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MIU MIU、1920-30年代のパリにタイムスリップ!【2020-21AW パリコレ速報】

  • 2020.3.6
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ミュウミュウ(MIU MIU)の会場は今回もパリ16区に位置するイエナ宮。セットには、1936年から1946年にかけて建造されたアールデコ建築のイエナ宮とリンクする、アールデコパターンのカーペットとベルベットのシートが設置され、レトロなシアターが完成していた。

「Toying With Elegance(エレガンスをもてあそぶ)」と題した今回のショーは、子供のように無邪気におしゃれな服を着ておめかしをするという、肩の力が抜けるフレッシュな内容だった。ファーストルックを纏ったのは、HBOドラマ「ユーフォリア」で豊かな才能を発揮した16歳のストーム・レイド。オレンジのロングドレスにウールコート、ビジューが光るヒールをエレガントに着こなし、見事なランウェイデビューを果たした。その後もジュード・ロウの娘アイリス・ロウやリタ・オラもサプライズ登場し、ランウェイを盛り上げた。

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ストーム・レイドをはじめ、多くのモデルは無駄を省いたミニマルなロングコートを着用していて、その中にはミリタリー調の金ボタンや7分丈の袖にきらめくビジューの上品な装飾、腰でキュッとベルトを締めているものなど豊富なラインナップが揃っている。

太ももあたりまで大胆なスリットを入れたアンクル丈のスカートとタイトなブレザー、ロング丈のペンシルスカートとジャケット、さらにチェックで統一したレトロなルックと、クールかつ遊び心をエッセンスに加えている。パフスリーブやスカートにボリュームをもたせたワンピース、胸もとを大胆に見せ縦のラインを強調したイブニング、シューズやスカート、シアー素材のチュールボディスにはクリスタルをあしらい、ジョセフィン・ベーカーのようなショーガールのイメージだ。

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ミュウミュウガールズを見ていると、1920年から1930年のパリの街を思い起こす。当時はアートやシネマ、オートクチュールといった芸術へのスピリットが高まっていた時代。どんなに世界が暗い空気で包まれていても、人々は自由に服の着こなしを楽しんでいた。イエナ宮がデザインされた年、そして会場のセットとも合致し、まるで過去にタイムスリップしたような気分になる。

世界中に蔓延している新型コロナウイルスの影響もあってか、今季のパリにはいつになく深刻なムードが漂っていた。そんな中でファッションが与える喜びを表現したミウッチ・プラダは、最終日にふさわしいクリエイションで見る人に安心感を与えた。

Photos: Gorunway.com Text: Aya Tsuchii

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