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【ビジネス】「先輩によって仕事のやり方が違う」問題! その解決策は?

  • 2020.1.23
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新人が陥りがちな悩みとその解決策とは? 人材育成コンサルタントの三浦将さんが、会社でベストな関係を築くトラブルシューティングを解説。

主体的に考えて動き、受け身や依存を卒業。

経験がないから役に立てない、自分には影響力がない…そんな思い込みから、リーダーや先輩に対して受動的、依存的になるのが新人の傾向。

「主体的に動くセルフリーダーシップの欠如は、ビジネスパーソンとして致命傷になりかねません。自ら考えて行動する習慣をつけ、たとえうまくいかなくても真剣に仕事に取り組む。これだけで、3年後には大きく成長できます。新人でいられるうちにたくさん失敗して学びましょう」

【トラブル1】先輩の意見に振り回される

社会人1年目の新奈は、先輩によって仕事のやり方が違うことに翻弄されている。Aさんに聞いたやり方を実践すると、Bさんに「普通はそうじゃなくない?」と指摘されることも…。「“普通”で済まさず、業務の基本手順は統一してよ!」と悶々とする日々。

他の立場に起こりうる気持ち
  • リーダー:ちゃんと中堅が見ていないと。
  • 中堅:私は私のやり方しか教えられない。

【解決策】信頼できる人の意見を取り入れ自分なりのやり方を構築しよう。

最初からベストを欲しがらずに、まずは一番信頼できそうな人や業績のいい人のやり方を取り入れてみよう。「しばらくやると、メリットデメリットが見えてくるはずなので、改良や工夫を加えて自分のやり方をつくっていきます。この過程を経れば力がつくし、仕事に対する姿勢も固まり、周りに振り回されなくなります」

他の立場がすべきこと
  • リーダー:新人と相性の良さそうな中堅を指導役にして、良好な関係が築けているか常に気に留めておく。
  • 中堅:自分のやり方を押し付けず、「私はこうだったよ」と教え、新人の行動を見守りフォローする。

【トラブル2】自分の意見が言いづらい

先輩やリーダーから、会議などで積極的に意見を出すように言われている新奈。でも自分の言ったことが間違っていたり、否定されたりするのが怖くて、なかなか発言できない。「いい意見を言わなきゃ」と思うほど、自信がなくて不安になり、結局黙ってしまう。

他の立場に起こりうる気持ち
  • リーダー:すごい発言を期待してるわけじゃない。
  • 中堅:自分の意見を言うだけでいっぱいいっぱいよ。

【解決策】「完璧」は求められていない。感じたことを素直に言ってみる。

「意見のない人」というレッテルを貼られると、ますますしゃべりづらい状況に。まずは一言でも発言する習慣を。「日頃から自分の仕事やチームを良くする意識を持っていれば、意見や疑問がいくつも出てくるはず。それをメモして会議の場で言えばいいのです。『思うのですが』のように枕詞をつけると発言しやすいです」

他の立場がすべきこと
  • リーダー:チーム内の心理的安全性を高め、「発言に正解・不正解はない」と伝える。出てきた意見は否定せず受け止める。
  • 中堅:その場に貢献する姿勢を持って臨む。新人が発言しやすいように、時には突飛なことも言ってみる。

【トラブル3】雑用も任され、キャパオーバーに

チームの人数が減り、担当する仕事の量が大幅に増えてしまった新奈。納得はいかないが、「こなせない=仕事ができない」と思われるのがイヤで必死に頑張る日々。そのうえ、最年少ということで、雑用も次々に任され、ついに残業しても追いつかないパンク状態に…。

他の立場に起こりうる気持ち
  • リーダー:今は大変だけど、根性で乗り切って。
  • 中堅:大変だったら、向こうから相談に来るよね!

【解決策】論理的に上司に相談すれば「できない人」の烙印は避けられる。

どれくらいキャパを超えているか、どの仕事がとくに負担かなどを上司に伝え、チームに迷惑がかからない方法を相談するのが現実的。「具体的かつ論理的に相談したら、“仕事ができないやつ”とは思われません。または状況をポジティブに捉えて、いかに効率化して仕事をさばくか、自分のやり方を根本改革してみても」

他の立場がすべきこと
  • リーダー:仕事量と人員のバランスをマネジメントし、傾聴や飲み会などで部下のモチベーションアップも心がける。
  • 中堅:新人の話を共感ベースで聞き、相談役になる。現場の状況をリーダーにまめに報告し、分担変更も提案する。

みうら・しょうま チームダイナミクス代表。人材育成コンサルタント。アドラー心理学を応用した研修で企業をサポート。『チームを変える習慣力』(インプレス)など著書累計30万部超。

※『anan』2020年1月29日号より。イラスト・サヲリブラウン 取材、文・熊坂麻美

(by anan編集部)

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