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【確定申告】初めてでも安心!《個人事業主向け》申告の流れをFPが徹底解説

  • 2019.11.15
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こんにちは、婚活FP山本です。会社員なら会社が年末調整してくれますが、独立して個人事業主となったからには自分で確定申告をする必要があります。

とはいえ、必要性は分かっていても最低限の知識がないと、何をどうしていいか分からない……と悩む方も多いのではないでしょうか。ぜひこの機に、そんな最低限の知識を身につけましょう。

今回は、個人事業主向けに確定申告の流れや基本をお伝えします。あなたの人生に、お役立て下さいませ。

確定申告の流れは売上や経費の確認から

まずは確定申告の流れに沿って、基本をお伝えします。確定申告で初心者が最初にやることは、イキナリ書類に何か記入するのではなく、まずは一年間の売上や経費の数字を確認しましょう。ちなみに個人事業主は、毎年1月1日から12月31日までの収支を申告します。

そもそも個人事業主なら、事業における売上や経費について「一定の帳簿」を付けるのが基本です。特に経費については、レシートや領収書などの証拠を元に申告するものといえます。

しかし……中には、そういったことをせず、または定期的に記帳・管理していない方も意外と多いのが現実です。初心者なら尚更かもしれません。

自分の数字や事情を自分で把握していないなら、確定申告できません。売上はともかく、特に経費については内容別に一つずつ数字を自分で調べて、自分の状況を把握するよう努めましょう。

売上金額がわからない……等は、とっても危険

売上や経費について、現金主義で今となっては金額がわからない……等は、かなり危険です。多少の相違なら大目に見てもらえる可能性もありますが、金額によってはペナルティを負わされるかもしれません。そんな時は近くの税理士、または税務署に早めに相談しましょう。

個人事業主にとって、最低限の簿記知識・作業は必須といえるものです。ちゃんとやっていた方はともかく、そうでない方は今後のためにも考えを改めて確定申告に取り組みましょう。

次の手順は確定申告書類への記入!

自分で自分の数字を把握したら、次の手順は確定申告書類への記入です。ちなみに記入は、最近では国税庁のHPにある「確定申告書等作成コーナー」を利用するのが一般的といえます。なお、ざっくりと確定申告書類を説明すると、以下の通りです。

  • 所得税青色申告決算書(青色申告の場合)、または収支内訳書(白色申告の場合)
  • 確定申告書B

それぞれ複数枚ありますが、簡単にいえば所得税青色申告決算書(または収支内訳書)で「事業のこと」を申告し、確定申告書Bで「個人のこと」を申告します。

また前者には「勘定科目などの簿記知識」、後者には「各控除などの税金知識」がそれぞれ最低限必要かもしれません。

どちらか一方ではなく両方を提出してこそ確定申告ですから、なるべく漏れのないようがんばって書いてみましょう。

青色申告承認申請書は出した?

税務署に「青色申告承認申請書」を提出することで、あなたも青色申告することができます。提出していなければ白色申告です。簡単にいえば、青色申告のほうが少し細かい申告が必要になる代わりに一定の特典を受けられます。具体的には、以下の通りです。

  • 青色申告特別控除:65万円控除
  • 赤字の繰り越し :3年間、利益と相殺できる
  • 青色専従者給与 :家族への給料も経費にできる(一定の届出書が必要)

状況にもよりますが、基本的には青色申告のほうが得になります。上記の書類を提出していないのなら、ぜひ提出を検討しましょう。

確定申告に必要なものを揃えよう!

今度は、確定申告に必要なものをお伝えします。確定申告は先ほどの2種類の書類を提出するわけですが、その時に必要に応じて一定の書類添付が必要です。具体的には、以下のものを(あるのなら)添付して提出します。無ければ不要です。

  • 医療費の明細書や領収書(医療費控除)
  • 国民年金保険料の領収書(社会保険料控除)
  • 寄付金の受領書など(寄付金控除)
  • 生命保険料控除証明書(生命保険料控除)
  • 地震保険料控除証明書(地震保険料控除)

この通り、基本的には「個人のこと」に関する書類です。他に、住宅ローン控除に関する書類や源泉徴収票を提出する場合もあります。なお、事業については源泉徴収された税金がある場合、取引先からもらえる「支払調書」の添付が必要です。

ちなみに「事業のこと」に関する帳簿や領収書などは提出する必要はありません。ただし、5~7年の保存義務があります(税務調査のため)から、捨てずに取っておきましょう。

書き方、作り方が分からないなら税務署へ相談を!

