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住宅ローン減税とふるさと納税を併用したい!限度額・注意点をFPが解説

  • 2020.3.11
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名産品を貰いつつ高い節税効果を受けられるとして、近年ふるさと納税に注目が集まっています。

一方、一定の要件を満たした住宅の購入にあたり、住宅ローンを利用すると適用を受けられる住宅ローン減税も消費税増税と同時に拡充され、さらにお得な内容となりました。

これら、ふるさと納税と住宅ローン減税はそれぞれお得な制度なのですが、併用する際には注意しなければならない点もあります。本記事では、ふるさと納税と住宅ローン減税それぞれについてお伝えすると共に、併用する際の注意点などを解説します。

所得税と住民税から控除を受けられる住宅ローン減税とは

まずは住宅ローン減税の制度について確認していきましょう。住宅ローン減税とは、一定の要件を満たす住宅購入に当たり、住宅ローンを利用すると13年間住宅ローン年末残高の1%分控除を受けられるというものです。

なお、住宅ローン減税を受けるための一定の要件には以下のようなものがあります。

  • 住宅の延床面積が50㎡以上であること
  • 住宅ローンの借入期間が10年以上であること
  • 耐震性能を有していること
住宅ローン控除の限度額

住宅ローン控除の限度額は先述の通り、住宅ローン借入から13年間について、所得税と住民税から住宅ローン年末残高の1%分控除を受けられるというものです。

ただし、最大控除額は1年目から10年目については4,000万円(長期優良住宅や低炭素住宅の場合は5,000万円)、11年目から13年目については以下のうちいずれか少ない金額となります。

  • 住宅ローン残高又は取得価格(上限4,000万円)のうちいずれか少ない金額の1%
  • 建物取得価格(上限4,000万円)の2%÷3

例えば、4,000万円の建物の取得にあたり、4,000万円の住宅ローンを借りて、毎年100万円ずつ残高が減っていくと想定すると、それぞれの控除額は以下のようになります。

住民税の控除には上限がある

住宅ローン減税は所得税・住民税から控除を受けられるという制度のため、そもそも所得税や住民税を納税していなければ控除を受けることができません。

例えば、年収400万円の方で所得税を15万円納めている方は、まずこの15万円から控除を受けることになります。上記例で言えば、住宅ローン減税の1年目の残りは残り25万円あることになりますが、この余った分については住民税から控除を受けることができます。

ただし、住宅ローン減税では、各年「13.65万円/年」が住民税の控除上限額として設定されています。このため、上記例では1年目に受けられる最大の控除額は15万円+13.65万円=28.65万円ということになります。

住宅ローン減税とふるさと納税を併用する

住宅ローン減税と同じく、ふるさと納税も所得税・住民税から控除を受けられるものです。住宅ローン減税とふるさと納税は併用することが可能ですが、上記住宅ローン減税の計算の通り、そもそも所得税や住民税を納めていなければ控除を受けることはできません。

住宅ローン控除とふるさと控除を併用するのであれば、医療費控除等、他の所得控除・税額控除等と併せて、いくら税金を納めており、その中からいくらまで控除を受けられるのか事前に計算しておくことが大切です。

ワンストップ特例制度と確定申告の違い

次に、ふるさと納税について見ていきましょう。ふるさと納税は、自治体に寄付し、そのお返しとして名産品を貰え、しかも寄付した額から2,000円差し引いた額について所得税と住民税から控除を受けられるという制度です。

ふるさと納税を利用するには、確定申告による方法とワンストップ特例制度による方法とのいずれかを選ぶことができます。

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ワンストップ特例制度とは

ワンストップ特例制度とは、ふるさと納税をするにあたり、寄付の都度各自治体に申請書と本人証明書類を提出するだけで控除を受けられるというものです。

確定申告による方法でふるさと納税をする場合、源泉徴収票を用意したうえで確定申告申請書に記入し、2月16日~3月15日までの間に税務署に足を運んで提出する必要がありますが、ワンストップ特例制度ではこうした手間を省くことができます。

ワンストップ特例制度を利用するには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 確定申告の必要がない給与所得者等であること
  • 1年間の寄付先が5自治体以内であること
  • 申込の度に自治体へ申請書を提出していること

逆に言えば、上記条件を満たさない場合は確定申告による方法で申請しなければなりません。なお、確定申告の場合、所得税と住民税から還付を受けられますが、ワンストップ特例制度では住民税からのみ控除を受けることになります。

これは住民税が固定資産税等と同様、確定申告することなく納税するものだからといえるでしょう。

住宅ローン1年目はワンストップ特例制度が利用できない?

