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家族を連帯保証人にする条件とは?審査基準&自己破産した場合の対応方法もFPが解説

  • 2020.3.9
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家族を連帯保証人にする場合、誰でもなれるというわけではありません。ちゃんと借金を返せる人しかなれないのです。この記事では、家族を連帯保証人にする条件を紹介した上で、審査基準や債務者が自己破産した場合の対応方法について解説します。

家族を連帯保証人にする条件

賃貸マンションやアパートの契約、多額のローン、未成年者や専業主婦の借金など、連帯保証人が必要なケースはさまざまです。連帯保証人は近しい人がなるケースが一般的であり、家族もその対象となります。

しかし、だからと言って誰でも連帯保証人になれるわけではありません。家族を連帯保証人にする一定の条件があります。まずは以下前提条件から紹介していきましょう。

  • 親や兄弟、子どもは連帯保証人になれる
  • 借入者の代わりに支払う責任を全うできるか
  • 連帯保証人になるためには信用力が必要
親や兄弟、子どもは連帯保証人になれる

原則として、家族は連帯保証人になれます。親が未成年の子どもの代わりに連帯保証人になったり、高齢の親の代わりに子どもが連帯保証人になるケースもあります。

また、兄弟間で連帯保証人になるなど、そのケースはさまざまです。家族のみならず、親族が連帯保証人になることもあり、家族や親族かどうかはあまり関係がありません。

逆に、友人や親しい知人の連帯保証人になることも可能です。いずれにせよ、万一債務者が返せなくなった場合に、連帯保証人が借金の保証をできれば良いのです。

借入者の代わりに支払う責任を全うできるか

連帯保証人の条件は、借金を保証をできるかどうかがポイントですから、返せない人がなっても意味がありません。もしもあなたがお金を貸す人の立場になったと想定すれば、ちゃんと返してもらえる借金かどうかが、貸すか貸さないかの判断基準となります。

貸した相手に不安がある場合、借金の肩代わりをしてくれる人がいれば、安心してお金を貸すことができるでしょう。しかし、肩代わりしてくれる人も払えそうになければ、お金を貸すのを躊躇するはずです。連帯保証人が借入者の代わりに支払う責任を全うできるかが前提となるのです。

連帯保証人になるためには信用力が必要

連帯保証人が支払えるかどうかは、ひと言でいうと信用力です。ただし、借金で言う信用力とは人柄ではありません。どれだけ人柄が良くても、お金を返せなければ借金は焦げ付いてしまいます。

逆に、人柄が悪くても借金返済ができれば問題はありません。連帯保証人になるための信用力とは、社会的ステータスや金融取引の実績などがチェックされています。

家族を連帯保証人にする場合の審査基準

家族を連帯保証人にする場合の審査基準は、取引の内容によって異なります。ここでは全ての取引に共通する項目として、以下の審査基準を紹介します。連帯保証人が必要な場合にはぜひ確認しておきましょう。

  • 返済できるだけの年収がある
  • 信用情報にキズがない
  • ほかの借入が少ない
返済できるだけの年収がある

家族を連帯保証人にする場合には、予定している連帯保証人に安定収入がなければ立てられません。そして、年収が高ければ高いほど有利となります。

ただ単に年収が高くても、一過性であれば意味がありません。瞬間的に事業で儲かったとか、短期の仕事で高収入となっただけでは、将来的に低所得となる可能性があります。

一方、継続かつ安定した収入があれば、債務者の焦げ付きに対処しやすいため、安定収入を前提とした上で高収入の場合に有利となるのです。

信用情報にキズがない

信用情報にキズがないことも大切です。信用情報とは個人の金融取引記録のことで、個人信用情報機関に履歴が残っています。もしもローン返済が滞った場合や、繰り返し遅延をした場合には、信用情報ブラックとなってしまいます。

信用情報には、クレジットカードの支払いや携帯電話の支払いなども記録されているため、日常生活での金融取引全般を健全にしておく必要があります。また、債務整理をしている場合には5年~10年はローン取引ができませんので、連帯保証人になることも難しいでしょう。

ほかの借入が少ない

信用情報が健全であったとしても、ほかの借入が多い場合には連帯保証人になれない可能性があります。たとえちゃんと借金を返していても、連帯保証分が上乗せとなることで、借金が焦げ付くリスクが高いからです。

これは連帯保証人に限らず、ローンやキャッシング、クレジットカード審査でも同じです。他社借入が多い場合は、これらの審査でも不利となります。

連帯保証人の支払い義務

連帯保証人は非常に責任が重い役割を担います。借金が返せない人の肩代わりをするわけですから、債務者の借金が焦げ付けば自分が債務者となるわけです。

連帯保証人はデメリットやリスクがのしかかる反面、メリットはほとんどありません。それを承知の上で引き受けなければならないのです。ここでは連帯保証人の義務として以下を紹介します。

