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COMME DES GARCONS、過去を振り返り未来へ向かう。【2020-21AW パリコレ速報】

  • 2020.3.3
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コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)は、ルックごとに異なる音楽が流れる演出を用意していた。「この世界に生きているからといって、全く新しいものを作り出すことは不可能なのでしょうか?」とショーノートに記した永遠のフューチャリスト、川久保玲。オペラプロジェクトに関連づけたショーを披露した昨シーズンと比べると、長年ボディと服の関係性をテーマに表現の幅を広げてきた本来の姿がカムバックしたように思える。

球根のようなバブル型のフォルム、不自然に飛び出したスカート、体に巻き付いたテープや布にダイナミックなヘッドピースと、今回も人間らしさを取り払ったようなスカルプチュアルなシルエットがランウェイを染める。まだ知ることのない未来へと見る人たちを誘うようなファンタジックなアートピースは、川久保玲のイマジネーションとクラフトへの探求心を感じさせるものだった。

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これまでにも、他に類を見ない独自性を貫いてきたコム デ ギャルソン。今回も同様ではあったものの、過去のアーカイブを巡る旅のようなワクワク感がプラスされていた。歩きにくいほど長い袖や袖がなく身体の特徴を取り払ったデザイン、顔を丸くくり抜いたコクーンシルエットのドレス、クリーム色のレースを使用したホワイトドレスは2012年春夏の「ホワイトドレス」を思い出す。

シャーリングを駆使したルックは伝説的なコレクションとして今でも記憶に残る1997年春夏の「ボディミーツドレス ドレスミーツボディ(Body Meets Dress, Dress Meets Body)」、雲のようなヘッドピースから流れるレースは2005年秋冬の美しくロマンティックなブライズコレクションと、これまで彼女が生み出してきたセンセーショナルなピースが一挙に集まった。

しかしながら、懐かしいとは一切感じさせない創造性にあふれている。過去の自身の作品はあくまで要素やベースに留め、シルエットをさらに大きくしたり凸凹を組み合わせたりして、新しいシェイプへと変換している。ピンクやレッド、グリーンといった鮮やかなカラーの追加、足もとにはソックスにパンプス、さらにはナイキ(NIKE)のエアフォース1とのコラボスニーカーをドレスに合わせるなど、やはりスタイルはアップデートされている。形、色、素材を巧みに操り、時に挑発的に、時にドリーミーに。さまざまな表現方法で従来のファッション観や美の概念を覆してきた彼女の純粋なビジョンは今回も冴え渡っていた。

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Photos: Gorunway.com Text: Aya Tsuchii

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