1. トップ
  2. 劇場版「冴えカノ」公開中! 松岡禎丞、恵vs倫也の“ケンカ”シーンについて「あれは倫也が悪いです!(笑)」<インタビュー・後編>

劇場版「冴えカノ」公開中! 松岡禎丞、恵vs倫也の“ケンカ”シーンについて「あれは倫也が悪いです!(笑)」<インタビュー・後編>

  • 2019.11.14
  • 342 views
アニメ「冴えない彼女の育てかた」シリーズで安芸倫也を演じる松岡禎丞
KADOKAWA

【写真を見る】「いや〜、理想的でしたね、あの結末は」…松岡禎丞も絶賛するエンディングとは!?

2015年に「冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた」、2017年には第2期「冴えない彼女の育てかた♭(フラット)」が制作された、アニメ「冴えない彼女の育てかた」シリーズ。その完結編となる劇場版「冴えない彼女の育てかたFine(フィーネ)」が、10月26日に公開。現在、ファンたちの間で好評を博している。

オタク高校生の安芸倫也(CV:松岡禎丞)は、クラスで目立たない普通の少女・加藤恵(CV:安野希世乃)と出会い、彼女をメインヒロインにしたギャルゲーを制作しようと同人サークルを立ち上げて…という展開から始まるラブコメディー。

ザテレビジョンでは、この「冴えカノ」シリーズで主人公・倫也を演じてきた松岡禎丞に、前・後編の2回にわたるロングインタビューを敢行。後編では、劇場版の結末や、エンディングのタイトルロール後のエピローグなどについて明かしてくれた。

(※本記事は一部ネタバレを含みます。まだ映画をご覧になっていない方はご注意ください)

理想的でしたね、あの結末は

「基本的にジャンルはRPGが好きで、ドラクエやFFのシリーズは、オンライン版以外は全作やりました」と自身のゲームライフを語る松岡禎丞
KADOKAWA

――「冴えカノ」では松岡さん演じる倫也は、ゲームの制作に青春を懸けているオタク高校生ですが、松岡さんご自身は、ゲームはお好きですか?

松岡禎丞:はい、子どもの頃からいろんなゲームをやってきました。スマホのゲームも含めて、基本的にジャンルはRPGが好きで、「ドラクエ(ドラゴンクエスト)」や「FF(ファイナルファンタジー)」シリーズは、オンライン版以外は全作やりましたね。

ただ、最近はRPGでのレベル上げがちょっと苦痛になってきてしまって(笑)。レース系とかアクション系とか、短時間で一つ終わるものをするようになりました。今は「モンスターハンターワールド:アイスボーン」をやっています。

――今回の劇場版では、恵と一緒に大事なゲームを作っている倫也が、自分たちの作業もギリギリな中、澤村・スペンサー・英梨々(CV:大西沙織)と霞ヶ丘詩羽(CV:茅野愛衣)が開発に関わっている大作ゲーム「フィールズ・クロニクル」の完成を手伝うことを決めて、恵とケンカをしてしまいます。とても印象的なシーンですが…。

松岡:あれは倫也が悪いです!(笑)

確かに、詩羽先輩と英梨々の2人が大事だというのも分かるんですよ。恵にしたらどうでもいいことかもしれないけど、「フィールズ・クロニクル」という、「ドラクエ」や「FF」のように続いている大作が、このままだとクソゲーになってしまうかもしれない。ファン心理で言えば、シリーズが進んでいくにつれて「次回作はどうなるんだろう?」という期待感を持つことも、ゲーム好きとしてはすごく分かるんですけど…。

その前に倫也、「おまえはまずやることがあるだろう」と(笑)。「今の状況、分かってる?」という。前みたいに、間に合わなくなりそうなところで、どうにもならなくなるかもしれないよ、と。あのシーンは、恵の気持ちを考えると、すごく胸が痛くなるシーンでしたね。

倫也と恵の思いとは…
(C)2019 丸戸史明・深崎暮人・KADOKAWA ファンタジア文庫刊/映画も冴えない製作委員会

――そんな危機を乗り越えて、倫也と恵の恋模様も、彼らを巡る人たちの物語も、とてもいい形で終幕を迎えました。

松岡:いや〜、理想的でしたね、あの結末は。あと、ストーリー全体を通して見て、改めて思ったのは、紅坂朱音(CV:生天目仁美)という人間が、どれだけ blessing software(倫也が立ち上げたサークル)の、倫也たちのケツを叩いたかというところですよね。

紅坂って、ダメなものはダメ、いいところはいいと、本当にストレートに物を言うじゃないですか。彼女は、プロのクリエイターとしての心構えを、アマチュアである倫也に教えてくれたわけですよね。もし倫也が紅坂と出会っていなかったら、多分blessing softwareは、同人サークルのままで終わっていたのかなと。

だからこそ、途中で倫也は、ある意味で恵を裏切るような行動を取ってしまいますが、それでも、前には進んでいるんですよね。下手をすると、あそこで恵との関係は終わっていたかもしれない。彼女から、最後通告のように「あなたのメインヒロインにはなれないよ」と泣きながら言われてしまっていましたから。だけど、それでも2人はどんどん前に進んでいった。だから結果的には、元の鞘に収まったんだと思います。

しかも、タイトルロール後の最後のシーンでは、名だたるクリエイターへと成長したみんなが同窓会のように集まっていて、倫也と恵はゲーム会社の社長と副社長になっている。このシーンを見ていて、「ここまで長かったなぁ」としみじみ思いましたね。

【写真を見る】「いや〜、理想的でしたね、あの結末は」…松岡禎丞も絶賛するエンディングとは!?
(C)2019 丸戸史明・深崎暮人・KADOKAWA ファンタジア文庫刊/映画も冴えない製作委員会

「冴えカノ」のおかげで、女性ともよくしゃべるようになりました(笑)

大人へと成長した倫也たちの姿が描かれたことに「喜びを感じた」という松岡禎丞
KADOKAWA

――タイトルロール後のシーンで、大人へと成長した倫也たちの姿が描かれたことについては、いかがでしたか?

