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派遣社員に業務範囲外の仕事を振ってくる社員の人。人間関係を悪化させずにうまく断りたい…

  • 2020.3.17
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Q.人間関係を悪化させずに断わるにはどうすれば?
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出典:シティリビングWeb

派遣社員で働いているのに、業務範囲外の仕事を振ってくる社員の人がいます。派遣会社から注意してもらっても少し経つとまた…。ほかの部署に同じ派遣会社の人がいるため、私がやってしまうとその人に迷惑がかかると派遣会社から注意されるので、断りたいですが。人間関係を悪化させずに断るにはどうしたらよいでしょうか?

A.「メタ認知」スキルを磨き、的確な意見を主張して

派遣社員としての仕事のお悩み、心中お察しします。ちまたではコロナウイルスの世界的規模での広がりに伴い、働き方を変えざるを得ない状況に直面している多くの人々がいます。人間は社会的動物ですので、一人で生きていくことはできません。職場に「所属」することで労働の対価を貰い、生活の糧を得ていることは大半の大人の当たり前の責任でありながら、給料以外にも所属・承認欲求など有形無形のさまざまなものを得て社会生活を送っています。

今回の相談には4人(相談者さん、社員の人、派遣会社の人、他部署の派遣の人)の人間関係が見てとれます。オフィスで働く派遣社員という立場は、派遣会社の業務上での命令系統と、働く場所である派遣された職場での命令系統とが二重構造になっているため、心理的に負荷がかかりやすい働き方の一つです。相談者さんは、「人間関係を悪化させずに断る方法」をお探しですよね。心理的負荷の増大を避けるためにも、最も大切にしたい人間関係を重視した判断をされることをお勧めします。

一番壊したくない人間関係は誰?

相談者さんにとって、一番壊したくない人間関係はどなたでしょうか? 一緒に仕事をしている社員の人? 他部署の同じ派遣社員の人? 所属している派遣会社の人? はたまたそれ以外の大切な誰かでしょうか?

相談内容からすると、業務範囲外の仕事を振ってくる社員の人に問題があるようです。業務外の仕事を振らないで下さいとはっきり告げるべきです。そこで壊れるような人間関係でしたら、派遣会社に話して、他の職場に派遣してもらうように頼んだほうがいいのかもしれません。

とはいえ、さすがに角が立つし、はっきり断れるならもう断っていますよね。月並みですが、対処療法として有効な手段は「笑顔で」きっぱり断ることです。社員さんとの異文化相互理解に取り組むつもりで、諦めずに断り続けてみましょう。今回のケースは、正社員の側が派遣社員の業務範囲を理解できていないということですので、相談者さんが悪く思う必要はどこにもありません。業務遂行上、最低限の人としてのコミュニケーションは必要です。が、業務としての仕事については明確な線を引いておかない限り、相談者さんの働きすぎや、正社員との不均衡な労働状況を助長することに繋がりかねません。

自分を客観視するスキルを高めて

ただ、派遣だから業務以外のことをやると損しているという考え方に偏ってしまうと、オフィスでの仕事は楽しいものではなくなってしまいます。やりがいと、業務遂行能力は関係がありません。指定業務以外のこともやれる余裕があるなら、少しくらいはと感じるのが人情です。派遣社員という立場を選んだ相談者さんの事情までは分かりませんが、立場は違えど仕事は仕事。恐らく仕事ができる人であるがゆえの悩みとして、断りにくい業務も多いのではないかとお察しします。悩ましいですが、今の職場で得ているものは何であるか、前向きに考えて自分を客観視できれば、人間関係ストレスは吹き飛ばせるのではないかなと感じます。

経済恐慌もささやかれ、離職や、メンタル不調も増大している日本社会の中では、持続的に働き続けることだけでも難しい時代に突入しています。職場の人間関係を良好に取り持つ特効薬はありませんが、心理学的には、悩んでいる自分を客観的に見る「メタ認知」スキルを高めることで、人間関係などのストレスを軽減させていくことができます。イライラや不安は簡単に周囲に伝播しますから、大人として、感情を職場で表出することは避けて下さい。「メタ認知」スキルを持つことで、自分の心の負担を軽くし、自分の置かれている立場や状況、最善な立ち居振る舞いを自ら理解し、的確な意見を主張することができるようになります。自分を客観視することを、まずは、笑顔でトライしてみて下さい。

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