元ケーキ屋さんの店主が切り盛りする、週3日しかオープンしない癒しの秘密基地。大阪「café sourire」

子どもの頃に憧れた“秘密基地”や“隠れ家”は、大人になってもどこか心惹かれてしまうもの。大阪にある「café sourire（カフェ スリール）」は、まさにその自分だけの秘密にしたくなってしまうような場所です。作り手の愛情がダイレクトに伝わるスイーツや身体が喜ぶおむすびランチ。一度足を運べば虜になってしまう、そんなカフェを紹介します。

路地裏にひっそりと佇むお店

大阪駅から一駅の「肥後橋駅」から徒歩2分ほど歩いたところに「café sourire」はあります。大通り沿いを曲がり、住宅などが立ち並ぶ路地を歩くと、かわいいお店のロゴが描かれた看板とアンティークな小さめのドアが目に飛び込んできました。

クラシカルでゆったり時が流れる店内

温かみのあるインテリアと柔らかな音楽が流れる店内。カウンター・ソファー席・テーブル席を含めて6席ほどと、こじんまりとしており、まるで家のようなリラックスした雰囲気を感じます。

お店の名前の由来は、フランス語でほほえみを意味する言葉「sourire（スリール）」からとったもの。お店に関わる人たちが笑顔で過ごせるように、そんな願いが込められているからこそお店を訪れるお客さんには笑顔が溢れていました。

まずは「おむすびランチ」で腹ごしらえ

「café sourire」のランチは、ジャパニーズフードの代名詞ともいわれる“おむすび”を中心に、身体想いのおかずがたくさん並びます。この日のおかずはトマトハンバーグや、鶏のチャーシュー、こんにゃくの甘辛煮、キノコのアヒージョなど、おかずは35〜37品目の食材を使って作られ、日によって内容が異なるそう。塩むすびとおかず、互いの良さを引き立てています。

ランチには味噌汁がセットになっているのですが、いりこから丁寧に出汁を取り、店主さんオリジナルの合わせ味噌と、たくさん野菜がおりなすハーモニーが絶妙。料理上手なお母様から受け継がれた『家庭の味』だそうで、まさにここでしか味わえない味です。

素材の良さと愛情がぎゅっと詰まったデザートが勢揃い

癒しを与えてくれる「café sourire」のデザートたち。まずはお店の定番メニューの「ガトーショコラ」を紹介します。しっかり目に焼かれチョコレートの味がぎゅっと凝縮されているにも関わらず、重たくなく、ランチ後にもペロリと食べられてしまうもの。

隣に添えられているのは、和栗を使ったマロンペーストクリームです。栗の甘みにほんのりとお酒が香る高貴な味わい。なんとこの栗、店主さんが自ら山に行き拾ってきたものだそう。想像を超える手間暇が特別な味をうみ出しています。添えられるお菓子は時期によって異なりますので、ぜひ「café sourire」のデザートを通して季節の訪れを感じてみてくださいね。

鮮やかで美しい「プリン」や純度高い「チーズケーキ」も魅力

定番メニューはガトーショコラだけでなく、「プリン」や、「チーズケーキ」もあります。プリンはスプーンを通すと、吸い付くような弾力感。甘めのドリンクとも相性の良い、ほろ苦い大人味のカラメルが効いています。チーズ本来の濃厚さを感じるチーズケーキは、老若男女問わず好まれるような滑らかな口当たりに食べる手も止まらなくなってしまいますよ。

昔から食べることが大好きで、日本全国を食べ歩いた経験から培われた店主さんの確かな舌と、目利き。自らが自信を持って提供できる素材を使っているだけに美味しさは折り紙つきです。

たくさんのお客さんの”ほほえみ”が溢れるお店

お店の不思議な魅力は、子どもが安心して食べれるもので、シンプルな食材しか使っていないにも関わらず、何かお店独自のエッセンスが加えられているような深い味わいを感じられること。そのおいしさの秘密は、“自分の機嫌をとること”が大きな要因になっているといいます。「気分が整うとつくる工程が丁寧になる。だから、お気に入りの映画や音楽をかけて料理を作っているんです」と穏やかに話してくれた店主さん。環境づくりからこだわるプロの味とリラックスできる空間をぜひ、体感してみてくださいね。