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『ひよっこ』の藤野涼子、初舞台に挑む! 「不安で眠れなくて…」

  • 2019.11.21
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二兎社公演43『私たちは何も知らない』に出演する藤野涼子さんに話を聞きました。

初舞台の重圧と格闘中!? 「自分を追い詰めるのも楽しい」

まだ女性が封建的な家制度に縛られていた時代に、世間の批判をものともせず自らの考えで行動していた人たちがいた。雑誌『青鞜(せいとう)』は、当時、そんな女性たちが自らの言葉を発信していた場所。舞台『私たちは何も知らない』は、平塚らいてうを主人公に、『青鞜』編集部を軸に描いた女性たちの青春群像劇だ。

「個性が大事にされる現代とは違い、彼女たちが活躍した明治から大正は女性が控えめであることが美徳でした。そんな時代にあって、自分たちの自由や個性を前面に出し、世の中と戦った女性たちが描かれています。私は普段、大勢の人の前であまり発言せずに内側にこもってしまうタイプなのですが、今回は自分を前面に出していこうと思っています」

これが初舞台となる藤野涼子さん。「稽古初日の前日は不安で眠れなくて…」と言った後、「じつはいまもまだ緊張しています」と苦笑い。その藤野さんが演じるのは、平塚の後に『青鞜』を引き継いだ伊藤野枝。

「作・演出の永井愛さんから資料としていただいた、野枝が『青鞜』に発表した作品を読み、その文章力に圧倒されました。いまの私と同じ19歳で物事をここまで深く考えて、書いていたのだと驚きました」

自由恋愛を貫いたことで、世間から批判もあった人物だけれど…。

「勉強にも青鞜社にも恋愛に対しても、嘘がつけないというか…。自分がやりたいことや思ったことに対してまっすぐな、ある意味でピュアな人だったのだと」

15歳で映画『ソロモンの偽証』の主演でデビューを果たして4年。

「普段の自分とは違う役の人物になる楽しさはもちろんですが、プレッシャーを感じる状況で、自分を追い詰めながらお芝居をしていくことにも楽しさを感じています」

おとなしい印象だけれど、「マイペースで、やりたいことがあったら後先考えずに動いてしまって驚かれることもある」という。じつは結構“野枝っぽい”のかもしれない。

二兎社公演43『私たちは何も知らない』 20世紀初頭に、その先進的な思想が多くの女性たちに影響を与えた雑誌『青鞜』。その中心人物の平塚らいてう(朝倉)ほか、当時の女性たちの生き様を描き出す。11月29日(金)~12月22日(日) 池袋・東京芸術劇場シアターウエスト 作・演出/永井愛 出演/朝倉あき、藤野涼子、大西礼芳、夏子、富山えり子、須藤蓮、枝元萌 一般6000円 25歳以下3000円(枚数制限あり。要証明書)ほか*すべて税込み 二兎社 TEL:03・3991・8872(月~金曜10:00~18:00)地方公演あり。

ふじの・りょうこ 2000年2月2日生まれ。神奈川県出身。映画『ソロモンの偽証』でデビュー。近作にドラマ『ひよっこ』『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』、公開中の映画『影踏み』など。

ワンピース¥155,000(ANTEPRIMA/ANTEPRIMA JAPAN TEL:0120・03・6962) その他はスタイリスト私物

※『anan』2019年11月27日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・嶋岡 隆(Office Shimarl) ヘア&メイク・望月香織 インタビュー、文・望月リサ

(by anan編集部)

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