1. トップ
  2. 著書も話題! NON STYLE 井上が指南する、SNSとの“ポジティヴ”な付き合い方<インタビュー前編>

著書も話題! NON STYLE 井上が指南する、SNSとの“ポジティヴ”な付き合い方<インタビュー前編>

  • 2019.12.29
  • 409 views
2019年春に発表したコラム本「SNSをポジティヴに楽しむための30の習慣」が好評を博しているNON STYLE・井上裕介
KADOKAWA

【画像を見る】SNSを楽しむ“超ポジティブ男”ことNON STYLE井上が、自撮り画像を披露!

NON STYLEの井上裕介が今年春に発表したエッセイ「SNSをポジティヴに楽しむための30の習慣」が、今なおネット上で注目を集めている。

「スーパー・ポジティヴ・シンキング ~日本一嫌われている芸能人が笑顔でいる理由~」、「[日めくり]まいにち、ポジティヴ!」に続く、前向きな生き方を明るく楽しく提唱する“ポジティヴ”シリーズの第3弾。「しょせんはネット」と言い切る井上流のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の使いこなし術がつづられており、「読み終わった後、SNSと“ポジティブ”な付き合い方ができるようになった」など、ネット上には称賛の声が多数上がっている。

そこでザテレビジョンでは、芸能界随一の“超ポジティヴ男”こと井上裕介に、全2回にわたるロングインタビューを敢行。前編となる今回は、「SNSをポジティヴに楽しむための30の習慣」に込められた、SNSについての持論を語ってもらった。

「いつSNSをやめてもいい。“なくてもいいもの”だと思ってるんで」

NON STYLE・井上裕介の“ポジティヴ”シリーズ最新作「SNSをポジティヴに楽しむための30の習慣」
KADOKAWA

――少し前の話になってしまいますが、まず「SNSをポジティヴに楽しむための30の習慣」が出版されることになった経緯をお聞かせください。

井上裕介:何年か前から話はしていたんですけど、SNSが市民権を得て、今やみんなの生活と切っても切れないものになりましたよね。でもそれによって、SNS内でのいじめだったり、誹謗中傷で命を落としたり、といったニュースを見聞きするようになって。そんな状況だからこそ、「SNSって何なんだ」という僕の考えを、改めて伝えたかったんです。本来、SNSは楽しむためのツールですから、「SNSで承認されなかったら終わり」みたいな変な常識を打破したかったんですよね。

――本文中にも書かれていますが、「SNSも『しょせんネット』だと思って気楽に楽しむべき」というのが、井上さんの基本的なスタンスですよね。

井上:はい。僕の周りにもいますけど、レストランに行って、一口食べるよりも先に写真を撮ってSNSに載せるだとか。日記として残すんやったら全然いいと思うんですけど、何かちょっとおかしくないですか、と。元々はSNSって自分自身が楽しむためのものですから、やっぱり「しょせんネット」だと思って、もう少し適当に付き合った方がええなと思うんですよね。

――文末に、この本を読んで「SNSをやめた」という人が増えたらうれしい、といった趣旨のことも書かれていますが…。

井上:はい、それも本心です。僕自身、いつSNSをやめてもいいと思ってますから。仕事で使うこともありますけど、元々なかったものやし、“なくてもいいもの”だと思ってるんで。

「“炎上”って本来、人前に出る仕事の人間しか経験しなくていいことやと思うんです」

【画像を見る】SNSを楽しむ“超ポジティブ男”ことNON STYLE井上が、自撮り画像を披露!
撮影=井上裕介

――本書では、SNSを利用する上でのポリシーとして「臆病にならない」「時間をかけない」「飾りすぎない」「はしゃがない」「振り回されない」の5カ条が挙げられています。それは井上さん自身も日頃から心掛けていることなんでしょうか。

井上裕介:そうですね。SNSに投稿するとき、悩んで10分、20分と時間をかけるのは意味がない気がして。もちろん、言ったらダメなことはちゃんと考えなあかんけど、「これはみんなに評価されるかな」とか、「こんなこと書いて炎上せえへんかな」とか、そういうことを考える時間はもったいないですよ。

――その考え方は、Twitterを始めた当初から?

井上:というより、僕がTwitterを始めた当時は、みんなそういう考え方やったと思うんです。Twitter、インスタ(Instagram)、あとTikTokもそうかもしれませんけど、媒体が大きくなって市民権を得たがゆえに、一般の人たちの間でも“炎上”っていう言葉が使われるような事態が起きるようになって。“炎上”って本来、人前に出るような仕事の人間しか経験しなくていいことやと僕は思うんですけどね。“バカッター”とか“バイトテロ”みたいな炎上騒ぎって、Twitterが始まった頃は、ああいうアホなことをやったとしても、それをネットに上げようっていう人はいなかったと思うんですよ。でも今は、「ああいう極端なものをSNSに上げれば閲覧数が伸びるんだ」「これなら再生回数伸びるぞ」っていう発想から動いちゃってるでしょ。やっぱり、SNSがあまりにも大きくなりすぎたと思うんですよね。

――“炎上”とは逆に、“バズる”といった高評価の反応も取り沙汰される昨今ですが、井上さんのツイートも、頻繁にバズっていますよね。今年(2019年)の5月にも、井上さんがTwitterで投稿した「街で小さな子供を連れている家族が、僕とすれ違った瞬間に、『あっ!いのうえ!!』と呼び捨てで言われる(中略)子供の前だけでも親御さんは『くん』とか『さん』をつけた方がいいのになと思う」というツイートが、多くの賛同の声を集めました。