上記通り、ふるさと納税のワンストップ特例制度はそもそも確定申告する必要のない人が利用できるものです。一方、住宅ローン減税を受ける場合、住宅ローンを組んだ翌年については確定申告して住宅ローン減税の手続きをする必要があります。

このため、住宅ローンを組んだ翌年の確定申告ではワンストップ特例制度を利用できない点に注意が必要です。

なお、住宅ローン2年目以降については、源泉徴収を行っている職場にお勤めの場合、職場に控除証明書を提出すれば年末調整で済ませることができるため、ふるさと納税についてもワンストップ特例制度を利用できるようになります。

ふるさと納税の控除上限額の計算

ふるさと納税は、寄付した額から2,000円を引いた額について所得税や住民税から控除できる旨をお伝えしましたが、必ずしも満額受けられるわけではありません。

ふるさと納税の控除上限額は以下の計算式で求めることができます。

控除上限額=(住民税の所得割額×20%)÷(100%-10%-所得税率)+2,000円

所得割額や所得税率は収入や家族構成により金額が異なるため、目安として以下の総務省のデータを参照するとよいでしょう。

給与所得者の場合

住宅ローン減税とふるさと納税の効果を実際に計算してみよう

ふるさと納税の控除上限額を計算できるツールをWeb上で見つけることができますが、ほとんどの場合、住宅ローン減税を併用するケースはカバーしていません。

住宅ローン減税もふるさと納税も所得税と住民税から還付を受けられるものであり、そもそも納税した額しか控除を受けられないからです。

ここでは、いくつかの例を用意して、それぞれ住宅ローン減税とふるさと納税を併用した場合、どのくらいの額の控除を受けられるかシミュレーションしていきたいと思います。前提条件は次の通りです。

  • ふるさと納税額50,000円
  • 1年目の控除額を計算
  • ふるさと納税の控除上限額は総務省の目安を参照(夫婦+子1人)

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年収300万円の給与所得者が、2,000万円の住宅ローン減税を利用するケース

まずは年収300万円の給与所得者の方が2,000万円の住宅ローン減税を利用し、5万円分ふるさと納税するケースを見てみましょう。ここでは、年収300万円の場合の所得税納税額を5万円、住民税納税額を10万円と想定します。

この場合、住宅ローン減税で2,000万円×1%=20万円の控除を受けられるため、ふるさと納税を利用する意味はなくなってしまいます。もちろん、ふるさと納税のお礼として名産品は受け取ることができますが、控除を受けることを目的とするのであれば注意が必要です。

年収500万円の給与所得者が、2,500万円の住宅ローン減税を利用するケース

次に、年収500万円の給与所得者が2,500万円の住宅ローン減税を利用するケースを見てみたいと思います。ここでは、年収500万円の場合の所得税納税額を12万円、住民税納税額を23万円と想定します。

この場合、住宅ローン控除で2,500万円×1%=25万円分の控除を受けた場合、所得税から12万円、住民税から13万円控除を受けることができ、まだ住民税の納税額が残り10万円ある計算です。

総務省のサイトで年収500万円、夫婦+子1人のふるさと納税上限額を見てみると4.9万円となっているため、こちらも満額受けられる計算となります。

年収400万円の給与所得者が、3,000万円の住宅ローン減税を利用するケース

最後に、年収400万円の給与所得者が3,000万円の住宅ローン減税を利用するケースを見てみましょう。ここでは、年収400万円の場合の所得税納税額を8万円、住民税納税額を17万円と想定します。

この場合、住宅ローン減税の上限額は3,000万円×1%=30万円ですが、所得税から8万円分控除を受けた残額22万円について、住民税から控除を受けることができます。

ただし、住宅ローン減税は住民税の控除額について13.65万円という上限額があります。このため、上記ケースの住宅ローン減税の額は8万円+13.65万円=21.65万円で、控除を受けていない残額は3.35万円です。

年収400万円の場合、夫婦+子1人のふるさと納税上限額の目安は3.3万円となっており、満額受けられる計算となります。

住宅ローン減税・ふるさと納税の併用に関するまとめ

住宅ローン減税とふるさと納税の併用についてお伝えしました。住宅ローン減税とふるさと納税は双方とも高い節税効果を持つ制度ですが、併用する際には事前にどのくらい控除を受けられるかシミュレーションするようにしましょう。

本記事の内容を参考に、自分である程度計算できるようにしておくと共に、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

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