1. トップ
  2. グルメ
  3. 京の老舗「亀末廣」の和菓子には四季の彩りがあふれています

京の老舗「亀末廣」の和菓子には四季の彩りがあふれています

  • 2015.4.6
  • 7454 views

創業から200有余年、公家や茶人にも愛された「亀末廣」。その和菓子には京の雅と文化が凝縮されています。京都でしか出会えない魅力的な意匠や色づかいには、思わず笑みがこぼれます。

重厚な建物が老舗の歴史を物語ります

地下鉄烏丸御池駅3-2出口から車屋町通を南へ向かい、姉小路通につきあたって東へ歩くとすぐ左手に老舗和菓子店「亀末廣」があります。近代的なビルが建ち並ぶ烏丸御池の交差点から徒歩数分、昔ながらの建物が都会の喧騒を消してしまうかのようにどっしりと構えています。

亀をモチーフにした大きな暖簾をくぐりお店に入ると、飴色をしたカウンターや大福帳など長い歴史を紡いできた証が目に入ります。どこか懐かしく、温もりの感じられる空間です。

創業は1804(文化元)年、御所や武家、茶人を相手に商いをしてきました。代表銘菓「京のよすが」は伝統の色や形を守り、さらには季節感を映し出す上品な和菓子です。

季節の移ろいを四畳半の箱に詰めて

「京のよすが」(3600円)は四畳半に区切った秋田杉の箱の中に、干菓子や半生菓子、有平糖が彩りよく詰められています。季節感を大事にしていることから内容は少しずつ変わり、その変化を楽しみにしている常連さんも多いとか。

杉箱には桜や花見団子、柳やタンポポなどといった風情ある春の景色が納まっています。ほんのりとした色合いは、落ち着きのなかにも華やかさがあって、まさに“はんなり”とした和菓子。梅雨には紫陽花、夏には青葉、秋は紅葉、冬は雪と、季節によってさまざまなモチーフが箱の中で移ろってゆきます。

和菓子は2段に詰められているので数もたくさん。ちょっとした集まりのおみやげにすれば、箱のふたを開けたとたんに笑みと歓声がこぼれることでしょう。

写真の内容は、4月中旬ごろまで販売されています。

小さな「京のよすが」にも乙女心をときめかせる愛らしさが

小さめの紙箱の「京のよすが」(1100円)は、自分のおみやげにもぴったりのサイズ。六角形の亀の甲羅を思わせるかわいいデザインで、季節をたっぷり味わえますよ。

凛とした空気をまとっている小さいな和菓子のひとつひとつの美しさは、どれからいただこうか迷ってしまうほど。ひと口含めば広がる甘く上品な味は、幸せな気持ちにさせてくれます。

一対一の対面販売を大切にしているお店のこだわりから、「亀末廣」の和菓子は店頭でのみ販売されます(発送は可能)。長い歳月、京都の人たちに愛され続ける「京のよすが」を、今度の旅のおみやげにしてみませんか。

の記事をもっとみる