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熱燗にぴったりな日本酒4選!日本酒好き女子・唎酒師の伊藤ひいながセレクト。

  • 2020.2.27
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まだまだ寒いこの時期、ぽかぽかの日本酒女子会しませんか?外国人やワイン好き女子の間でも人気急上昇中の日本酒はギフトにもおすすめ。そこで今回は弱冠22歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、Hanako.tokyo連載「伊藤家の晩酌」より、熱燗におすすめの日本酒と、おつまみレシピをご紹介します。

1.ふくよかな米の旨みが燗でさらに引き立つ「フモトヰ 雄町 きもと純米吟醸」

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「フモトヰ 雄町 きもと純米吟醸」山形県は鳥海山の麓にあることからその名がついた。ミネラルウォーターの採水地にもなるほどの名水から生まれた酒はすべて昔ながらの生酛造り。「フモトヰ 雄町 きもと純米吟醸」720ml 1650円(税込・ひいな購入時価格)/麓井酒造株式会社

娘・ひいな(以下、ひいな)「蒲田にある〈ひかりや〉っていう地酒とワインのお店でお話しさせてもらったら、燗をつけるならこのお酒がいいよって勧められて」
父・徹也(以下、テツヤ)「お、気になるねぇ。え? でもこれ純米吟醸なんだ」
テツヤ「これを燗にしたら一体どうなっちゃうんだろう?今回は何度?」
ひいな「45度で上燗(じょうかん)って言うよ。温度が低いほうから日向燗(30度くらい)、人肌燗(35度くらい)、ぬる燗(40度くらい)、上燗(45度くらい)、熱燗(50度くらい)、とびきり燗(55度以上)になるよ」
テツヤ「おぉ!!!これは燗にしたほうがうまいねぇ」
ひいな「うん、どんどん入ってくる!」
テツヤ「これはね、バカの俺でもわかる。うまい」
ひいな「そんなに?」
テツヤ「これは絶対、燗だな。温度もいいね。45度だっけ?」
ひいな「うん、より甘みが増したね」
テツヤ「今回の中で、一番しっくりきたのがこの温度かも。一番好き!」

(魔法瓶にお湯を入れて、ちろりで温めるだけで燗酒が簡単にできちゃいます。やり方は最後にご紹介!)

「フモトヰ 雄町 きもと純米吟醸」に合わせるのは、贅沢な「中とろと黒毛和牛のニンニク醤油漬けの炙り」!漬けにした分厚い中とろに和牛を巻きつけて、一気に炙る!その香りだけで何杯でもイケる!

2.お燗でキレのいいにごり酒「日置桜 鍛造にごり 山田錦」

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鳥取県の山根酒造場の「鍛造」シリーズは自然農法で栽培される契約栽培米を使った純米酒のことで、この『にごり酒』は、お燗に合うものをと造られたもの。温めることでお米の持つ旨味が増す「日置桜 鍛造にごり 山田錦」720ml 1650円(税込・ひいな購入時価格)/山根酒造場株式会社

テツヤ「民芸っぽいラベルがいい味だしてるね。どこのお酒?」
ひいな「これは鳥取県鳥取市の蔵だよ」
ひいな「『日置桜』ってね、鳥取ではメジャーなお酒で、このお酒は燗につけるために造られたお酒なの」
テツヤ「マジ?ということは、冷たいまま飲んじゃダメってこと?」
ひいな「ダメってわけじゃないけど……。燗にしたらさらにいいってこと!」
テツヤ「これは、うまいねぇ。にごり酒のイメージを変える感じだよね。にごり酒がダメな人でも飲める酒」
ひいな「マッコリみたいなのを想像してるんだったら、全然違うよね」
テツヤ「逆マッコリだよね」
ひいな「(笑)。ますますわからないよ、それ!」
テツヤ「酸があって甘いっていうイメージとは真逆ってこと!
ひいな「さらさら入ってきて、最後、苦味で締まる、感じっていうか」
テツヤ「確かに、この余韻は苦味なんだな。でもね、そこまでの苦味じゃなくて…うま苦味だな」

「日置桜 鍛造にごり 山田錦」に合わせるおつまみは「さばの味噌煮」!酸が立ってるから、さばの脂を切ってくれる感じがあります。

3.燗にするとさらに旨さ広がる「黒牛 純米 中取り無濾過生原酒」

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和歌山県海南市で創業150年以上の歴史を誇る蔵元。万葉集に「黒牛潟」と呼ばれる黒い牛の形をした岩が蔵の近くにあり、その名がついたという。全量山田錦を使用した「黒牛 純米 中取り無濾過生原酒」720ml 1420円(税別・ひいな購入時価格)/名手酒造店

テツヤ「このお酒は何度まで温めるの?」
ひいな「このお酒は55度。“とびきり燗”って言うよ」
テツヤ「55度ってすごい温かくてアルコールとか飛んでるイメージだけど、さらに甘みが増してるね」
ひいな「チロリから香ばしい香りもするの」
テツヤ「お燗いいねぇ。化けるね。でもさ、そもそもこのおいしい『黒牛』をどうして燗にしようと思ったの?」
ひいな「冷酒で飲んだ時に、燗にしても間違いないやつだなって思って」
テツヤ「その感じって冷酒で飲んでわかるもんなの?」
ひいな「前に働いてたお店でラインナップに入ったお酒は全部冷酒で試飲してたの。乳酸っぽさがあるお酒でも、燗にした時に引き立つお酒ってあって。あとは芳醇な感じのお酒の、口のなかが包み込まれるようなふわっと感は、燗にした時にも合うだろうなっていうのは、冷酒を飲んだ時にわかるよ」

「黒牛 純米 中取り無濾過生原酒」に合わせるおつまみは、意外にも「ポークシチュー」。見た目はポークとマッシュルームの2種類しか入ってないように見えますが、このポークシチューはにんじんと玉ねぎは茹でてからすりおろして加えてあります。旨味の塊!

美味しい熱燗のつくりかた、おしえます!

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準備するものは左のサーモスの420mlのタンブラーと右のアルミ製のチロリ。

【作り方】
1.まず、サーモスのタンブラーの半分くらいまで熱湯を入れます。
2.つぎに、チロリをサーモスの中に入れ、日本酒を注ぎます。
3.そして、温度計で温度チェック。好みの温度になったらチロリからおちょこへ。

熱温度が低いほうから日向燗(30度くらい)、人肌燗(35度くらい)、ぬる燗(40度くらい)、上燗(45度くらい)、熱燗(50度くらい)、とびきり燗(55度以上)と言います。

娘から父へ…おいしい日本酒おしえます!

弱冠22歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入!酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは?
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