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パートでも雇用保険に加入した方がいい?対象条件&メリットをFPが解説!

  • 2019.12.22
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パートで仕事をするとき、社会保険に加入すれば保険料で手取りが減るので、加入したくないという人も多いのではないでしょうか?

雇用保険も広い意味での社会保険の一種ですが、健康保険や厚生年金とは入るための条件が違ってきます。本記事では、パートで働く人が雇用保険に入るための条件やメリットについて説明しますので、参考にしていただければ幸いです。

雇用保険の仕組みと対象

雇用保険の仕組みと対象
出典:厚生労働省
二事業の保険料率とは?

雇用保険の二事業とは、雇用安定事業と能力開発事業のことです。雇用安定事業には、事業主に対する助成金、中高年齢者等への再就職支援、若者や子育て中の女性に対する就労支援が含まれます。

能力開発事業には、在職者・離職者に対する訓練、事業主が行う教育訓練への支援などがあります。これらの二事業は、事業主の保険料のみを財源として行われています。

条件を満たせば入る義務がある

雇用保険に入りたい場合、加入条件を満たしている必要があります。また、加入条件を満たしていれば、入りたくなくても入らなければなりません。

加入手続きはどうやってする?

加入手続きは、事業主が行います。加入条件を満たしていても、事業主が手続きしてくれなければ入ることができません

会社が入らせてくれない場合には?

雇用保険の手続きは、ハローワーク(公共職業安定所)で取り扱っています。加入条件を満たしているにもかかわらず入らせてもらえない場合には、ハローワークに行って相談しましょう。

雇用保険加入に必要な労働時間や日数の条件は?

もし被保険者証を受け取っていなくても、会社で保管しているケースがあります。手元になければ、会社に確認してみましょう。被保険者証を紛失した場合でも、ハローワークで再発行の手続きができます

退職するときには離職票が発行される

会社は従業員が退職したら、ハローワークに離職証明書を提出し、ハローワークから離職票の発行を受けます。失業保険をもらうには、会社から受け取った離職票を提出しなければなりません

なお、再就職が決まったら、再就職先に被保険者証を提出して、雇用保険の引き継ぎを行います。

最大のメリットは失業保険

パートでも仕事を辞めて次の仕事が見つからなければ、収入が減って困ることには変わりありません。雇用保険に入っていれば、失業中にお金をもらうことができます。

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失業保険とは

失業保険とは雇用保険の「基本手当」のことで、失業した人の生活を支えるものとなります。基本手当の金額は、在職していたときの賃金にもとづいて計算されます。

失業保険がもらえる条件

離職の日以前の2年間に、被保険者だった期間が通算して1年(12か月)以上という要件があります。なお、失業保険をもらうには、ハローワークで求職申し込みをし、失業認定を受けなければなりません。

働く意思があっても、病気やケガ、妊娠・出産などの理由によりすぐに働けないときには、失業保険はもらえないことになっています。

失業保険がもらえる期間

基本手当がもらえるのは、離職後1年間です。ただし、誰もが1年間継続してもらえるわけではなく、加入期間や仕事を辞めた理由により90日から360日の間で給付日数が決まります。

待期期間とは

基本手当は求職の申込みをした後、7日間は受給できません。この期間を待期期間といいます。また、会社都合ではなく自己都合で仕事を辞めた場合には、その後さらに3か月の給付制限があります

受給期間の延長ができるケースとは?

受給期間内に病気や出産などで引き続き30日以上働けない期間があった場合には、受給期間の延長ができます。延長できる期間は最長で3年間になります。

失業保険でもらえる金額

基本手当を計算する基準となる金額が、賃金日額です。賃金日額は、在職中の平均賃金で、次の計算式で出します。

  • 賃金日額=離職日直前の6か月に支払われた賃金の合計÷180(日)

基本手当日額は賃金日額の50%~80%となり、これを給付日数分もらえます。

基本手当以外の手当ももらえる

失業したときには、基本手当以外に、就職促進給付ももらえます。就職促進給付には、次のようなものがあります。

教育訓練給付や雇用継続給付ももらえる

雇用保険に入るメリットは、失業保険だけではありません。失業していなくてももらえる給付金もあります。

スクールや通信講座の費用を出してもらえる!

雇用保険には「教育訓練給付」という制度があります。教育訓練給付とは、スクールや通信講座などを利用し、厚生労働大臣指定の教育訓練講座を受講し終了した場合に、費用の一部を支給してもらえるものです。

教育訓練給付には、次の表のとおり、一般教育訓練給付金と専門実践教育訓練給付金の2種類があります。

育休中や介護休暇中の賃金も保障される!

雇用保険には、「雇用継続給付」という制度もあります。雇用継続給付とは、雇用の継続を促進・援助するための給付で、次のようなものがあります。

パートの雇用保険に関するまとめ

パートの場合には、労働時間が基準を上回ると、雇用保険の加入義務が発生します。と言っても、給料が大きく減るわけではないので、あまり気にする必要はないでしょう。

雇用保険に入っていれば、仕事を辞めたときに失業保険がもらえます。雇用保険にはスクールや通信講座の受講料金が安くなる教育訓練給付の制度もあるので、キャリアアップのための勉強や資格取得にも活用するのがおすすめです。

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