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花に囲まれた食卓。妖精気分を演出するアイテム

  • 2020.3.23
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『乙女まぼろし』は、自分の理想に向かって頑張る人を応援し、日々の生活を豊かにするアイテムや言葉を紹介してく一藤さんによるDRESS連載です。今回は日常の中に、ほんの少しの特別をプラスするようなアイテムを紹介します。

今回のテーマは「生活の彩り」である。
担当編集氏から届いた「次のテーマは、空間がほんの少しおしゃれに、華やかになって、生活が楽しくなるものとか紹介できますか?」との朗らかなメッセージに「わかりました!その方向で行きます!」と元気よく返事を送った瞬間『100日後に死ぬワニ』に出てくるネズミ君のような、あの意味深な真顔になってしまった。おしゃれ……とは……。

私は「一平ちゃんは神が遣わせた食事がごとくうまい……しかしここにとろとろのスクランブルエッグを乗せるともっとうまい……! 見た目もなんだか神々しい……! はーうまい! (塩分から目をそらしながら)」なんて言って幸せを感じている人である。「おしゃれを演出できるもの」は難しいが、生活が楽しく華やかになる食べ物は知っている! 食べるのが好きなので!

ということで今回は、「ほんのひと手間で生活に彩りとおしゃれを加える美味しい商品」をご紹介しようと思う。

■ローズバッズ(ハーブティー専用のもの)

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おしゃれ界のオリンピアンといえば薔薇でしょう。
少女漫画でもおしゃれで高貴なキャラクターはたいがい薔薇を背負って出てくる。

この「ローズバッズ」は薔薇のつぼみのハーブである。これのガク(花弁の付け根から生えている葉)を取り、そのまま紅茶に投入するだけで薔薇の香りが十分に楽しめるローズティーになる。簡単……。そしてめちゃくちゃ香りがいい。深呼吸がはかどって仕方がない。ちなみに薔薇の香りはリラックス体験をもたらしてくれるので、忙しい現代人にはぴったりのお茶ではないだろうか。

ローズバッズをリンゴ酢につけると

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このローズバッズはハチミツやリンゴ酢に漬けることで紅茶以外にもいろんな使い方ができる。例えば、リンゴ酢に1週間程度漬けたローズバッズはこのように色が薔薇色に変化する。

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ローズバッズを漬け込んだリンゴ酢をソーダで割ると、薄いピンク色で華やかな香りの高級感漂う飲み物に大変身する。爽やかな飲み口で夏にぴったりの飲み物だ。今の時期だとまだ寒いかも。

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飲み物以外にも、このローズ酢はドレッシングに使ってもいい。香りが薔薇なのでフルーツ系のサラダなどに合わせるととても美味しい。

ローズバッズのはちみつ漬け

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ローズバッズのはちみつ漬けは、酢に漬けたときと違って見た目に大きな変化はないが1週間ほど漬けるとはちみつに薔薇の香りがしっかり移る。

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ローズバッズ漬けはちみつを紅茶に小さじ1杯垂らすだけで、ただのお安い紅茶がヴェルサイユの紅茶になる。作画が変わってしまうわ……。この薔薇ハチミツは甘くない桃に絡めて食べても美味しい。個人的に、クリームチーズを塗ったパンやクラッカーに垂らして食べると貴族感が味わえて好きです(庶民的感想)。

■さくら茶(桜の塩漬け)

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春先になるとお茶屋さんの店先に並ぶやつ。見かけると「いや~~春やなあ……」と買ってしまうんよねこれ。中の桜の塩漬けを取り出して適当に塩を落とし、温かいお茶に入れるだけで一気に茶碗が春になってよい。花粉症でも安心して行える花見だ。

そしてこの桜の塩漬けは

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雪見だいふくの上に乗せて食べると大変美味しい。そりゃそうだ。甘いとしょっぱいが美味いのはみたらし団子で証明されているし、桜の風味が餅に合うのも桜餅が証明している。これは美味しい。そしてなにより見た目が雅じゃないですか……。春にぴったりのお茶請けですね。

この桜雪見だいふくを作るときの注意点は、桜の塩漬けの塩をしっかりめに落とすことだ。手で払っておしまいにするより、一度お湯にさっとくぐらせたほうが塩味もちょうどよく美味しく食べられるだろう。

お茶に入れるのはもちろん、バニラアイスにも合う桜の塩漬け。これが意外と万能選手で、春の野菜にならなんでもあう(と私は思っている)。
見た目が「桜の花」なので乗せるだけで一皿が華やかになる。例えば、新玉ねぎを丸ごとコンソメで煮たスープの上にちんまり乗せても美味しかったし、シンプルにおにぎりのトッピングにすると「京都のええとこの花見弁当やん……」といった出来栄えになる。

だしアスパラガスに桜の塩漬けを添えると美味しい

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個人的に推す食べ方は、アスパラガスを茹でて適当に切り、

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だし(今回使用しただしは、北野エースで取り扱っている『かけるあご入りだし』です)に漬けて、味染み込ませて

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桜の塩漬け(塩抜きしたもの)と盛り付ける。

茹でて切って漬けるだけなのに「老舗の懐石料理屋で出てくるやつやん……(想像)」ってなる。
このだしアスパラガスはそのままでも最高の酒のつまみになりますが、ペペロンチーノスパゲティ(冷凍でいい)に合えると、「トラサルディー……はッ! ここは杜王町か……?……」となるのでおすすめです。

■アニス・ド・フラヴィニー バイオレット

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こちらは、フランスのブルゴーニュ地方にあるフラヴィニー村で1591年から作り続けられている伝統的なキャンディ「アニス・ド・フラヴィニー」。アニスの種を核にしたまん丸のごっつ硬い金平糖をイメージするとどんなキャンディなのかわかりやすいかもしれない。

陶器を思わせるデザインの美しいパッケージの中には、真っ白なキャンディがぎっしり入っている。
実はこのキャンディはちゃめちゃに硬い。最初、そのつるんとした可憐な見た目から「ははあ、クリスタルボンボンみたいな感じかな?」と余裕かまして奥歯で噛んだらえらい目にあった。もはや石。美味しい味のする石や。通はこれをふたついっぺんに口に入れ、ゆっくり舐め溶かしながら風味を長く味わうらしい。大変いいと思います。

このアニスドフラヴィニーには、カシス・レモン・オレンジフラワー・ジンジャー・マンダリン・ミント・リコリス・ローズ・バイオレットと10種類のフレーバーが用意されている。
その中でも私がおすすめしたいのはバイオレットだ。しかしこのバイオレット味、かなり好みが分かれる味(香り)である。そもそも日本でバイオレット(菫)を食べるのはあまり馴染みがない気がする……。それもあってかこちらのバイオレット味、びっくりするくらい評価が二分されている。

私はこのステータスをおしゃれに全振りしたような見た目の糖衣菓子が大好き……。アニスシード・砂糖・天然香料のみで作られている硬派さはもちろん、マスクをつけたままこのアニスドフラヴィニーを食べるとマスクにバイオレットの香りがついちゃうのよすごくないですか。食べるタイプのガーデンオブアヴァロン。気分転換に持って来いの一品です。

家で花を愛でつつ食べつつ、早く外で花見がしたいなあ……と思いをはせている今日この頃。このコロナ騒動も早いこと終息するといいですね。皆様もどうぞご自愛くださいませ。

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