  • 債務者が返せなくなった時に支払い義務発生
  • 債務者死亡時に連帯保証も相続
  • 通常の保証人よりも遥かに責任が重い

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債務者が返せなくなった時に支払い義務発生

上記でも触れましたが、債務者が返せなくなった時には、連帯保証人に支払い義務が発生します。この原則が連帯保証人の一丁目一番地です。たとえ愛情のある家族の借金返済だとしても、生活苦に陥れば厳しい現実に悲嘆してしまうでしょう。

むしろ家族の借金だからこそより一層苦しい思いをするケースもあります。借金を焦げ付かせてお金の問題に直面したのも、借金が回ってきて返済する連帯保証人も家族同士ですから、家族の中で借金問題が広がっているとも言えるのです。

債務者死亡時に連帯保証も相続

連帯保証人になっていなかったとしても、相続によって連帯保証人が回ってくる場合もあります。お金を貸した人からすると、連帯保証人が死亡したからといって借金の保証を消すことはできません。

債務者が焦げ付いた際の保証人は契約の前提だからです。親が連帯保証人になっていることを知らずに相続し、資産よりも借金の方が多くなるケースも考えられますので、相続は慎重に行う必要があります。いずれにせよ、それほど連帯保証人の責任は重いのです。

通常の保証人よりも遥かに責任が重い

保証人には、通常の保証人と連帯保証人があります。通常の保証人の場合、債務者よりも先に保証人に督促が入れば、債務者への取り立てを主張することができます。

また、債務者が返済できるにも関わらず督促が入った場合、そのことを主張することも可能です。ほかにも、複数の保証人で分割した返済も可能です。しかし、連帯保証人にはこれらの権利がないため、債務者と同じ責任を負うことになります。

債務者が自己破産した場合の対処法

家族である債務者が自己破産をし、連帯保証人であるあなたに借金が回ってきた場合、どのような対処をすれば良いのでしょうか?ここでは以下の方法を紹介します。

  • まとめて返済する
  • 計画的に返済する
  • 値切る
  • 資産の売却を検討する
  • 自分も債務整理をする
まとめて返済する

もしも返せるお金があるならば、とりあえずまとめて返済するというのは1つの方法です。まとめて返済した場合のメリットは、督促が入らず平穏な生活ができることや、面倒な交渉や裁判を回避できるところです。

一旦全額返済してから、払い過ぎたと感じた分は後から請求できる「求償権」があるため、さっさと借金をクリアすると良いでしょう。もちろん、弁護士などの専門家に相談しつつ、中身は精査した上でというのが前提となります。

計画的に返済する

まとめて返済するお金がない場合には、計画的に返済していきましょう。生活水準を下げたり、浪費していた部分を切り詰めるなど、家計の見直しを行いましょう。

この場合には、将来発生するライフイベントの確認が必要です。いつ住宅ローンが終わるのか、子どもの学費は工面できるのか、老後資金は捻出できるのかなどにも影響するからです。借金返済とライフイベントを交えた長期の資金計画を立てましょう。

値切る

債権者と交渉するのもおすすめです。どうしても完済が難しい場合、貸し手は少しでも回収したいと考えます。無理に返済を迫れば借金が完全に焦げ付く恐れがあるため、ある程度借金額を軽減してくれる可能性があります。

また、分割の相談に乗ってくれる場合や、借金の残債が少ない場合には免除してくれる可能性もあります。少ない可能性かも知れませんが、このようなケースも実際にあるのです。

資産の売却を検討する

資産があれば売却を検討しましょう。資産があっても借金が苦しければ生活に支障をきたします。資産を手放しても借金がなければ、平穏な生活が送れます。

借金額に合わせた資産を売却し、まとまったお金で完済すると良いでしょう。もちろん、場当たり的にお金を作るのではなく、この場合も長期ビジョンから逆算した計画性が大切です。

自分も債務整理をする

自分も債務整理するという方法もあります。債務整理は合法的な借金免除の手段ですので、お金の悩みから瞬時に開放されるでしょう。

借金を少しだけ軽減してくれる任意整理や、資産を失わずに借金を5分の1程度にしてくれる個人再生、資産を没収される代わりに借金が帳消しになる自己破産など、状況に合わせて選択しましょう。

弁護士に相談すると、最適な方法を教えてくれます。5年~10年は金融取引ができなくなりますが、借金苦に陥るよりは良いはずです。

家族を連帯保証人にする条件に関するまとめ

家族を連帯保証人にするには、債務者の借金を返済できる能力が必要です。支払い能力や信用力、ほかの借入が少ないなどを前提と考えましょう。これらの条件を満たしていない場合には、借金を返済できないと判断され、連帯保証人になれない可能性が高いです。

万一債務者が自己破産した場合は、返済する、値切る、資産を売却する、自分も債務整理をするなどの方法があります。将来ビジョンを踏まえ、最適な方法を検討しましょう。

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