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最近ダルいのはアレのせい!?  エネルギッシュになれる簡単なコト

  • 2019.10.24
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秋本番となりました。最近だるーい、仕事がはかどらない、とお嘆きの方、漢方薬剤師の大久保愛先生によると、それには立派な理由があるといいます。いまの時期は寒さに慣れていないことも一因だとか。そこで、エネルギッシュになれる簡単なコトをお教えします!

文・大久保愛

【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 30

最近ぐーたらしちゃうのは、寒さに慣れていないから

雨の日が多いこともあり、暖房はいらないまでも寒さを感じる時間が増えましたね。そんな秋の気候を感じているときは、やらなくてはならないことを後回しにして、ボーっとダラダラと過ごしてしまうことはないでしょうか。

やる気がなく気だるさを感じてしまい、現実逃避をしていると時間がどんどん過ぎて、なんでも時間ギリギリになってしまったりして、もう少ししっかりしなくてはと自分に言い聞かせて過ごす人も多いのではないでしょうか。

ただ、このぐーたらしてしまう日常には、気候的な原因もあります。寒さに体が慣れていないこともひとつの原因となります。さらに28日には新月も訪れるため漢方医学で考えると「気血(きけつ)」が不足し、やる気が低下しやすいとも考えられています。そのため、今週はやる気をだすための食薬習慣を紹介していきます。

自然の変化が体調に影響している

漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

今週は、やる気が出なくて仕事がたまってしまうかも!?

涼しくなると体を温めエネルギーを急いで作り出さなければならないために、栗やお芋などのホクホクしたものだったり、濃厚なチョコレート系のスイーツをおいしく感じ、食べたくなります。新作スイーツを発見するたびに食べて、小さな幸せをひとつずつためていく人も多いのではないでしょうか。

しかし、間食が増えることにより朝、昼、夕の食事量が減り、栄養バランスが乱れ、エネルギー不足になったり、血糖値のコントロールが不調になって、やる気が低下してしまうこともあります。これを漢方医学では、やる気がなくなる「気虚(ききょ)」、モチベーションが上がらない「血虚(けっきょ)」と考えます。

さらに、栄養の補給に適した新月の時期でもあります。そこで、今週はダラダラしてやる気が出ない人のために「気血(きけつ)」を補う食薬習慣を紹介していきます。食べるとよいメニューは、【玉ねぎと白滝たっぷりの肉じゃが】です。

今週食べるとよい食材・メニュー:玉ねぎと白滝たっぷりの肉じゃが

この時期、ちょっとスイーツが多くなりがちで腸内環境が乱れてしまった人は、栄養の吸収が悪くなってしまっているかもしれません。そのため、栄養の吸収を効率よくアップさせるために、腸内環境を整えながら必要な栄養素を取り入れる食薬習慣が大切です。

玉ねぎ、白滝

腸内環境を整えるためには、食物繊維やオリゴ糖が大切ですよね。玉ねぎと白滝には水溶性食物繊維が含まれているため腸の働きを整えるのに役立ちます。さらに、玉ねぎにはオリゴ糖が豊富に含まれるため善玉菌のエサとなり腸内環境を整えます。

牛肉

牛肉は、「気血(きけつ)」を補うのに非常に役立ちます。栄養素として、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどバランスよく取り入れることができます。
牛肉をしっかり煮込んでも良いですが、ワンランク上の牛肉を使って(細切れでもOK)仕上げの段階で加えてさっと火を通す程度にしても肉は柔らかく、脂身が程よく溶け出ておいしい肉じゃがになります。

なんだか、やる気がなく仕事が溜まってしまっている人は、この季節の影響かもしれません。こんな時は、玉ねぎと白滝が多めの肉じゃがを作ってほっこり心から温まってエネルギッシュな自分を取り戻しましょう。

information

大久保 愛 先生
アイカ製薬株式会社代表取締役・漢方薬剤師。
昭和大学薬学部生薬学研究室で漢方を学び薬剤師免許を取得。その後、中国で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方相談、調剤薬局、エステなどの経営を経て商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。

著書『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。

【腸活×漢方×栄養学】の理論で考えた、【今週食べるとよい食材】をお伝えしていきます。

©Tara Moore/Gettyimages
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