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唎酒師がセレクト!ホームパーティーでも飲みやすいフルーティーな日本酒4選

  • 2020.3.9
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外国人やワイン好き女子の間でも人気急上昇中の日本酒。そこで今回は弱冠22歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、Hanako.tokyo連載「伊藤家の晩酌」より、ホームパーティーにおすすめの飲みやすいフルーティーな日本酒と、おつまみレシピをご紹介します。

1.いちごの花酵母を使ったフルーティな日本酒「天吹 純米吟醸 いちご酵母 生」

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花から生まれた花酵母を使ってお酒を醸す「天吹酒造」は300年以上もの長い歴史を持つ佐賀県の酒蔵。バラやひまわり、なでしこなどの花の酵母を使った日本酒は香りや味わいなどどれも個性豊か。いちごの花を使った「天吹 純米吟醸 いちご酵母 生」は、甘みと酸味のバランスが抜群の純米吟醸酒。
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720ml 1760円(税別・ひいな購入時価格)/天吹酒造合資会社
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「かんぱい〜!」

ひいな「このお酒はね、今回は香りを楽しんで欲しいからワイングラスで飲んでね」
テツヤ「わ、すごい、いちごだ!」
ひいな「いちごミルクみたいな感じしない?」
テツヤ「いちごミルク感があるのはどうしてだろう?」
ひいな「乳酸菌っぽさかな。いちごの花酵母のお酒をいちごっぽいって言うのはどうかなと思っていたんだけど、これはいちごミルクだって断言できるくらい、いちごを感じた」
テツヤ「デザートワインみたいじゃない? これはワインだね」
ミキ「ワイングラスで飲む理由がわかるね」

ミキ「たくさん花酵母のお酒がある中から、どうしてこのいちごのお酒にしたの?」
ひいな「蔵元の方に一番オススメって言われたから(笑)。蔵元さんに『どれが一番オススメですか』って聞いた時って『どれもオススメです』って言われるのがノーマルな答えなんだけど、そのなかでもこの会長さんは『いちご花酵母です』って言ったんだよね」

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「いちごとアボカドとレモンの冷製パスタ」

「天吹 純米吟醸 いちご酵母 生」に合わせるおつまみは、生のいちごを使った「いちごとアボカドとレモンの冷製パスタ」。レモンの酸味といちごの甘みに、アボカドのクリーミーさが加わった絶品パスタ!味付けはオリーブオイルと塩とレモン果汁のみ。ポイントは、少しレモン汁多めで酸味を強く効かせています。

2.レモンの風味香るフルーティな日本酒「Shell Lovers」

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広島県の今田酒造本店より「富久長 白麹 純米Shell Lovers 火入れ」720ml 1500円(ひいな購入時価格)/株式会社今田酒造本店

テツヤ「お!これはラベルがかわいいね」
ひいな「ジャケ買いしたくなるよね。女性杜氏の人が醸したお酒なの」
テツヤ「なるほど!」
ひいな「『Shell Lovers』を初めて飲んだのは、牡蠣を出すお店で、名前の通り、牡蠣と相性が良くて」
テツヤ「あぁ、だから二枚貝のイラストがラベルに描いてあるんだ!」

ひいな「日本酒って、普通は『黄麹』で造るんだけど、これは『白麹』なの」
テツヤ「それは、味にどう関係してくるの?」
ひいな「味というよりも『黄麹』のほうが糖化力があるの。『糖化』っていうのは、お米を糖分に変えることなんだけど、その工程で『黄麹』を使ったほうが米を糖化しやすいってこと。焼酎とかでは『白麹』を使ったりするみたい。『白麹』は酸度が高くて、クエン酸とかを多く出すらしいよ」
テツヤ「ということは、酸味が強いんだな?」
ひいな「そう。日本酒の酸度の平均は1.3くらいなんだけど、『Shell Lovers』は3.2で酸度が高い。でもその分、アルコール度は13度で抑えめ」
ひいな「なんかさ、この日本酒、レモンっぽさ感じない?」
テツヤ「うん、レモン感あるね。さっきまでの日本酒とは酸の種類が違う!これは、どこのお酒だっけ?」
ひいな「広島県安芸津町。安芸津町は『杜氏の町』って言われてて、日本酒で有名な町だよ」
テツヤ「なるほど、広島といえば柑橘も採れるし、牡蠣も捕れるし、こりゃ広島らしい日本酒だね」

