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「歳を取るのが怖い...」アンチエイジングとの心理学的な向き合い方とは

  • 2020.3.30
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アンチエイジングにこだわる理由|本来の意味は?

心理学者の渋谷晶三氏によると、現代女性がアンチエイジングにこだわる理由の一つとして、若い女性がもてはやされ、年齢を重ねた女性を軽蔑するというジェンダー的な価値観によって作られていると述べています。確かに「男性は歳を取った方がむしろカッコイイ」という考えはよく聞きますが、女性に取っての老いはマイナスに捉えられる傾向にあるかもしれません。また渋谷氏は、こうした女性の心理状態を【老女優症候群】と定義しており、老いを必要以上に怖がり、受け入れることができない場合、化粧品や美容整形に過度にハマったり、中にはアルコール依存や薬物依存などの深刻な神経症に陥る可能性があることを危惧しています。 日本抗加齢医学会によると、アンチエイジングとは「加齢という生物学的プロセスに介入を行い、加齢に伴う動脈硬化や、癌のような加齢関連疾患の発症確率を下げ、健康長寿をめざす医学である」と定義されており、もともとは歳を重ねても健康でいるための予防をすることが目的でした。ところが、最近では【若返り】の意味合いが強くなりつつあり、【加齢は防ぐべきこと・取り除かなくてはいけないこと】というイメージに囚われる人が増えているかもしれません。

アンチエイジングの他に知っておきたい考え方とは?

アメリカで生まれた概念で【サクセスフル・エイジング】という言葉があります。これは年齢を重ねても生きがいを見出し、幸福に老いていくにはどうしたら良いかという考え方です。サクセスフル・エイジングを心理学的な視点で見ていくと、自己受容、人生の意味、環境制御、人間的成長、自律性、肯定的人間関係の6つの要素を整えていくことが大切と言われており、これができている人は老いを受け止め、自分のできる範囲の中で余生を楽しむことができるのです。また、生涯発達心理学者のバルタスは【補償を伴う選択的最適化】という定義を示し、加齢に伴いできなくなったことを無理にできるようにしようということではなく、自分の状態に合わせて何ができるのかを考え、工夫や補償をしていくことがサクセスフル・エイジングな生き方に繋がると述べています。

老いとうまく付き合っていくには?

人は誰しも歳をとり、容姿も体力も変化していきます。変化していくと不安や焦りの感情から、「何かをしなければ!」という気持ちに狩られることもありますが、大切なのは今起きている【老い】を受容し、それとうまく付き合っていくことではないでしょうか。今起きている自分の身体や心の状態に注意を傾け丁寧に見ていくと、自分にとって必要なこと・ものが分かり、それを取り入れていくことが結果的にアンチエイジングに繋がる、ということもあるかもしれませんね。

ライター/南 舞
臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングと近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。

Instagram: @maiminami831

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