初めて確定申告をする、または簿記や税金に関する知識が乏しい場合、どうしても書き方や作り方が分からないという場合もあるでしょう。そんな時は適当に書き上げるとかえって危険ですから、税務署へ行って、署員の方に相談しながら書類を作り上げることをおすすめします。

近くの税理士に相談・依頼という手もありますが、その場合は無償ではありませんからね。自分で確定申告書類を書き上げるのに限界を感じたら、早めに税務署へ相談しましょう。

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確定申告書類の提出方法は3種類?

添付書類とともに確定申告の準備が整ったら、あとは実際に提出するだけです。確定申告書類の提出方法には、以下の3種類の方法があります。

  • 税務署へ郵送する
  • 税務署へ持参する
  • e-Tax(電子申告)を利用する(事前の一定の手続きや機器の準備が必要)

ネット全盛期な現代ですが、まだ確定申告についてはネット完結が一般的とはいえない状況です。なお、2019年1月からスマホでの確定申告書の作成・提出も可能となりましたが、事前に一定の手続きが必要なのはe-Taxと変わりません。

ちなみに提出後の確定申告書(税務署の印が押してある控え)は、銀行などで融資を受ける際に必要となります。他の書類とともに、大切に保管しておきましょう。

初めてなら営業途中に行ってみる?

ほとんどの方は、税務署へ行くことなど滅多にありません。一度は行っておくのもアリではないでしょうか。確定申告が初めてなのであれば、営業途中にでも立ち寄って書類を持参のうえで提出するのもアリといえます。将来的にお世話になるかもしれませんからね。

ちなみに確定申告書類を持参すると、その場で署員が内容を簡単に確認してくれますから、ミスによる二度手間も回避できます。

なお、基本的には住所を管轄する税務署に提出しますが、特例(一定の書類が必要)によって、事業所在地を管轄する税務署へ提出することも可能です。ぜひ覚えておきましょう。

確定申告の期間には注意が必要!

ここからは、個人事業主の確定申告について補足していきます。まず確定申告の期間は、毎年「2月16日~3月15日」です。この間に確定申告をして、納税も済ませます。遅れるほどに延滞税が発生する可能性がありますから、できる限り、この期間中に済ませましょう。

一方、確定申告では納税ではなく税金を返してもらうケースもあります。これを還付申告といいますが、この場合は上記の期間とは関係なく、翌年1月1日から5年間することが可能です。もし過去分で還付申告できそうなものがあるなら、試してみるのもアリかもしれません。

やり方の相談などは期間前がおすすめ?

2月16日~3月15日の確定申告期間中やその前後は、税理士や税務署などの税金関係先は皆が大忙しです。ちょっと相談したいと思っても、手一杯で満足な相談ができない可能性が高いといえます。できれば、確定申告のやり方の相談などは期間前にすると良いでしょう。

幸い、確定申告は1月1日~12月31日の分を申告するわけですから、1ヶ月半ほど猶予があります。年が明けたら、すぐに確定申告に取り掛かるような計画で挑みましょう。

個人事業主の確定申告はメリット一杯!

