服を買わなくてもイメージチェンジはできる｜使える「こなし方」アイディア集

新たな１着に着がえることだけが、イメージチェンジの手段ではない。組み合わせを変えたり、わざと着くずしたり、もとからある服でも「こなし方」でまだまだ変われる。さらにもともと多彩な着方が見込めるマルチウェイまで。ポテンシャルを感じさせる、「表情豊かな服」にフォーカス。

シンプルにこそ映える「くずし方」
そのまま着ても成立するものの、アレンジの数だけ表情が変わるのもシンプルな服の長所。まずは定番・４着に焦点をあてた、「ふつう以上」へ導くアイディア。

01
WHITE SHIRT

+ TURTLE NECK KNIT
「タートルを仕込んで白シャツを立体的に」
着くずしても品よく見えるのは、白シャツにもとからそなわる「まじめさ」のおかげ。奥行きと保温性を見込めるタートルを仕込み、それをのぞかせるようにそで・すそ・えりを適当にあしらう。それだけでこなれたムード。

シャツの「動き」でタートルを効かせるイメージ
白リネンシャツ（別注） 38,000円＋税／マディソンブルー（ドレステリア 新宿店） ネイビータートルネックニット（写真・下） 8,900円＋税／ステートオブマインド（ゲストリスト） クリームイエローセンタープレスパンツ 16,000円＋税／ジャーナル スタンダード ニュウ（ジャーナル スタンダード 自由が丘店） ローファー 16,000円＋税／TODAYFUL（LIFEs 代官山店）

02
PLAIN SWEAT

+ SCARF NECK SHIRT
「なびくシャツでスエットに流れを促す」
シンプルに１枚だとカジュアルだけにおさまってしまうスエットに、真逆のイメージを上乗せしてみる。たとえばわかりやすいインパクトを放つ、デザインシャツをレイヤード。同系色なら適度になじんで攻めすぎない。

旬なシャツを重ねるだけで、カジュアルの域を超えられる
ブラウンスエット 8,000円＋税／PUBLIC TOKYO（パブリックトウキョウ 渋谷店） 中に着たスカーフネックシャツ（写真・下） 62,000円＋税／ティビ（ジャーナル スタンダード レサージュ 青山店） ストライプパンツ 19,000円＋税／テン バイ ロンハーマン（ロンハーマン） サングラス 25,000円＋税／LAVID ブーツ 22,000円＋税／TODAYFUL（LIFEs 代官山店）

03
CREW NECK KNIT

+ T-SHIRT
「暗色ニットの空気を変える白Tのひと手間」
つい手にとってしまう落ち着く色のニットにこそ、ちょっとした変化を求めたい。気張らず、気楽にとり入れられる＋白Tのレイヤード。ニットを１枚で着るよりも抑揚が生まれ、顔まわりもわずかにトーンアップ。

プレーンなパンツにも自信が持てるシンプル以上のレイヤード
ネイビーニット 39,000円＋税／ATON（ATON AOYAMA） 中に着たTシャツ（写真・下） 6,800円＋税／TODAYFUL（LIFEs 代官山店） ネイビーサテンセンタープレスパンツ 21,000円＋税／FINNA ピアス 12,000円＋税／beautiful people（ビューティフルピープル 銀座三越） サンダル 28,000円＋税／ファビオ ルスコーニ（ファビオ ルスコーニ ヴィオロ 福岡店）

04
TAILORED JACKET

+ ROLL UP
「手首をアクセントにジャケットを活性化」
おかたいイメージにおさまりがちなジャケットを、着こなしの幅をもっと広げて、より日常的に活躍させる。はおるだけだと、そこでおしまい。そでをわざと雑にまくれば、シャツのような抜け感も手に入る。

ジャケットをひねって着るだけの「足さない」アレンジ
ライトベージュジャケット 15,000円＋税／ミラ オーウェン（ミラ オーウェン ルミネ新宿２店） 黒リブニット 9,000円＋税／ジャーナル スタンダード（ジャーナル スタンダード 表参道） 黒ナイロンスカート 15,000円＋税／エミ アトリエ（エミ ニュウマン新宿店） ピアス 40,000円＋税／エナソルーナ（エナソルーナ神宮前本店） ローファー 14,900円＋税／A de Vivre

「落ち着く着方に必要な変化」
服単体にとどまらず「スタイリング自体」に変化を加える発想。つい繰り返してしまう着方＝落ち着く着方だから、無理に変える必要はない。ベースを保ちながらアレンジを。

(CASE A)
JACKET & LONG DRESS
シンプルなジャケットとロングワンピ
ワンピースをカッコよく、ジャケットに穏やかさをもたらす、好都合な組み合わせ。ゆるぎない２着はそのままにマイナーチェンジ。

