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妊娠のための身体作り!妊娠する前から気を付けたい食事と生活

  • 2019.12.26
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妊娠を考えている方は、妊娠する前から身体づくりをしていきましょう。いざ、妊活を始めようとしても身体が整っていないと、時間がかかってしまう事もあります。貧血や生理の周期が乱れたり、出血量が増えたなど不調を感じたら、早めに病院を受診しましょう。

妊娠中の喫煙や飲酒は、胎児の発育に影響を与えます。喫煙や飲酒の習慣のある方は、妊娠前から控えると良いでしょう。

妊娠すると検査が難しいものもありますので、健康診断や女性器官の検査、歯科治療は済ませておくと安心です。今年は、風疹が流行っているので、ワクチンを接種したり、ワクチンの抗体のチェックをするのも忘れずに行いましょう。

1. ホルモンバランスを整えるには

女性の身体は、月の満ち欠けに呼応する様に、毎月リズムを刻み沢山のホルモンが分泌されています。ホルモンバランスの乱れは、不規則な生活や食事、疲労、心理的な問題が原因となっている事があります。

(1) 生活リズムを整える

ホルモンバランスを整えるには、規則正しい生活が大切です。自然のリズムに即した生活を心がけましょう(夜勤などがある方は、休日に調整しましょう)。

朝日を浴びる事で、体内時計がリセットされ、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが生成されます。起床後は、糖質+たんぱく質を中心とした朝食をしっかり摂り、身体の中から目覚めさせましょう。

(2) 睡眠時間をしっかりとる

睡眠時間をしっかり確保し、心身と脳の疲労を癒しましょう。深い睡眠を促すメラトニンというホルモンは、22時~2時に最も分泌されます。また、身体や脳の疲労の回復免疫力を高める働きのある成長ホルモンも同じ時間帯に最も分泌されます。

成長ホルモンは、美肌や老化防止だけでなく、不妊症や肥満の改善にも効果があります。この時間帯に良質な睡眠をとれるように意識していきましょう。

(3) ストレスを避ける

生理のサイクルに合わせ、飲み会を調整したり、お酒を控えたり出来ると良いですね。不要なトラブルを避ける為にも生理前は、心身にストレスがかからないよう過ごしましょう。

2. 食事への配慮

無理なダイエットは、婦人科系の不調に繋がる事があります。バランス良く栄養を摂取しましょう。

(1) ホルモンバランスを整えるビタミンE

坑酸化作用があり、アンチエイジングには欠かせないビタミンです。坑ストレス作用や血行を促進する働きもあり、性ホルモンをはじめ、脳下垂体や副甲状腺のホルモンを保護し、ホルモンバランスを整えます。

通常の食事をしていたら不足する事はないのですが、外食や偏食、油を制限している方は注意が必要です。ビタミンEが不足するとホルモンの欠乏を起こす可能性があります。

小麦胚芽、種実類、植物油、うなぎに多く含まれます。油は酸化しやすいので、良質な食材で摂取する事を心がけましょう。

(2) 貧血予防には鉄とビタミンC、クエン酸

貧血や隠れ貧血が不妊と関係していると言われています。貧血症状の改善や予防には、鉄分を摂取する事が大切です。鉄には、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。

・ヘム鉄・・・・カツオ、まぐろ、いわしなどの魚や赤身肉、*レバーに含まれています。

・非ヘム鉄・・・小松菜などの緑黄色野菜、大豆類、海藻、穀類、牛乳、卵、乾物、ドライフルーツなどに含まれていす。

非ヘム鉄は、体内への吸収が悪いのでタンパク質やビタミンCやクエン酸と合わせて、バランス良く摂取しましょう。

*レバーは、ビタミンAが豊富に含まれており、妊娠初期に過剰摂取すると胎児に危険が生じる恐れがあるので、摂り過ぎに注意しましょう。

(3) 生理中のイライラにはカルシウムとビタミンD

乳製品、海藻類、小魚などに含まれるカルシウムは、刺激に対する神経の感受性を鎮めます。干ししいたけ、魚類などに含まれるビタミンD不足からも欠乏を起こしやすいので、意識して摂取すると良いでしょう。

日焼けが嫌だからと日差しを避ける事で、ビタミンDが不足している方が増えています。適度に日差しを浴びる事で、体内時計が整い、ビタミンDの生成が期待できます。

(4) 葉酸

葉酸は赤血球や細胞の新生に使用され、胎児の正常な発育に不可欠で、妊娠・授乳中は特に必要とされています。妊娠すると必要量が増える為、妊娠を考えている方は、妊娠前から意識したい栄養素です。

お酒をたくさん飲む人、アスピリンや避妊薬のピルを飲んでいる人は欠乏しやすくなるので注意しましょう。葉酸が欠乏すると、口腔の炎症、肌荒れ、疲労感、貧血などの症状が現れます。

レバー、枝豆、ほうれん草、卵黄、納豆、海苔、みかんなどに含まれています。サプリもありますが、過剰摂取に気を付けましょう。

*レバーは、ビタミンAが豊富に含まれており、妊娠初期に過剰摂取すると胎児に危険が生じる恐れがあるので、摂り過ぎに注意しましょう。

栄養が不足しているからとサプリで補う事も良いですが、まずは食事から摂取する事を心がけるとさらに効果的です。妊娠するとつわりなどで、食べられなくなる事があるので、妊娠前から身体を整え、食事も工夫していけると良いでしょう。

監修・文章/宮本そのみ(管理栄養士)

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