「Shell Lovers」に合わせるおつまみは、熱々できたての「鮭のホイル焼き」!「鮭のホイル焼き」にはバターでコクをプラス。食べる前にはレモンを絞って。ホイル焼きとレモンの味と『Shell Lovers』が補完的関係になっていておすすめおつまみです。

3.日本酒の概念をくつがえす!?「米鶴 ピンクのかっぱ純米酒」

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山形県南東部に位置する高畠町で300年以上の歴史を持つ米鶴酒造から、見てびっくり、飲んでびっくりの変わり種「米鶴 ピンクのかっぱ純米酒」720ml 1360円(税別※ひいな購入時価格)/米鶴酒造株式会社

ひいな「このお酒はね、ワイングラスで飲んでほしいんだ」
テツヤ「お!?ワインぽいってこと?」
ひいな「いいから、まずは飲んでみてよ!」
テツヤ「おぉ、すごいピンクだね!! 茶色の瓶だからわからなかった!」
ひいな「ロゼワインっぽいでしょ? 食前酒にいいかなと思って」
テツヤ「うわっ、うんまー!!これ、もうワインじゃない?」
ひいな「革命でしょ?」
テツヤ「うん、衝撃的。これはすごいね。いい酒だよ。がぶがぶ飲める」
ひいな「まだ1本目だから、ほどほどに(笑)」
テツヤ「これは確かにワイングラスに合うね」

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「オレンジとにんじんのラペ」

「ピンクのかっぱ」に合わせるおつまみは「オレンジとにんじんのラペ」オレンジのさわやかな酸味が加わったニンジンのラペ。味がしみしみ。きゅっとしまった酸味があるお酒だから、さらに酸味を合わせてみようと思い、こちらの一品を。

4.華やかな香りが通り抜ける「花の香 和水 純米大吟醸」

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熊本県和水(なごみ)町にある花の香酒造。和水町で育った山田錦を100%使用し、仕込水も菊池川の伏流水という、すべてが“和水”という土地だからこそ生まれた日本酒。「花の香 和水 純米大吟醸」720ml 1731円(税別・ひいな購入時価格)/花の香酒造株式会社

ひいな「この『花の香』っていうお酒は熊本県玉名郡和水町のお酒だよ」
テツヤ「そうそう、福岡の八女から熊本へ」
ミキ「うわぁ、おいしい! ふわっと香りが入ってきた!」
テツヤ「これは冷え冷えがうまいわ。ちょっと温度が足りなかったら、重くなるかも」
ひいな「うんうん、冷やして飲んだ方がおいしいね」
テツヤ「うんまいねぇ、このお酒!意外に後からくるね」
ひいな「ちょっと酸味があって」
テツヤ「酸でキレてる感じあるね」
ひいな「なんかね、はちみつとか花の蜜みたいな甘みも感じない? 蜜を口の中で回してる感じ」
ミキ「うんうん、わかる。でも少し酸もあって、さっと消えていく感じ」

「花の香 和水 純米吟醸」に合わせるのはピリッと山椒が効いた「生麩田楽」!このお酒に合わせる料理は、生麩。左から、あわ麩、よもぎ麩、ごま麩で、田楽味噌は、群馬県の永井酒造で購入してきたものです。上にかけた山椒がこのお酒にすごく合います。

(Hanako.tokyo連載「伊藤家の晩酌」より掲載/text:Hiina Ito)

娘から父へ…おいしい日本酒おしえます!

弱冠22歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入!酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは?
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