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揉みほぐしの効果と特徴は?活用するための秘訣を専門家が解説

  • 2019.11.1
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揉みほぐしの施術を受けることで、一体どのようなメリットが得られるのでしょうか。「揉みほぐしとは何か」ということから、肩もみをしてもらっても肩こりが改善しない理由まで、揉みほぐしにまつわるさまざまな疑問についてお伺いしました。

揉みほぐしとマッサージは違うもの?

揉みほぐしとマッサージはまったく違うものです。一番の大きな違いは、医療行為に当たるか当たらないか。マッサージは医療行為にあたりますが、揉みほぐしは医療行為ではありません

マッサージは医療行為

マッサージは、国家資格を有する人だけが行えるもので、医療行為としての施術になります。そのため、施術を受ける人は健康保険の利用が可能です。

ただし、保険適用内の施術を受ける場合は、定期的な医師の診断を受ける必要があります。診断結果を踏まえて受ける施術がマッサージだといえるでしょう。

揉みほぐしは医療行為ではない

揉みほぐしは、保険適用外の施術です。マッサージと同じように、国家資格を持っている人が揉みほぐしを行うこともありますが、これは慢性的な疲労や心身のリフレッシュなどを目的としているので、治療には該当しません。施術を受ける側も、健康保険を使ったり、治療を目的にした施術を受けたりすることはできません。

外を歩いていると、「リラクゼーションサロン」「整体」というような看板を見ることがよくあります。これらは保険外の施術になりますから、「揉みほぐし」に該当します。

揉みほぐしによって期待できる効果

慢性的な疲労の改善

慢性的な疲労の代表例に「肩こり」がありますが、これは日頃の姿勢の悪さや運動不足が主な原因です。姿勢が悪かったり運動不足だったりすると、筋肉の働きが低下し、筋肉中の血液の流れが悪くなります。そうすると、だんだんと肩こりの症状があらわれてくるのです。

揉みほぐしには、このような血液の流れの悪さを改善させる効果が期待できます。固まった筋肉に揉みほぐしで刺激を与えることで、血液を流れやすくするのです。

水の流れるホースについてイメージしてみてください。ホースを圧迫すると、水が流れなくなり、水圧が高まります。そこで圧迫を開放すると、水が一時的にたくさん流れます。これと同じことを繰り返し行っているのが、揉みほぐしです。複数の部位に圧迫と開放を行うことで血液を流れやすくし、慢性疲労の改善へつなげていきます。

ストレス解消

ストレスは自律神経の乱れから生じるものですから、これを調整することで、自然とストレス解消をすることができます。

人間には、自分の体温と近い温度のものに触れると緊張がゆるむという習性があります。子どもがお母さんにだっこされると落ち着くのも、これと同じことですね。また、治療を行うことを「手当て」と言いますが、文字通り、痛いところに手を当てておくだけでも、症状を抑えることができるともいわれます。

揉みほぐしは、力を抜いて横たわっている状態で行われます。このようなリラックスした姿勢で、自分と体温の近い他人の手が施術箇所に触れることで、自然と自律神経が整っていくことが期待できます。

また、ストレスを感じているときというのは、交感神経が優位になっている状態にあります。揉みほぐしによって緊張を緩和させ、副交感神経が優位になることもストレスの解消につながるでしょう。

揉みほぐしは強い力でやるほど効果が高い?

強い方がいいというわけではない

揉みほぐしというのは、筋肉に対するアプローチです。しかし、元々筋肉は揉みほぐしを受けるためにあるものではなく、動かすためにあるものです。

そのため、あまり強い力で揉みほぐしを行うと、筋肉の細かな繊維に傷を付けることになり、逆効果になると考えられます。ただし、弱すぎても効果がありません。

自分の感じ方が大切

揉みほぐしの目的は、血液循環の改善と緊張の緩和にあります。この目的に合致した刺激にしないと、効果が期待できないといえるでしょう。滞っている部位に刺激が伝わり、なおかつ心地いい刺激であると感じる強さがベストです。

どのくらいの強さが最適なのかは、揉みほぐしを受けている本人の感覚になります。体におかしな力が入ることなく、心地いいな、と思える強さを指定しましょう。

肩もみをしても肩こりが改善しない理由は?

肩もみなどの揉みほぐしだけでなく、マッサージや鍼灸などを含めた「施術」は、体の治癒力をサポートするために行われます。そのため、施術を通して症状の緩和や原因の追求を行うことは可能です。しかし、問題が起こる原因となる根本的な改善はできないと言われています。

肩こりは、姿勢の悪さや運動不足が原因となっているケースが多いです。揉みほぐしなどの施術を行うことで、一時的な姿勢の悪さを改善することはできるでしょう。しかし、姿勢の悪さと運動不足が重なって全身の筋力バランスが崩れてしまっている場合、筋力のバランスを改善しない限り、肩こりを完全に解消することはできません。

揉みほぐしなどの施術行為は、あくまでも体の治癒力を高めるための補助的な役割を担うものです。そのため、根本的な原因が改善されなければ、またすぐに肩こりの症状が出てきてしまうのです。

揉みほぐしでリラックスすることがメリットにつながる

揉みほぐしには、肩こりなどの症状を根本的に治癒する効果はありません。しかし、気持ちいいと感じる程度の強さで施術を受けることで、血液の循環をよくしたり、リラックスしたりするといった効果が期待できます。身体のケアのためにも、定期的に揉みほぐしを受けてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

肥後晴久

ボディセラピストとして活動しています。多くの方に携わらせて頂いた経験を元にアドバイスをさせて頂けたらと思います。

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