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100人100通りの働き方! 悩む姿をさらけ出すマネジメント術とは

  • 2020.3.19
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出典:シティリビングWeb

IT企業で本をつくる人・大槻幸夫さん

時代をけん引する注目の人々を紹介するコラム。今回はIT企業で書籍をつくるサイボウズ式ブックス編集長の大槻幸夫さんに迫ります。

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出典:シティリビングWeb

IT企業サイボウズが出版事業に参入、20・30 代の転職理由がきっかけに

ITクラウドツールの会社サイボウズの新事業「サイボウズ式ブックス」で編集長を務めています。第一弾の書籍として、サイボウズの“濃い”部分を伝える「最軽量のマネジメント」を刊行しました。

IT企業がなぜ紙の本を?と思われるかもしれませんが、弊社に転職してきた20代・30代の転職理由の1位が代表・青野の著書を読んだことがきっかけ。まとまった形で考え方を伝えて届けるには、本という形が大事なのだと改めて実感し、それなら自分たちなりに納得のいく本づくりをしようと出版事業に参入しました。

2012年に立ち上げたオウンドメディア「サイボウズ式」では様々な働き方の問題を取り上げ、2014年からは働くママのムービーを制作。160万回以上再生されるなど、気持ちに寄り添うコンテンツが好評を得ていますが、インターネットで繋がれる層からさらに広く、深く。出版事業にはその思いもありました。

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出典:シティリビングWeb

サイボウズへの転職者たちが志望のきっかけと語る代表取締役社長・青野慶久さんの著書。こうした声から出版事業をスタートさせ「最軽量のマネジメント」を刊行

自分自身が大の活字好き、ヒジネスの大事なことは書籍から学んだ

実際、本が好きな人は情報感度が高いマイクロインフルエンサーでもあるので、出版を始めたことでそういうコミュニティと繋がれたことは大きな効果です。

そもそも僕自身が活字に触れていないと気が済まない本好き(笑)。幼いころは伝記シリーズの「エジソン」なんかを繰り返し読み、「こういう人がいるんだ、こんな生き方があるんだ」と感銘を受け、大学卒業後に起業した際には同期も先輩もいない中、本を先生にビジネスを学びました。

今でも、本は僕にとって、仕事人生の礎。だから、いつか本づくりにチャレンジしたいと思っていたんです。

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出典:シティリビングWeb

「100人100通りの働き方」を実践するサイボウズの副社長が明かす、これからのマネジメント術。どんな立場の人が読んでも気づきのある一冊。「最軽量のマネジメント」(山田理 サイボウズ式ブックス/1,540円)

全てを一人で抱え込まず、悩む姿さえもさらけ出せれば道は開ける

第一弾として出した「最軽量のマネジメント」は、ショルダーコピーに「マネジャーにすべてを背負わせるのはもうやめよう」とありますが、マネジャーに限らず、様々な立場の人に読んでいただきたい内容。

30代にもなると、後輩に頼られたり、リーダーとしての役割なども増えてきますよね。そんなとき自分で全部を抱え込まず、悩んでる姿すらもさらけ出せれば道は開けるかもしれない。この本では、そのさらけ出し方のコツが書かれています。上司に渡して「こういうやり方はどうですか」と提案してもらってもいいかもしれません。

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出典:シティリビングWeb

「Garoon」×「かんがるー」で「カンガルーン社員」など、さまざまなどうぶつ社員たちが楽しげに出迎えてくれるサイボウズのオフィスエントランス

小さいころから多様性の意味を学ぶことで、日本も変わっていく

中学生や高校生といった若い人に向けた出版事業も、いつか必ずやりたいですね。というのも、働き方を変えるには、画一的なマインドを変えていく必要があり、それには子供の頃から「ひとりひとり、多様性って大事なんだよ」ということを学ばないと難しい。

「意見を言い合い、そのバラバラの意見をまとめるには議論のスキルが必要だよ。でも事実と解釈は分けようね。問題というのは理想と現実のギャップだから、じゃあ理想はなんですか?と聞いてみよう」といったことを、小さいころから学べたら、日本はきっと変わってくると思います。

チームワークはまず個人を大事にすることから、そのための本づくりを

サイボウズのメソッドを伝える「チームワーク総研」では、高校生と一緒にチームワーについて考える体験プログラムがあるんですが、「空気を読む、一致団結、個人を消す」ことをチームワークだとイメージしていた学生たちが、次第にそうじゃないかも…と考え始めます。

サイボウズ流のチームワークは、役割分担。個人の強みと弱みを見極め、そこからチーム内で個々の強みと弱みをつなげていく。「まず、個人が大事なんだよ」ということです。学生たちは、その考えにびっくりしながら、学級会や部活で生かしてみたいと帰っていきます。

働き方の先進企業として、そんな多様性が受容される社会になるための本を丁寧に作っていきたいですね。

【プロフィール】

大槻幸夫さん

サイボウズ コーポレートブランディング部長/サイボウズ式ブックス編集長。オウンドメディア「サイボウズ式」立ち上げ編集長。大学卒業後、起業を経て、2005年からサイボウズに

■サイボウズ式ブックス https://cybozushiki.cybozu.co.jp/books/

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