飾らずともさまになる直線的なシルエット
まずはベーシックにレイヤード。ジャケットを気楽に着たいなら、アクセで飾るのはややTOO MUCH。ポケットにスカーフを突っ込むぐらいのひと手間が、今の気分にはちょうどいい。

ボアジャケット 44,000円＋税／ハナ バイ RHC（RHC ロンハーマン） 黒ワンピース 21,000円＋税／スタニングルアー（スタニングルアー 青山店） スカーフ 1,900円＋税／原宿シカゴ 神宮前店 サンダル 34,000円＋税／JANE SMITH（UTS PR） もこもこした風合いでありながら、シャープに着こなせるやや細身かつショールカラーのジャケットと、色も形も締まって見えるワンピースの美しいIライン。

STEP 1
「スカーフの使い方で表情を変える」

HOW TO…
もう少しインパクトが欲しいなら、ポケットに入れたスカーフをヘッドアクセとして活用を。いい意味で主張しすぎない２着が軸なら、こんなレトロなアレンジでもやりすぎに見えない。

アイテムを変えずとも、スカートの使い方次第でスタイリングの方向性が定めやすい。首に巻いたり、バッグにつけたり、可能性はまだ広がる。

STEP 2
「間にGジャンをはさむだけ」

HOW TO…
トップスを仕込むだけではもの足りないとき、抑揚づけとしてGジャンを採用。ムラのある風合いのおかげで、脇役でも十分な存在感を見込めるうえ、硬派なジャケットがなごむ効果も。

ジャケット、ワンピースは着まわし。デニムジャケット（別注） 15,000円＋税／ラングラー（シティショップ） アンクレットつきサンダル 34,000円＋税／PIPPICHIC ワンピからスカートのような見え方に変貌。

STEP 3
「似た形の異なる色に差しかえる」

HOW TO…
黒と同様、何でも合う色・白ワンピに更新を。色の印象を変える目的だけでなく、軽快さをもたらすための先を見据えた賢い選択。似た形なら、ジャケットとの相性のよさも損なわない。

ジャケットは着まわし。白ノースリーブワンピース 24,000円＋税／カレンテージ（ブランドニュース） サングラス 32,000円＋税／LAVID ショートブーツ 9,990円＋税／SLY（バロックジャパンリミテッド）

(CASE B)
TRENCH COAT & SHIRT & DENIM
トレンチと白シャツとブルーデニム
あせることのない、正統なるスタイリング。その安定感に甘え、遊びを加えて気分転換。それでも品よくおさまるのは「全部定番」の強み。

正統派のよさを再認識できるブレない軸
アイテムのイメージどおりに、「着方」さえ正統派。シャツをINしてまじめな印象をさらに強化。そんなイメージをくずさない程度にちゃめっ気が加わる、きゃしゃな眼鏡を採用。

共布ベルトつきトレンチコート 135,000円＋税／ATON（ATON AOYAMA） 白シャツ 32,000円＋税／カレンテージ（ブランドニュース） デニムパンツ（3月発売予定） 12,800円＋税／ROLLAS（ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム） 眼鏡 32,000円＋税／BLANC ショートブーツ 22,000円＋税／TODAYFUL（LIFEs 代官山店） デニムはどこかなつかしさを感じさせるストレートのハイウエスト。

STEP 1
「白シャツに動きをつけるだけ」

HOW TO…
シャツのボタンを適当に開け、いい意味で「粗く」着る。デコルテをのぞかせたり、トレンチのそでに重ねるようにロールアップしたり。隙につながる、効果的な「肌」の見せぐあいを計算。

コート、シャツ、デニムは着まわし。サングラス 28,000円＋税／BLANC 白シャツは「コートの下から引き出す」ようなイメージで着くずしを。

STEP 2
「インナーを頼りにシャツを全開」

HOW TO…
デニムとの配色に深みが生まれるブラウンのインナーをとり入れてヴィンテージっぽく。シャツをトップスではなく、「はおり手前」として解釈。適度にゆとりのある白シャツだから成立する。

コート、シャツ、デニムは着まわし。ブラウンリブボディスーツ（2月発売予定） 5,000円＋税／Ungrid ベージュスニーカー 6,500円＋税／コンバース（コンバースインフォメーションセンター）

STEP 3
「コートの色をパンツにもあてはめる」

HOW TO…
デニムと似た性質のチノパンに目を向けた、ボトムのマイナーチェンジ。トレンチと同じようなベージュなら、セットアップのような統一感が生まれ、デニム以上のインパクトも手に入る。

コート、シャツは着まわし。チノパンツ 39,000円＋税／ATON（ATON AOYAMA） ベレー帽 3,990円＋税／SLY（バロックジャパンリミテッド） シューズ 30,000円＋税／PIPPICHIC パリジャンのような趣。