先ほども触れましたが、個人事業主は確定申告、特に青色申告をすることで、様々な恩恵をメリットとして得られます。少なくとも、何らかの源泉徴収された所得税があるのであれば、その所得税を返してもらえる可能性があるわけです。やらないという手はないでしょう。

それに一般的な開業したての個人事業主は、十分な売上が立たずに経費ばかりかかっていることがほとんどです。そんな経費による赤字分について、確定申告をすれば将来的に売り上げが立った時には利益と相殺できることになります。将来を見越せば、確定申告したほうが圧倒的に得でしょうね。

さらに65万円を経費に上乗せできますし、家族へ支払う給料さえ経費にできます。経費を増やせるほどに計算上の利益を減らせ、総じて支払う税金も減らせるわけですから、ぜひ確定申告しましょう。

ペナルティを避けるためにも確定申告しよう

確定申告しなければならない人が怠ると、一定のペナルティが発生する可能性があります。具体的には以下のようなペナルティです。

  • 延滞税:申告が遅れた場合、7.3%~14.6%
  • 無申告加算税:申告しなかった場合、15%~20%
  • 重加算税:悪質な場合、35%~40%

ハッキリいって、どれを取っても極めて重いペナルティといえます。一番安いものでも、上回る金融サービスを探すのが大変といえるレベルです。

ちなみに上記を上回ると、「脱税」として刑事罰になります。得をするためにも、ペナルティを避けるためにも、確定申告は「するのが基本」と心得ましょう。

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自分でやるのが大変なら税理士へ依頼を!

ここまでお伝えしてきた通り、確定申告は「するのが基本」です。したほうが得なことも多いですし、余計なペナルティも負うことがありませんからね。しかし……全ての個人事業主が簿記や税金の知識を有してから開業しているわけではありません。作業や勉強に相応の時間も必要です。

どうしても自分でやるのが大変なら、税理士に依頼するという手もありますから、これを検討したほうが無難かもしれません。代わりに相応の報酬を支払う必要がありますが、それだけで確定申告に関係する大部分の作業や勉強をしなくてもよくなります。

また相応に売上が伸びてきた頃には税務調査が入る可能性がありますが、税理士が付いているか否かで大きく結果が変わることもあるのが実情です。税理士には経営上の相談もできますから、そういう意味でもおすすめといえます。

会計ソフト等で自分でもがんばろう!

確定申告は税理士に丸投げすることもできますが、その分だけ料金も割高になるのが基本です。それに丸投げでは、いつまでたってもあなた自身の簿記や税金の知識は増えません。事業に集中したい気持ちもあるかもですが、少しは自分でも覚えたほうが賢明です。

幸いなことに、最近では優秀な会計ソフトも沢山登場しています。依頼した税理士が使えるソフトを教えてくれることもあるほどです。それらを使って、自分でも会計に挑むことも検討しましょう。

税金は売上が伸びるほどに気になるもの

最後に、簡単な税金の基本についてお伝えします。そもそも税金というのは、以下のように計算するのが基本です。これは会社員の給料であっても同じ理屈になります。

  • 売上-経費=利益×税率=税金

簡単にいえば、利益が多くなるほどに税金額も多くなるわけです。だからこそ、売上が少ない開業初期は気にしない人もいる一方、相応に売上が伸びてきた頃には誰もが気にします。売上が伸びるほどに税務署から目を付けられやすくなりますから、尚更です。

ただ、売上が伸びるほどに会計も税金も複雑化することも多いので、自己管理が難しくなってきます。まだ簡単な初期段階のうちから、売上とともに少しずつ慣れていきましょう。

節税方法を知り、有利に確定申告しよう

会社員とは違って個人事業主なら、いくらでも自分の決定で経費を増やすことができ、総じて節税もできます。しかし、ムダに経費を積み上げるのは「自分の個人家計」の観点では損です。だからこそ、個人事業主であっても相応の節税方法を知ったほうが有利になります。

一般的な開業したての個人事業主なら、事業と家計のお金が一緒ということも多いので尚更ですね。ぜひこれから、少しずつでも勉強を重ねて、有利に確定申告していくことをおすすめします。

個人事業主なら確定申告は必須!

個人事業主なら、営業や事務作業だけでなく、会計や確定申告も自分でやるのが基本です。どうしても触れたくないなら、税理士への依頼が必須といえます。やった方が得、やらなかったらペナルティを食らうと考えて、これからしっかり対応していきましょう。

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