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「こうして」とお願いしてもそうしてくれない旦那…どうしたらいいですか?【ひとみしょうのお悩み解決】

  • 2020.2.22
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“【お便り募集】文筆家ひとみしょう お悩み解決” に送っていただいたお悩みの中からひとつピックアップしてひとみしょうさんがお答えしていきます。

「まーさん38歳」のお悩み

付き合って4年、結婚して3年目になります。旦那のことはずっと変わらず大好きで、結婚生活に不満はありませんが、ひとつ不安要素があります。

それは、年々旦那とのセックスが合わなくなっていると感じることです。

旦那がわたしとのセックスをどう感じているかはわかりませんが、定期的に誘ってきます。

私にも性欲はありますし、気持ちのいいセックスをしたいので、がんばってはいるのですが、いつもそこそこで終わってしまい、虚しさが残ることが多くなっています。

自分の感じる角度や強度を挿入のときに旦那に伝えているのですが、そこまで聞き入れてもらえていないように感じます。

あまりしつこく伝えるのも悪いと思い、それ以上はいつも言っていません。

このままでは、旦那とのセックスが嫌いになってしまいそうで不安です。

でも、これ以上旦那になんと伝えていいかわかりません。

男性に上手に伝えるにはどうしたらよいでしょうか?

ぜひ、教えていただきたいです。

〜ひとみしょうさんのお悩み解決コラム〜

まず、旦那さんの気持ちについて、2つのことが言えると思います。

1つは「家族」になったことで、セックスに関する興味が薄れたこと。

もう1つは、仕事のことがつねに頭から離れない人間に変化したこと。あるいは、結婚前に比べて、さらに仕事人間になり、その結果、相対的にセックスに興味が湧かなくなったこと。

さらに、まーさんと旦那さんの関係でいえば、性的なことに関して、あれこれ正直に話せる関係が構築されていないこと。

以上の3点が、本当に問題なのだろうと思います。「どう伝えればいいのか」という問題は、それら3点を根っこにもっていると思います。

旦那さんの変化:「家族」になったことで、セックスに関する興味が薄れたことについて

よく、男って「家族」になると「ヤル気」が薄れると言われますよね。そしてその理由も、いくつも挙げられていますね。

理由については、ぼくから見て正しそうな理由もあれば、「ん?」と思う理由もありますが、家族になれば男はヤル気が薄れるというのは、おそらく本当のことだろうと思います。

彼が、まーさんのことを「女」として見れなくなった、ということではないんですよ。

結婚前も今も、彼はきっと、まーさんのことを「女」として見ていると思います。

まーさんの女としての魅力とは独立に、彼の心に家族愛が芽生えてきたのが問題なのです。

家族って、おそらく誰にとっても、守るべきものであり、激しさより穏やかさで満たしたい関係ですよね?

そのような関係と、セックスという行為が、ときとして、男の中で食い合わせが悪くなるのです。

穏やかな家庭生活の中で、(たとえば)奥さんが望む少々激しいセックスをする、ということ自体が、なんらか矛盾をはらむ行為のように感じられて、自分がどうふるまえばいいのか、わからなくなってくるのです。

旦那さんの変化:さらに仕事人間になったことについて

一般的に、マジメな男性は、結婚すれば、結婚前よりもさらに仕事に打ち込むようになります。

女性もおなじかもしれません。がしかし、女性は、仕事をして、帰宅すれば、自然と家事をする人が多いですよね?

男は、仕事のことしか考えられなくなるのです。この「しか考えられなくなる」というのが、ある意味では、男特有の病です。

本当は、家族で夕飯をともにすることで、明日も元気に仕事ができるのだから――つまり、家庭的な生活が仕事を支えているのだから、その支えてくれている家庭的なものをまず大事にする、つまり、旦那みずから夕飯を作ったり、ゴミ出しをしたりするべきでしょう。

旦那の生活(人生)を支えているのは、夕飯であり、ゴミ出しであり、風呂掃除などなどなのだから、旦那も家事をするべきなのです。

がしかし、男特有の病は、男に家事をさせないんですね。寝ても覚めても仕事仕事なわけです。

仕事人間になった男は、セックスに対する興味を失います。

もちろん、たとえば、電車の中でかわいい女子を見たら、「かわいいな、ヤリたいな」と思うことはあります。がしかし、思うだけです。女性がイケメンに抱かれるのを妄想「するだけ」なのと同様、男も妄想するだけです。

で、せっせと仕事をします。

仕事人間の男がどうしてもエッチしたくなれば、当然奥さんとヤルわけですが、彼には集中力がありません。奥さんの気持ちや身体に集中することで勃起し、奥さんの細かなリクエストに応えられると知っていながら、彼は仕事のことで頭がいっぱいだから、目の前の奥さんに(また、セックスという行為じたいに)集中できません。

だから、ふるまいが粗野になり、まーさんが悩むことになります。

夫婦の関係について

挿入の角度や、性行為における強度に、女性として疑問がある場合、それを正直に言い合えるカップルっていますよね?

たとえば、若くてエロに興味のあるふたりの場合、「ねえ、そこじゃない……あ~、バックで入れてよ。わたし後ろから突かれたらお腹が気持ちいいから」と言う女子っていますよね?

男の方も「騎乗位はそうやってやるもんじゃないよ……うん、それ! そうやって腰を上下に動かしてよ」と言ったり。

相手になにかをリクエストしても、これ以上どう伝えればいいのかわからない状況に陥るというのは、ふたりがセックスに関してオープンに話せる関係になっていない可能性があります。

ではどうすれば性的なことをオープンに話せる関係になるのでしょうか。

「家族」になり「仕事人間」になった(なってしまった)旦那さんと、どうすれば、セックスに関してオープンに話せる関係になるのでしょうか。

ぼくは、一度すべてを忘れてアホになる時間をふたりで持つことで、オープンに話せる関係になれると考えます。

仕事のことも家族のこともすべて忘れて、ただの男と女として楽しめる時間を持つこと。その時間が、彼に「じつはこういうセックスをしてみたいんだよね」と言わせるし、同時に、その時間が奥さんに「わたし、こういうセックスしてみたい」と言わせると思うのです。

もっと端的にいえば、からまった糸を1本ずつほぐすくらいなら、いったんリセットして、新しい毛糸玉を使おうぜ、みたいなことです。

おわりに

と、これまで述べたことを最後の最後でひっくり返すようで恐縮なのですが、性的なことをオープンに話せる関係って、「人を選ぶ」ところがあります。

どんなテクを使っても、話せない夫婦は話せません。反対に、テクなんか使わなくとも、結婚5年目でセックスレスかと思いきや、「ローション買って帰ってよ。今夜はお風呂でエロマッサージからのバックでお願い!」と、奥さんが旦那さんにLINEする夫婦がいます。

いろんな夫婦の関係がありますが、でも、まずは、旦那さんをセックスに(まーさんに)集中させることが先決でしょう。

仕事のことを考えている男は、目の前の女性や性行為に集中できないから、ふるまいが粗野になるのだから。

というので、答えになっているかどうか、いささか不安ですが、ぼくは「どう伝えるか」という問題の根っこは、旦那さんの集中力の欠如だと思います。(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

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