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「寸志」と書くのはNG!?正しいお礼の書き方と大人のマナー

  • 2020.1.14
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お礼は円滑な人間関係を維持する上で必要不可欠なこと。そうは言っても、通り一片の型にはまったお礼では本当の気持ちが伝わりづらい時もあります。

大人ならば、お礼をする時の状況や相手との関係性によって最適な形にアレンジして、感謝を伝えられるようになりたいものです。

礼儀作法の基本を押さえつつ、好印象を残すお礼の仕方や贈り物のマナーについて考えてみましょう。

お礼は基本3日以内に

従来から変わらぬ礼儀として、その出来事から3日以内にお礼状を送るのがマナーとされています。即時性の高いツールであるメールならば、なおさらすぐに送りたいものです。

現代は、メールやSNS、チャットツールなど、デジタルコミュニケーションが主流ですよね。それだけに、手書きかつ郵送でのお礼状は相手にとって新鮮なものです。断捨離やミニマリストがもてはやされ、モノとして残る手紙には否定的な意見も見られますが、実際に手書きのお礼状をもらった時、迷惑だと感じる人は少ないでしょう。筆者も以前、知人から思いがけず手書きのお礼状をいただき、感激したことがあります。

感謝の気持ちを伝えるならば、お礼状は「3日以内」に送りましょう。

相手別・状況別のマナー

何かをしてもらった時やお世話になった時以外にも、日常のちょっとしたシーンで感謝の気持ちを伝えたい。そんな時もありますよね。シーン別のちょっとしたお礼のコツや方法についての提案です。

①頑張っている人に

例えば、スポーツの試合や習い事の発表会など、日ごろの頑張りの成果を発揮するシーンに激励の意味を込めて贈り物をするのもいいですよね。

その場ですぐに開いて食べられたり、一緒にいる人と簡単に分け合えたりするお菓子や果物が喜ばれます。また、発表会でしたら、華やかさを添えられるお花もおすすめ。

ただし、スポーツ選手の場合は、競技の種類や体調管理のために食事制限がある場合もあります。「祈必勝」や「陣中御見舞い」と表書きした現金を包んだ方がスマートかもしれません。

②旅先で

海外ではサービスに対する心づけとしてチップの習慣がありますが、日本では一般的ではありませんね。宿泊施設やレストランでは、あらかじめサービス料が含まれていることも多いので、必ずしも必要ではありません。

しかし、子連れやお年寄りなどが同伴で、特別なお手伝いをお願いするような場合には感謝の気持ちとしてさりげなく心づけを渡すのもよいと思います。

目安としては料金の1割程度をポチ袋に入れ(なければティッシュに包んでも構いません)、「お世話になります」という言葉と共にさりげなく担当のスタッフに渡すのがおすすめです。

③お稽古ごとの先生に

お稽古の種類や先生の立場などによって、必要かどうかは大きく変わってきます。大きな組織が運営するような習い事ならば必要ないという見解が一般的でしょう。

しかし、個別に教えていただいている、家まで来てもらっている、時間外に特別レッスンをお願いするなど、感謝の気持ちをどうしても伝えたいという場合には、ちょっとした品物や現金、商品券などを贈ることもあります。

一般的な贈り物の表書き

「寸志」は、わずかですがやこころばかりという意味があるので、目下の人に手伝いを頼んだ時の表書きに使い、基本的に目上の方にはNGです。

粗末なものですが、という謙遜の意味を込める「粗品」はあいさつがわりの品物などの表書きに使います。

その他にも、「ご挨拶」や「御礼」、「御祝儀」、「お土産」などがありますが、大事なのは何の贈り物なのかが相手にはっきり伝わること。相手が理由もわからずに贈り物を受け取ることにならないよう、配慮を示す大切なマナーです。

細かい点が多く、少々面倒に感じたかもしれませんが、円満な人間関係を重視する日本らしい文化です。マナーを守りながらも、気負わずにお礼の気持ちを伝えたいものですね。

photo/PIXTA

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