1. トップ
  2. お仕事
  3. 働き方改革の強要で有給休暇を取って家で仕事…。諦めるしかない?

働き方改革の強要で有給休暇を取って家で仕事…。諦めるしかない?

  • 2020.2.19
  • 1932 views
わかっているのに黙認する上司。どうしたらいい?
undefined
出典:シティリビングWeb

働き方改革で有給休暇の取得を強く言われて取得していますが、業務量が減るわけではないので結局家で仕事をしてしまっています。上司はあきらかにわかっているのですが黙認しています。諦めるしかないでしょうか?

働き方改革の本質は、「生産性向上」のはずなのに…

働き方改革が叫ばれるようになり、悲喜こもごもな「お悩み」を聞くようになりました。相談者さんがおっしゃる通り、有給休暇とは名ばかりで、持ち帰りの自宅仕事はなくなる気配すらない職場も多いようです。笑うしかないような厳しい現実の中で、どうしてこうなってしまっているのかを簡単におさらいして、対策を一緒に考えていきたいと思います。

どうして法案化されたの? 目指す社会は?

2018年6月に「働き方改革関連法案」が成立しましたが、そもそもこの法案の成立する背景は、急速に進む日本の少子高齢化、人口減少による“労働力不足”という観点が大きく影響しています。働いてくれる人がいなければ社会生活が成り立ちませんから、政府も働き手を増やすこと、働きやすい環境を整えること、働く上での効率を上げることを目標にさまざまな手立てを検討し、法案化しました。

政府やさまざまな機関が発行する誌面やWEBサイトに「働き方改革」そのものについての解説はたくさん掲載されていますので、興味のある人はそちらを参照してほしいのですが、つまり、相談者さんのような「お悩み」は、日本中の働く人たちの悩みでもあるわけです。人口が減っていることは紛れもない事実ですし、これまでと同じような経済成長ができる保証は何もないので、経営者や従業員、公務員などもあらゆる働く人が頭を悩ませて、少しでも「働きやすくよりよい社会」作りを目指しているのです。

働き方改革の“もやもや“は、M字カーブを作っているともいわれている子育て中の女性や専業主婦、定年退職した壮年の男女、非正規社員と呼ばれる正社員就労していない男女、ニートやひきこもりといわれる働いていない人や何らかの事情で働けない人も巻き込んだ日本中の“空気感”となって、ギスギスした論議をあちらこちらでかもし出しています。今は、過渡期と割り切って、前向きな対策を取り続けましょう。

世界の潮流の変化を肌で感じ取りながら、個人としてのキャリア(=人生)を築き上げて

ビジネス世界においては、鳥の目・虫の目・魚の目といわれるように、鳥のように世界を俯瞰(ふかん)してみる視点と、虫のように細部を細かくみる視点と、魚のように流れやトレンドを感じながら時代や時間軸を取り入れて社会をみていく視点が重要とされています。

働き方改革についても、日本という国全体の視点、経営者の視点、従業員である個人としての視点、そして、2020年という時代や時間の感覚を一人ひとりが正しく持って、仕事をこなしていかなければなりません。企業側・雇用側・為政者側に都合の良い論理が残ってしまった働き方改革関連法案は、残念ながらまだまだ発展途上です。グローバル化し、不確実な未来を希望を持って日本社会の中で生きていくためには、世界の潮流の変化を肌で感じ取りながら、個人としてのキャリア(=人生)を着実に築き上げていかなければなりません。

少しでも快適に働く工夫をしながら、仕事に真摯(しんし)に取り組んで

残念ながら業務量は減る可能性は低いかもしれません。だからこそ、働き手である私たちが、少しでも快適に、効率的に、負担なく働き続けるための工夫をしながら、できることを取り組んでいってほしいと思います。

リモートワークが進んでいる職場でもいえることですが、結局、働き方の効率化はIT機器を活用することや、コミュニケーションロスをなくすなど、人の意識と行動を変えていくことによって、成されていきます。黙認している上司自身も、働き方については悩んでいるはずですので、「心地よい働き方、生産性の上がる働き方」を、職場全体で作り上げていってください!

元記事で読む
の記事をもっとみる