そのようなアナログ感はかえって新鮮。フィルム撮影による粒子感も、全編に漂う退廃的な空気を盛り上げている。

大迫力のアクションやバイオレンスな描写も登場!
[c] 1988マッシュルーム/アキラ製作委員会

<ポイント3> 生々しく恐怖すら覚える力強いサウンド

そして忘れてはならないのが、芸能山城組が手掛けた力強いサウンドだ。本リマスター版では、音楽監督の山城祥二指揮のもと新規に音源を制作。192kHzの超高周波音“ハイパーソニック・エフェクト”を導入し、生々しく時に恐怖すら覚えるほどの臨場感が味わえる。

芸能山城組による力強いサウンドにも注目!
[c] 1988マッシュルーム/アキラ製作委員会

映像・サウンドともにブラッシュアップされた『AKIRA』を観終え、なにより驚かされたのが、この作品がいまから30年以上も前に生みだされたという事実。傑作は時代を超えて観る者の心を揺さぶるのだと、あらためて思い知らされた。

『AKIRA』の4K ULTRA HD Blu-rayは4月24日(金)に発売
[c] 1988マッシュルーム/アキラ製作委員会

(Movie Walker・取材・文/神武団四郎)

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