井上:あのときはあんなに反応があるとは思ってませんでした(笑)。お子さん連れのお母さんに「あ、井上や!」って言われて、思わず投稿したツイートなんですけど。子どもって敏感で感受性豊かやから、よけいにそう思ったんですよね。でも、すれ違っただけやから直接その人に言えなかったんで、その気持ちを形として残しておこうと。万が一、そのお母さんが僕のSNSを見たときに、「これ、私のことかな」って気付いて、これから気をつけるようになってくれたらええなっていう思いもあって。

――決して世間の賛同を得ようと思ったわけではないと。

井上:もちろん、もちろん。たいていの人は、ちゃんと「さん」づけで呼んでくれますし。強いて言うと、気付かないうちに子どもの前でマナーのよくない行動をしている大人たちに伝わればええな、とは思ってましたけど。

「これまで僕が出した本は全部、みんながハッピーであれば、売れなくてもいい」

「『こういう考え方もあるよ』って、僕の考えとか生きざまを伝えられたら」と、エッセイ本を発表し続ける動機を語るNON STYLE・井上裕介
KADOKAWA

――「SNSをポジティヴに楽しむための30の習慣」を執筆される際に、心掛けたことはありますか?

井上裕介:SNSを“ポジティブ”に楽しむというテーマなんで、前向きなことばっかり言おうと思ったら言えるじゃないですか。「SNSのこういうところが楽しい、こういうふうに楽しめばいいよ」って。でも、ウソがない本にしたかったので、「SNSのここがよくない」とか、「こんなことになるなら、やらん方がいい」とか、自分が思っているリアルな部分は全部詰め込んだつもりです。

――基本的に、書く作業はお好きなんですか?

井上:う~ん、嫌いです(笑)。だから、いろんな人に助けてもらいながら書いてるんですけど、細かい言葉遣いが違うだけで同じ意味のことを書いちゃってるなとか、やっぱり難しくて。文章を書くときはどうしても、毎回“読み返して、直して”の繰り返しになっちゃいますね。でも、テレビに出たり漫才をしたりっていう僕らの仕事って、人の記憶には残るけど形には残らないものなので、そういう意味では、一冊の本という形に残る仕事は、やりがいはありますよね。

──本を書き上げたときの達成感は大きい?

井上:僕は、本をそれほど読んでこなかった人間なんです。自分の人生の中で本が占める割合は、かなり小さくて(笑)。だから正直、書き上げたときの達成感はそれほどではないんですけど、読んでくれた人の感想を聞くと、やっぱりうれしいです。このSNS本も、インスタとかに「井上さんの本を読んで、すごく救われた」とか、「SNSでいろいろ言われていたけど、気持ちが楽になりました」っていうコメントをいただいて。そういうときは、こんな僕でも本を出す意味はあるのかなって思いますね。

ただ、この本に限って言えば、世の中の全員がSNSと楽しく付き合えているんだったら、別にこの本は売れなくてもいいと思ってるんですよ。もっと言うと、これまで僕が出した本は全部、みんながハッピーであれば、売れなくてもいい。でも、そうじゃない人がどこかにいると思うから、「こういう考え方もあるよ」って、教科書のように…と言うと偉そうですけど、僕の考えとか生きざまを伝えられたら、と思ってるんです。

だから、このSNS本とは真逆のことが書いてあるSNSのHOW TO本も、たぶんあると思うんですけど、それはもちろん、どっちが正しいというわけじゃなくて。僕の本は僕の本で、こういう意見もあるんだよ、ということを伝えられたらなと。

「SNSに書くことが思い付かなかったら、僕の本の悪口を書いてください(笑)」

井上裕介(いのうえ・ゆうすけ)=井上裕介(いのうえ・ゆうすけ)=1980年3月1日生まれ、大阪府出身。中学・高校で同級生だった石田明と、2000年にお笑いコンビ「NON STYLE」結成
KADOKAWA

――井上さんの中で、執筆活動は、本業のお笑いとどのようにバランスを取っているのでしょうか。

井上裕介:“ポジティヴ”シリーズに関しては、ラジオだとか、こういう取材とかで話していることをまとめただけなので、やってることは本業とほとんど変わらないですね。0から1を生み出す作業じゃなく、1を100にする…100にできているかどうかは分からないですけど(笑)、とにかく、もともと僕の中にあるものをただ形にしているという感覚なので、全く苦ではないです。

――「SNSをポジティヴに楽しむための30の習慣」は、どんな人に向けて書かれた本なのでしょうか。

井上:ご高齢でSNSが生きがいという方もいると思うんですけど、僕よりも上の世代の、「SNSって何やってるか全く分からん」っていう方に、まずは読んでほしかったんですよね。それと、“SNS疲れ”してる若い子にも読んでもらえたらうれしいなと。そういう子たちに、そんなにSNSを頑張らなくていいんだよと伝えたかった。SNSなんて、「今日は疲れた~」とか、一言書き込むだけで十分なんですよ、思ったことを吐露する場所ですから。でも、みんなが食い付いてくれるようなことを書かないと、周りから何か責められるかもしれへんとか、よけいなことを考えてしまう…というか、そう考えざるを得ない世の中になってきているじゃないですか。それはやっぱり精神衛生上、よくないですよ。だから、何も書くことが思い付かなかったら、この本の悪口を書いてください(笑)。「全然大したこと言うてへんやんけ」とか、「そんなこと、井上に言われる前からもう実践してるし」とか、何でもいいんで。だって、この本を批判するってことは、自分のSNSの生活に満足してるってことですから。

(後編へつづく)(ザテレビジョン)

元記事で読む
の記事をもっとみる