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デートもしたことのない女性に「結婚してください」と言える男性心理とは?【ひとみしょうのお悩み解決】

  • 2019.12.18
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“【お便り募集】文筆家ひとみしょうさんにあなたのお悩み解決してもらいませんか?” に送っていただいたお悩みの中から、ピックアップしてひとみしょうさんが解決していきます。

〜「カス太郎さん 41歳」のお悩み〜

つきあってもいない、デートもしたことない17歳年下の方から「結婚してくだい」と言われました。相手方はパーソナルトレーナー、当方は客です。

フェイクニュースをぶちこんできたとわかっているのですが、一体なぜ、そんなことを言ってきたのでしょうか。こちらは客なのに……。

その後は何もなかったように、お互い過ごしていますが、気になってしまいます。

簡単に都合よい相手にできそう、金ヅルにできそうと思われていたら、こちらの態度を改めたいです。

どうしたらよいでしょうか。

〜ひとみしょうさんのお悩み解決コラム〜

一度、彼と食事にでも行ったらいかがですか?

彼は17歳下ということは、彼は24歳ですよね?

24歳の男子が、「当方は客です」などとサバサバした文章を書くかっこいいおねえさんに惹かれ、(おそらくは)意を決して「結婚してください」と言う――じつはこれ、若い男子「あるある」です。

「金ヅル」でもなんでもなくて、24歳の彼は、カス太郎さんに憧れているんですよ。

「すがる」に近い感覚。でも甘えではない

若い男子って、サバサバしたかっこいい年上のおねえさんに憧れるんですね。

この場合の憧れるというのは、究極的には「おねえさん、お願いだからぼくの人生をどうにかしてください」という「すがる」に近い感覚です。

つまり、24歳の彼は、どう生きていくといいのかわかっていないんですね。そのわからなさを受け入れ、育み、ともに歳を重ねていってくれそうな相手に、自分の人生を託したい――これが彼のホンネです。

この感覚は甘えとはちがうんですね。

大きく見れば甘えなのだけど、それは大きく見すぎです。大雑把すぎる見立てです。

甘えではなく、先を見通すことのできない自分の人生の伴走者になってもらいたいというようなニュアンスの気持ちなのです。

と書いて、女性であるカス太郎さんに伝わってるのかなあ?

男子の24歳と女子の24歳のちがい

えっとですね、若い男子って、高校生にもなれば、「おれは混沌とした世の中に放り出された」と思うんですね。

対して女子は、たとえば親にすごくかわいがられて安心感たっぷりに育つ人もいれば、彼氏をつくってラブラブして高校生にしてセックスの快感と安心感とともに大人顔負けの思春期を送る人もいるでしょう? そしてそのまま(安心感や愛に包まれた感じをもったまま)24歳になるでしょう?

対して、男は「投企(とうき)」なんです。混沌とした世の中にいきなり投げ入れられて「ぼくはどう生きていけばいいのですか?」と、誰にも相談することができず、ひとり苦しむ存在なんですね。

そのような男子が(彼が)、24歳のときようやっと、自分の人生をまるっと受け入れてくれそうな雰囲気をもつ女性に出会ったのです。つまり、カス太郎さんに出会ったのです。

彼はおおいに驚きます。これまではひとりでどう生きていくべきか悩み考えていたのに、ある日、カス太郎さんという女性が眼前に現れ、しかも自分の人生をまるっと包み込んでくれそうな雰囲気を醸し出している!

さて、俺はカス太郎さんに告白すべきだろうか?

好きと言うべきか? 結婚してくださいと言うべきか?

彼は悩み、結果的に、結婚してくださいと言い、それを聞いたカス太郎さんは「金ヅル?」と思ったと――。

典型的な「男性思考」と「女性思考」

24歳の彼は、決死の思いで、つまり、何回も何百回も考えた結果、結婚してくださいとカス太郎さんに言いました。

対して、カス太郎さんは「金ヅル」「フェイクニュース」と言う……。

世の中の多くの恋って、こんなふうな男女の温度差をもっているんですよねえ。

男は真剣なのに、その真剣さを理解できない女性!

女性の側から言えば、意味不明な告白をしてくる男の不思議さ! あるいはガキンチョ精神!

このすれ違いたるや、嗚呼!

ということをぼくなんかは思ってしまうのですが、それもこれも、ようするに男が抱えている「どう生きていくといいのかわからない」そのわからなさが原因なんですよね。

そのわからなさが、彼をしてカス太郎さんのことを、憧れのおねえさんとか、完璧な人生を送っているとても理想的なおねえさんと認識せしめちゃったのです。

というわけで、一度彼と食事にでも行ってみてはどうですか?

「彼、かわいいな」と思うかもしれないし、「やっぱこいつはなしだな」と思うかもしれないけど、でも、自分に憧れている人は、自分のなにに憧れているのかを知るいい機会にはなると思いますよ。

(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

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