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シャーリーズ・セロンがスパイ役と製作総指揮を務めた『アトミック・ブロンド』。【女性を鼓舞する映画】

  • 2019.11.15
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『アトミック・ブロンド』でシャーリーズ・セロンがやりたかったのは、男性目線のアクション映画だという。Photo_ Everett Collection/AFLO
atomic-blonde-1『アトミック・ブロンド』でシャーリーズ・セロンがやりたかったのは、男性目線のアクション映画だという。Photo: Everett Collection/AFLO

シャーリーズ・セロンが、東西を隔てる壁の崩壊直前の1989年のベルリンで謎の組織と戦うMI6のスパイを演じる『アトミック・ブロンド』(17)は、グラフィックノベル「The Coldest City」(原題)が原作。2012年の出版より2年前にシャーリーズの製作会社に持ち込まれ、企画に着手した。その後、スキンヘッドで片腕の戦士、フュリオサを熱演した『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)の世界的大ヒットが、映画化実現に大いに貢献したという。

監督に抜擢されたのは、キアヌ・リーヴス主演の『ジョン・ウィック』(14)をチャド・スタエルスキと共同監督したデヴィッド・リーチだ。ちょうど『ジョン・ウィック:チャプター2』の製作も始まっていたが、リーチ監督は単独で『アトミック・ブロンド』を監督することを選んだ。

デヴィッド・リーチ監督(右)は、『Mr. & Mrs. スミス』(05)でブラッド・ピットのスタントダブルを務めている。Photo_ Everett Collection/AFLO
ATOMIC BLONDE, Charlize Theron, director David Leitch, on-set, 2017デヴィッド・リーチ監督(右)は、『Mr. & Mrs. スミス』(05)でブラッド・ピットのスタントダブルを務めている。Photo: Everett Collection/AFLO

プラチナブロンドで80sファッションを着こなし、華麗かつハードなアクションを見せるスパイ、ロレーン・ブロートンを演じるためにシャーリーズは、8人のトレーナーをつけてトレーニングに励んだが、その内容は連日、嘔吐するほど壮絶なものだった。歯を食いしばりすぎた挙句、欠けてしまったこともあるという。ちなみに『ジョン・ウィック:チャプター2』の準備中だったキアヌとは、過去に2度共演していて友人であり、競い合うようにトレーニングし、一緒にスパーリングをしたことも。

ソフィア・ブテラは『キングスマン』(14)にガゼル役、『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』に古代エジプトの王女アマネット役で出演している。Photo_ Everett Collection/AFLO
ATOMIC BLONDE, Charlize Theron, Sofia Boutella, 2017.ソフィア・ブテラは『キングスマン』(14)にガゼル役、『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』に古代エジプトの王女アマネット役で出演している。Photo: Everett Collection/AFLO

製作総指揮も務めたシャーリーズは、他のスパイ映画と差別化を図るため、ロレーンをバイセクシャルという設定にしたが、これは原作にはない、脚本のカート・ジョンスタッドによるアイディア。ソフィア・ブテラ演じるフランスの情報機関DGSEのエージェント、デルフィーヌとのラブシーンは、元バレリーナであるシャーリーズとダンサーでもあるソフィアの身のこなしが美しく、センシュアルであると同時に、情報を得るためには何でもするスパイの緊張感が通底音としてあるのが面白い。タフな女性のダイナミズムとやさぐれ感が絶妙なバランスで共存するシャーリーズがたまらなく魅力的だ。

Text: Yuki Tominaga

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