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自分らしく生きたい! 理想のおばあちゃん像を求めた母が気付いた本当の気持ち(後編)【息子愛が止まらない!! 第25話】

  • 2019.11.13
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こんにちは、ねここあんな。です!

前回、「おばあちゃん」「ばあば」などの呼び名に苦しみ、人に言えない憂鬱(ゆううつ)を抱えていた私の母の話をしました。今回はその続きになります!!

▼前回までのお話
“友人のような関係”だった母と私が親子喧嘩したことをキッカケに、母が長年抱えていたトラウマや葛藤が明らかに。若くして「おばあちゃん」となった母は、「おばあちゃん」「ばあば」と呼ばれることに戸惑いながらも、「理想のおばあちゃん像」を追い求め、自分を苦しめていたのでした…。
「おばあちゃんって呼ばないで! 若くして祖母になった母の心の叫び(前編)」【息子愛が止まらない!! 第24話】


■「ばあば」と呼ばれたくない自分を隠し、理想像を求めた母

母は気づかぬうちに、「おばあちゃん=優しくてなんでもにっこり話す」という理想像を描いていました。

その理想像に近づくため、母は自分を出さないようになっていました。

私が出産するまでは、何でも悩みを話す友達のような親子だった私たち。

孫が生まれて幸せ! な傍らで実は「おばあちゃん」という立ち位置に戸惑う母…。



とはいえ娘の私に、まさか「孫ができて、おばあちゃんと呼ばれるのがつらい」なんて話せなかったそうです。なぜなら孫の存在を疎ましく思っていると捉えられたら、悲しいから。

(もちろん母が孫の存在を否定するような気持ちはみじんもないのですが、娘家族には悟られてはいけない悩みだと思っていたそうです。)

それを言えずに丸2年がたち、家族からも「ばあば」呼びが定着していました。

そして「おばあちゃん」「ばあば」と呼ばれるうちに母は「おばあちゃんだからこうあるべき」と、自分ではない誰かになっていったというのです。



「懐の広いおばあちゃん」としての見栄があったのだそう。

しかも一度掲げた看板はなかなかおろせなかったのです。

自分の気持ちをだましていくうちに、だんだんと疲れていったと、母は話していました。



■娘との喧嘩をキッカケに気づいた自分の本当の気持ち

そこへきて、私たちが「実家に泊まる」と言い出します。

娘家族のために部屋を一生懸命掃除をしているうちに、ふと気がつく…。



そう気がついた時に、母の心は叫んだ



その勢いで、親子で衝突したわけです。

結果、今まで言わないでいたことを、ようやく言うことができたのだそう。

もちろん喧嘩の内容自体は私たちにも原因があったので申し訳なく思い、お互いルールを決め一件落着しました。

が、母の感情が爆発したのは、実は人に言えない憂鬱を抱え続けていたことも原因のひとつでした。

憂鬱が積もりに積もって、「喧嘩」という引き金を引いてしまったのだというのです。

その憂鬱こそが「私をおばあちゃんと呼ばないで!」という心の叫びでした。

たしかに以前までの「言いたいことを言えない母」は、正直私の知っている母ではありませんでした。

何か違和感を感じていましたが、理由がわかりすべて納得しました。



■自分の気持ちを認めたことで、元の姿に戻った母

その後…



「自分は自分! おばあちゃんというイメージなんか捨てちゃえ!」

そんなふうに意識を変えることで、悩みは晴れたようです。

ただ、人に伝えられずに一人モンモンとしていたことも良くなかったのかもしれません。

打ち明けてからの母は、憑き物が取れたようになんだかハツラツとしていました!

ちなみに「まだまだ現役でありたいから」という理由で、母は家族に「ばあば」と呼ぶのをやめてもらいました。

現役であり続けたいからこそ、日々の体力作りや食生活などに気をつけている母。

だから、周りがモチベーションを下げる発言はやめてね、ということです。



私たちもよく母親になってから「〇〇ちゃんのママ」だけでなく、「○○ちゃんのオバちゃん」なんて呼ばれることもありますよね。

名前で呼ばれないと、自分じゃなくなるような何とも言えない感覚…

それに「○○ちゃんママ」ならまだ良いけど…「オバちゃん」はやめて欲しいなぁ…なんて思ったことないですか。(私だったらやっぱり「オバちゃん」って呼び名は嫌です!)

それがさらに「おばあちゃん」になるわけですから、戸惑うのも無理はないのかなと思いました。



■初めて気づいた、自分の母世代の持つ悩みや葛藤

今回のことで、もしかしたら私たちの母親の世代も似た悩みを抱えているのかもしれないなぁと気づかされました。

ちなみに私の母と私の夫の母(義母)は頻繁に電話をする仲なのですが、同じ気持ちを抱えたことはないだろうか…と思い、母が最近勇気を出して聞いてみたところ…




…やっぱり??


気軽に「ばあば」って定着させていたけど、心の隅では抵抗があったことを知りました。

今度から私の口から「ばあば」って言うのはやめようかなと思いました。

そして、私の母はというと、今となってはすっかり、ジムにヨガに英会話になど自分磨きを楽しんでいます。

勝手な「おばあちゃん」イメージに振り回されていたときの母よりも、「自分を大切にしている母」の方がステキだなと思いました!



衝突自体は必ずしも良いものではありませんが、母が素直に生きることのキッカケになったことは良かったと思いました。

また、母の世代は、実は打ち明けられないだけで本当は悩みや葛藤を抱えているという方もいるのかなと思います。

世代が違うからこそ、少しでも気持ちを理解してあげることで傷つく人も減るのかも…

そう思って記事を書かせていただきました!

(ねここあんな。)

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