松岡禎丞:うれしかったですね。こういうのを本当のエピローグって言うのかなと。とはいえ、初めて見たとき、タイトルロールが流れ終わった直後に “if”の展開が始まった瞬間は、ゾッとしましたけどね(笑)。いやいや、あり得ないルートを描くのはやめて、と(笑)。ある意味ではバッドエンドですからね(笑)。もし世界線が違っていたら、ああいう未来もあったかもしれない。きっとお客さんも、最初に見たときはビックリしたんじゃないでしょうか。

――その後、現実に戻って登場人物全員がワチャワチャした雰囲気で終わるのが、「冴えカノ」っぽくて、すてきですよね。

松岡:本当にそうですよ。みんなプロのクリエイターになって、また一堂に会してゲームを作ろうという。しかも、そこでみんなが相手にしているのはコミケではなく、世界ですからね。

――プロのクリエイターとなった倫也たちの物語も見てみたいと思いますか?

松岡:いえ、恐らくあの形で終わらせるのがベストなんでしょうね。

カフェで話す倫也と恵
(C)2019 丸戸史明・深崎暮人・KADOKAWA ファンタジア文庫刊/映画も冴えない製作委員会

――松岡さんにとっては、2015年にテレビシリーズが始まってからの付き合いとなった「冴えない彼女の育てかた」ですが、これまでを振り返って、いかがでしたか?

松岡:滑舌がよくなりました(笑)。「冴えカノ」はセリフ回しが速いんですよ。当然ながら感情の乗せ具合も瞬時なので、その瞬発力がすごくつきました。感情の流れに任せて、セリフの意味合いを一度読み間違えると、全部崩れてしまうんですよね。かといって、セリフを文面通り、棒読みで言ったところで、見てくれている人たちの頭には絶対に入ってこない。ですから、ちゃんと理解した上で演じなければならない。その力は、「冴えカノ」のシリーズを通じても、すごく身についたと思っています。

あと、「冴えカノ」のおかげで、例えばアフレコ現場などで「あの人は今、何を考えているんだろう」といったように、人間をよく見るようになった気がしますね。それと、女性ともよくしゃべるようになりました(笑)。何しろこの作品の現場は、女性が圧倒的に多かったですから。

――劇場版のアフレコ現場の様子はどうだったんでしょうか。

松岡:現場では気持ちに余裕がなかったですね。セリフ数もカット数もものすごく多かったので、一度座ってしまうと緊張の糸が切れてしまいそうな気がして。収録している時は、ほとんど座りませんでした。女性陣は、「わ〜、何これ!」って言いながらお菓子を食べたりして、いつも通りにワチャワチャしてましたけど(笑)。

空を見上げる恵
(C)2019 丸戸史明・深崎暮人・KADOKAWA ファンタジア文庫刊/映画も冴えない製作委員会

アニメではなく、リアルな世界と捉えて、声を吹き込んでいます

「アニメをアニメとして捉えない」など、声優としてのポリシーを明かしてくれた松岡禎丞
KADOKAWA

――話は変わりますが、最後に、松岡さんが声優として大事にされていることを教えてください。

松岡禎丞:これは誰しもが思っていることだと思いますが、やっぱり“気持ち”ですね。自分の気持ちと役の気持ちって、全てを一緒にはできないけど、同じ部分はやっぱりあるんですよ。それをどこまで演技に落とし込めるか、声優って、経験を重ねれば重ねるほど、できることが増えてくるので、決して終わりがないし、正解もないんですよね。

それから、他のキャストの方々の演技をよく“聴く”こと。つまり、「この声優さんは、こんな芝居をしてくるんだ」と感じながら、それに瞬時に対応していく、ということです。これがリアルタイムでできるようになれば、声優としての幅も広がっていくと僕は考えています。自分一人で考えた演技をそのまま現場に持っていっても、独り善がりとまではいかなくても、単純に自分が気持ちいいだけの演技をしてしまう可能性はありますから。

あとは、アニメをアニメとして捉えない、ということですね。これは僕の考え方なんですけれども、アニメって2次元の世界じゃないですか。でも、この世界の中の人たちは生きている。僕はそう思うんですよ。だから、2次元にすむ彼らを今、3次元の僕たちが見ているということは、もしかしたら、3次元の上の次元の世界にすんでいる人たちが、僕たちを見ている可能性だってある…ということをよく考えるんです。もちろん、いかにもアニメ然とした作品もありますが、僕は基本的に、全ての作品をアニメではなく、リアルな世界と捉えて、声を吹き込んでいます。「冴えカノ」の倫也もそうでしたし、これからもその気持ちを大事にしながら、与えられた役を演じていきたいですね。

(ザテレビジョン)

オリジナルサイトで読む