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体重をキープするには食事と運動、どっちが重要なの?

  • 2020.3.30
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体は食べたものでできていると言われているけど、実際に体重をキープするには、食事と運動どっちが大切なの? 長年の疑問に対する研究結果をランナーズワールドからご紹介。

減量後の体重をキープするには、食事と同じくらい運動が重要になることを、米コロラド大学の最新の研究が明らかにしている。

減量後の体重を維持できている人は、もとから標準体重の被験者より1日300kcalも多く燃焼している(そのうちの180kcalは身体活動量によるもの)。

この研究では、摂取カロリーを減らすことよりも、体を動かすことのほうが体重維持に不可欠であることを示唆している。

肥満専門誌『Obesity』に掲載された論文によると、コロラド大学アンシュッツ健康とウェルネスセンターの研究チームは、減量後の体重(約68kg)を1年以上キープしている被験者を、標準体重(約68kgで、体重を維持している被験者とほぼ同じBMI)のグループと、過体重(約96kgで、体重を維持している被験者が痩せる前のBMIとほぼ同じ)のグループと比較して研究を行っている。

被験者のTDEE(1日の総消費カロリー)やカロリー燃焼量を尿検体にて測定した。さらに、安静時と活動時のTDEEを知るために代謝率も測定。

研究期間中は、全てのグループが体重を維持できていた。つまりこれは、1日の総エネルギー消費量、あるいはカロリー燃焼量とカロリー摂取量が等しかったということ。

減量後の体重をキープしている被験者の総エネルギー消費量は、標準体重のグループよりも多く、過体重のグループと類似していることを研究者は発見したそう。

要するに、減量後の体重を維持している人は、過体重のグループとカロリーの摂取量がほぼ同じということになる。

それにもかかわらず、減量後の体重をそのまま維持できている理由は、身体活動量が多いからだと研究者は結論付けた。体重を維持できている人は、標準体重の人より1日あたり300kcalも多く消費している。そのうちの180kcalは、身体活動量によるものだそう。

一例として、体重をキープしている人は、どのグループよりも歩く歩数が多いこともわかった。標準体重のグループの平均歩数は1日あたり8,900歩、過体重のグループは6,500歩だったのに対し、体重をキープしている人は12,100歩という結果に。

コロラド大学アンシュッツ健康ウェルネスセンターの博士研究員、ダニエル・オステンドルフ博士いわく、体重が減ると、体はもとの体重に戻ろうとするために代謝を適応しようと試みるそう。太っていたときより痩せていたときのほうが、燃焼するカロリーは低くなる。つまり、食事の摂取量を減らすか、運動でカロリーを燃焼させるか、その両方を掛け合わせることで、体重を維持することができる。

「この研究では、減量後の体重の維持に成功している人は、カロリーの摂取量を抑えるよりも、運動を通してカロリーを燃料させている人が多いようです」と、オステンドルフ博士。

減量後の体重を維持するためには、食事と同様に運動することが重要になる。しかしオステンドルフ博士は、個人差があることを指摘している。

「身体活動が少なくても食事を配慮して体重をキープできている人もいますし、体重を維持するのにかなりの運動量が必要な人もいます。最善策はやはり、自分に合った方法を実践する以外にありません。違うことにいくつかチャレンジしながら、自分に一番効果がある方法を探ることが、減量後の体重を長期的に維持していくための大切なステップとなります」

※この記事は、『ランナーズワールド』から翻訳されました。

Text: DANIELLE ZICKL Translation : Yukie Kawabata

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