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【美容のきほん⑪】今さら聞けない「医薬部外品」「化粧品」「医薬品」のちがいとは?

  • 2019.12.4
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「医薬部外品」「化粧品」「医薬品」は、何がちがうの?

VOCE
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「医薬部外品は、化粧品よりも効果が高そう」というイメージが何となくありますが、本当のところ、どんな違いがあるのでしょうか。

一般的なスキンケア製品は、厚生労働省が定めた分類*により、3つに分けられます。病気の治療を目的とした「医薬品」、ある効果と安全性を保証された「医薬部外品」、美容目的の「化粧品」のどれかに分類され、効果・効能の範囲が明確に分けられています。肌への効果は、高い順から、「医薬品」>「医薬部外品」>「化粧品」とされています。
*医薬品医療機器等法

「医薬部外品」「化粧品」「医薬品」の特徴

■医薬品
病気の治療を目的とした薬のこと。厚生労働省によって配合されている有効成分の効果・効能が認められたもののことを言います。医薬品には、医師の指示で処方される「医療用医薬品」、処方箋不要だけど購入には薬剤師の説明が必要な「要指導医薬品」、処方箋がなくても購入できる「一般用医薬品(OTC医薬品)」があります。

■医薬部外品
厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されているもの。医薬品のような副作用のリスクを伴わないため、コンビニやスーパーなどの一般小売店でも販売が可能です。

■化粧品
人の身体の健康状態を維持するものと位置づけられ、作用が穏やかであるもの。
(薬事法では、化粧品と名乗るための条件や基準は存在していません。)

「医薬部外品」って、いったい何なの?
「医薬部外品」
「医薬部外品」

病気の“治療”を目的とした「医薬品」とちがい、「医薬部外品」は病気の“防止・改善”を目的として作られています。厚生労働省が、効果と安全性のどちらも認めた成分を、規定の範囲で含んでいることが条件です。そのため、「肌荒れを改善する」、「にきびを防ぐ」、「日焼けによるシミ・ソバカスを防ぐ」、「皮膚を殺菌する」などの効果・効能について、パッケージや広告で正式にアピールすることができます。

例えば、医薬部外品の美白美容液であれば「紫外線ダメージを受けた肌を、アルブチンの効果で内側から美白♪」や、最近話題の薬用シワ改善クリームであれば「目もと・口もと・頬・ひたいなどの、気になるシワを改善!」などと、パッケージや広告で堂々とアピールすることができるのです。

「薬用化粧品」と「化粧品」のちがいは?

「薬用」という表現は、「医薬部外品」に認められた表示です。つまり、「薬用〇〇」と名称にある製品は、「医薬部外品」です。つまり、「薬用化粧品」と「化粧品」の大きなちがいは、肌への効果・効能が認められた有効成分が配合されているかどうかということです。

「化粧品」
「化粧品」

また、「化粧品」は薬事法で、製品に配合されている全成分表示が義務付けられています。消費者にわかりやすい邦文名で、配合量の多いものから順番にパッケージに表示しなければなりません。一方、「薬用化粧品」は「医薬部外品」ですので、自主基準で成分を表示できるというちがいがあります。

「医薬部外品」って、化粧品だけじゃないの?

「医薬部外品」は、「化粧品」だけに使われる分類ではありません。そのため、「医薬部外品」には、「薬用化粧品」のほかに、育毛剤、養毛剤、除毛剤、染毛剤(ヘアカラー)、パーマネントウェーブ用剤、薬用歯磨き類、浴用剤なども含まれます。

一般的に、「医薬部外品は、化粧品よりも効果が高そう」というイメージを持たれがちですが、実際には目的や使用方法が異なるので、単純には比較できません。何よりも大切なのは、その製品が自分の肌に合っているかどうかです。「医薬部外品」だから、「薬用」だから効きそう、と思い込むのではなく、配合成分を確認して、できればサンプルを使って実際に肌で確かめてから購入するようにすると良いでしょう。

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